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26.5 ここまでの人物紹介

 はいはい、劇場主でございます。

 長く長くかかりましたが、やっと第二章も終わらせることができました。

 これもひとえに皆さまの声援あったればこそ。


 物語の方は、主人公たちはついにクラスメイトに秘密を打ち明け、その上で要塞都市へと帰ってきます。

 そこではどんな物語が続いていくのでしょうか。


 そして章の合間ということで、またしても情報のまとめでお茶を濁させていただきます。

 今回は、前のまとめである12.5で触れた部分はなるべく省略し、名前・立場以外は変更点のみとなります。

 見比べの手間がかかる点はどうぞご容赦を。


 注意としては相変わらずメタ観点パロ成分も含みます。

 苦手な方は無理に読み進めず、ご歓談に軽食などでお時間をお過ごしください。


 ではまた、小さなブリキ玩具劇場でお会いしましょう。

 キャラクター紹介

 一部キャラは省略形となっております。気になる場合は12.5の方も併せてご覧ください。


 =たたかう子供達=


 ・多々良 央介  たたら おうすけ

 主人公、小学6年生の男の子。夢幻巨人ハガネの投影者。

 かなり小柄。

 一人称は「僕」、稀に「オレ」


 巨人にかかわる事件で友人や学友を傷つけた失態から、表情は俯きがちで、人間関係はやや受動的。

 しかし要塞都市のクラスメイトとで少しずつ人間関係を構築し、幾分精神面は回復傾向。

 一方、(むぅ)が語った過去の央介は、真逆と言って良いほど能動的で活発、前に出ていくタイプで、一人称もオレだったという。

 実際に本人も、戦いの中での反省や後悔から自分を変えてきたと意識している。

 それ以外にもまだ何か、自罰的思考をするような事情を抱えているようだ。


 紅利とはいくつかの苦難を共に乗り越えてきた結果、最近はむしろ紅利の方から央介へアタックが始まっており、少々戸惑い気味。

 対して幼馴染の黒野 夢とは、元々は子供ながらに将来ケッコンするのしないのという間柄だった。

 しかし一度傷を負わせたという引け目から、彼女の気持ちがどうあれ、元の距離に戻るわけにはいかないという考え方をしてしまっている。


 心の力的なナニカ:不屈、必中、鉄壁、熱血、??、??



 ・佐介

 央介のパートナー、人造人間。虚構領域制御補佐体第一号。

 26話ぐらいで完成してから9か月。

 見た目は央介そっくりで、髪形だけは右目隠れ。

 一人称は「オレ」


 性格は「頭は良い上でヤンチャな少年」といった様子で、引っ込み気味な央介に対し、前に出ていくように動き、毒舌も多い。

 だが夢曰く、その様子と一人称の「オレ」という振舞いは昔の央介によく似ているとのこと。


 本来から想定外の仕様で言えば、脊椎や全身に含まれる有機神経を利用することで独自のPSI出力が可能になってきている。

 これは、戦闘経験を積み、また佑介という存在として不倶戴天の敵と出会ったことで、生物性が強まったことが切欠と考えられる。


 心の力的なナニカ:加速、集中、閃き、努力、??、??



 ・夢幻巨人 ハガネ

 央介が投影する「巨人」

 身長は10m程度で、全体的な色は名前どおり鋼鉄の黒と銀、粗削りな金属の鎧を着こんだ巨人。

 戦闘スタイルは、棒術などを用いた格闘近接戦が主体。

 佐介が融合した夢幻巨人形態では、頭部左側に「主砲」と呼ばれるバイクのマフラーを模した器官が生え、そこからの投射物も攻撃に加わる。


 なお、央介単独でもチェインやロッド、スピナーは生成は可能ではあるが、それらは安定性に欠けており長距離では攻撃効果が霧散してしまったり、央介の意識が逸れると消えてしまったりする。


『アイアン・ロッド』:多々良一芯流の主な武器である鉄棍「鋼芯」を模した鉄棒を発生させる。格闘に防御に万能。

『アイアン・チェイン』:主砲から銛や分銅の付いた鎖を発射する。複数本にしたり網にしたり巻き取りしたりも可能。便利なのでやたら多用。

『アイアン・パラソル』:央介の雨傘を模したハガネの盾。ぶっちゃけハガネから生成したハガネの一部分なので、これで相手の攻撃を受けてもハガネにダメージは入る、視覚防御や防御範囲の拡大以外では気分的なもの。

『アイアン・ショット』:いまだに名前が出ていない技。“主砲”から金属の塊を撃ち出す。火炎王とか野生王辺りにこの類の技を使っている。組み付いて両手が塞がっている時の追加攻撃手段でもある。

『アイアン・バケツ』:技と言えるかわからない技。火炎王相手に戦う際に水汲みなどで利用。

 その後、無人島での蒸留用の海水汲みなどでも役立っている。

『アイアン・カッター』:スーパーロボットの始祖が得た強化武装…ではなくて円盤ノコギリ状の刃を撃つ。佐介曰くハガネの攻撃中では巨人に対する切断力が最も高い。サトウキビ伐採にも便利。

『アイアン・クロス』:対吸血妃のために作り出した十字架。特に聖なる効果があるわけではない。ブーメランとして戻ってくることもない。

『アイアン・ドール』:名前を付けられていない技と言えるかもわからないもの。陸鮫妃の行動検証の時に作ったハガネの囮人形。

『アイアン・スピナー』:一芯流の口伝などから偶発的に習得したハガネの必殺技。

 鋼鉄の螺旋錐を作り出し、その回転によって集束されたPSIエネルギーにより、作用が最も大きく・範囲が最も小さくなる芯央で相手巨人の流入中枢のみを貫く。

 偶然の結果として、巨人を破壊された投影者への精神ダメージも極限まで抑えることにも成功している。

 また、巨人の投影規模が恐ろしく小さく圧縮されて前方へ吹き飛ぶことから、回避の技としても使えるようだ。

『アイアン・ダブル・スピナー』:その場の勢いで偶然完成したハガネの技。

 命中性に難のあるアイアン・スピナーに対し、アイアン・チェインでの螺旋拘束を用い、チェインをガイドレール及びフライホイールとすることで精度と速度の上昇、対象の行動阻害を同時に行う必殺技。

『みんなのアイアン・スピナー』:島からの脱出の際、Xデストロイヤーの破壊をアイアン・スピナーで回避する予定が、クラス全員の「家に帰る」という思いの集結から異常な効果を発揮したアイアン・スピナー。

 上太郎の計測では、単純な人数加算では説明の出来ない出力を発揮していたという。




 ・珠川 紅利  たまかわ あかり

 もう一人の主人公。小学6年生の女の子。紅靴妃の投影者。

 3年前の事故により両足、膝下からを失っており、義足を着用し、車椅子での生活。

 不自由な体で、髪の毛に手を入れる手間もあって、ベリーショートまでに刈っている。

 義足や巨人足で立ち上がることが増えたため、スレンダーな夢と並ぶ事例が増え、かなり女性的なスタイルだとわかりやすく。


 社交的な表面に対し、卑屈で僻みっぽく、臆病。自分の利得は手放せない。その場に流されて肯定の方向で動いてしまう。それが彼女だった。

 しかし、央介との出会いと巨人同士の戦い、そして自身の中に潜む紅靴妃の暴走を目の当たりにして、彼女は少しずつだが自分で立ち上がろうとするようになる。

 それは物理的な意味だけでなく、精神面での独立も意味していた。


 紅靴姫や島の特殊環境から、巨人質の足が形成される事件が幾度か発生。

 これは紅利自身に負担の無い足として機能する以外に、巨人としての攻撃力を持っており、島ではとっさの一撃により疑似馬頭王を転倒させた。


 はっきり央介を好きだと宣言する夢と出会ったせいか、むしろ央介を意識しだしている。

 さてどうなるやら。


 心の力的なナニカ:応援、集中、信頼、??、??、??



 ・紅靴妃

 紅利が投影した巨人。赤く燃えつづける切り離された両足と、血色の流動体でできた上半身で構成されている。

 また副産物として、紅利自身に彼女が失った足の巨人体を構築する。

 この巨人のダンスステップは紅利の理想が投影されており、きびきびとして高速、見切ることは困難。


 初期状態だけで言えば、町中に出現してダンスを踊るだけのものだった。

 しかし、プリンセスがエネルギー量だけを見てアトラスを接続させ、いつも通りに攻撃性を開放した途端、彼女含めたアトラス内部の人員は地獄を味わうことに。

 攻撃性開放以降は周囲に接近するだけで両足への幻肢痛を与え、更に女性への脚部消失現象まで発生させる。


 紅利の訴えもあって、紅利の新しい足を維持するため、アトラス切り離しと捕獲を目的とした巨人隊はこれに苦戦。

 あきらの説得と自身の中の央介への想いに気付いた紅利による撃破の願いもあって、ハガネのアイアン・スピナーで撃破された。


 島の特殊環境下では再び足が形成、更に紅利の窮地には彼女を救うという意外な現象も起こした。




 ・黒野 夢  くろの むう

 小学6年生の女の子。虚構領域神経波投影体2号、未確認巨人No.3、および夢幻巨人アゲハの投影者。

 央介の幼馴染で、央介ラブ勢の褐色元気娘。

 一人称は「むー」。

 何かと蝶のデザインを好み、髪形はセミロングに蝶を模したでっかいリボン。スタイルはスレンダーに高身長。


 子供っぽい喋り方と屈託のない距離感からは理解しづらいが、物事を理論立てて考えるのが得意。

 彼女の補佐体テフの思考力はこちらの影響あってこそ。

 ただし夢本人は央介絡みだとやや感情的になりがち。


 央介と遊んでいた流れで多々良流をある程度理解しており、身体能力では央介と差がない。

 さらに海底基地で基礎的な戦闘技術を教わったため、央介より効率的な戦い方をする。

 挙句に医者の娘で、医学知識まである。央介もそうだがハイスペック小学生である。

 一方で巨人と戦い続けてきた央介と違い、巨人の起こすロジカル現象には疎く、うっかり被害を受けてしまうことも。


 央介とは親同士で付き合いのある幼馴染として関係が長く、幼い頃にケッコンの約束をするほど。

 しかし巨人事件での引け目ある央介から遠ざけられているのは薄々感じてはいる。

 だが、まだまだ諦めはしていない。


 心の力的なナニカ:必中、集中、突撃、??、??、??



 ・(テフ)

 夢のパートナー、人造人間。虚構領域制御補佐体第二号。

 やはり夢とは見た目は変わらないが、リボンの色が違って常に真顔。

 一人称は「当機、当機テフ」


 常時冷静で、必要ある以外では発言せず普段は自己主張もしないが、無機質で事務的にも丁寧な応対するのはむしろ個性的。

 設計上は佐介もこんな感じの冷静路線になる予定だったらしい。


 佐介より身体を構築する機械の比率が高く、身体検査は通らない程度に機械機械している。

 体内にはケミカルプラントと医療診断AI、護身用の機器を多数内蔵する「動く野戦病院」。

 これは父親の黒野博士による趣味……もとい熟慮の結果の設計。

 一方で、佐介のようにPSIエネルギーの発生は不可能なようだ。


 心の力的なナニカ:偵察、閃き、信頼、補給、??、??



 ・夢幻巨人 アゲハ

 夢とテフによる夢幻巨人。

 コート状の可動装甲を纏った姿で、一方で装甲の内側はハガネと比べてかなり華奢な姿。

 戦闘スタイルはMRBS(マグネティック・レゾナンス・ブレイク・システム)による遠距離射撃が主体。


 まず目立つコート状装甲は、要塞都市から供給される武装を装填できる構造になっている。

 そして内蔵された全ての砲身を束ねて巨大砲として発射したり、単発のライフルとして構えたり、全方位に照射したりと様々な射撃法を持つ。


 アゲハの手のひらにはハガネの“主砲”に相当する器官があり、そこからデリンジャー銃型攻撃器官を生やしての刺突攻撃バタフライ・キッス、拘束用ワイヤーのバタフライ・シルクを生成などが可能。

 しかし、テフの機械比率もあってかハガネほど自由自在に道具を形成して出す、という芸当は出来ない。


 装甲コートは、大きく展開時は蝶の翅のようなシルエットになるが残念ながら飛べたりはしない。

 あくまでも装備している武装を守るための装甲板なのだ。

 なお、このコートは発生から制御までテフが行っており、兵装が装着されていない時は夢の担当しているアゲハ本体を防衛するように動く。

 なので、テフが融合していないときの“巨人アゲハ”は、装甲コートがない姿である。


『バタフライ・シャイン』磁力共鳴破壊機構、MRBSを用いた射撃。Dマテリアルなどを狙って粉砕できる。ただし共鳴周波数不明の物体は破壊できず、また磁力への無効化手段を持つ相手には防御されてしまう。

 当然だが要塞都市から補給されない限り、装備されていない。

『バタフライ・シルク』アイアン・チェイン同様の拘束技。先端で蝶が牽引する繭糸を飛ばす。ややチェインより強度は低く打撃力はないが、先端の蝶が自由飛行したり、ワイヤーを視認困難にしたりできる。

『バタフライ・キッス』アイアン・スピナーを参考にした攻撃で、デリンジャー型攻撃器官からドリル槍を伸ばして巨人の攻撃力を一点集中、相手を貫く。意外に取り回しは軽く、連撃を繰り出すことも可能。



 ・根須 あきら  ねず あきら = “サイコ”

 小学6年の男の子。武力王の投影者。

 強力なESPタイプのサイオニックで、央介の協力者。

 割とヤンチャそうな外見をしていて、常に真っ赤な野球帽をかぶっている。

 帽子の下、額には大きな十字傷がある。これは父親からの虐待でついたもの。

 一方で父親から貰ったロボット玩具、ブリキオーが宝物。


 テレパシーで世界の良い面も悪い面も見放題の結果、擦り切れた皮肉屋。

 一方で子供っぽい部分も多い。


 あきらは、母親譲りで幼い頃から強力なテレパシー能力を持っていた。

 一方で父親はそういう異能を病的に受け入れることができない人物だったために、能力者だった母親とは離婚。

 引き取ったあきらが、ある頃から能力を表に出すようになったため、暴力を用いて止めさせようとした。

 しかし、ある時にその度が過ぎ刃物を持ち出しての暴行に及んだことで、追い詰められたあきらの能力が暴走し父親の精神を破壊。そのまま父親を都合のいい生き人形として作り変えてしまった。

 あきらがその事を後悔するようになったのは、それから半年以上経って自分のしてしまったことを自覚するようになってからである。


 その強力な支配的テレパシーによる他者の脳内情報の読取だけでなく、誘導=神経系へ侵略、精神や記憶の破壊、行動の操作も可能。

 しかし、PSIの網を伸ばして相手のPSI・神経系へアクセスする、という能力のため、相手の居場所が分かっていない場合は能力の使いようがない。

 また、ギガントがDマテリアルを利用したPSIエネルギーの遮断技術を用いだしているため、自分が役立たずになってきていないかと不安になっている。


 名前、テレパシスト、サイコでよろしく、赤い野球帽、元ネタがそれぞれわかりやすいね!


 心の力的なナニカ:偵察、感応、先見、脱力、??、??



 ・武力王

 あきらが意図的に投影した巨人。見た目は数年前の人気ロボットアニメヒーロー「ブリキオー」

 最初の見た目や行動こそブリキオーそのままなのだが、それらはわざと作って見せたフェイクであり、奇妙な動作で攻撃を躱したり、流体へ変化しての液体巨人呪縛で攻撃を受け止めるなどの怪現象を見せ始める。


 実際はあきらのESP能力による広く発生しているPSI領域こそが本体で、武力王として見えている部分は人形に過ぎない。

 それを含めてサイオニック能力は形や距離、障害に邪魔されない、という特性を見せつけるようにして戦う。

 央介らにサイオニック戦闘の本質を気付かせるように戦って後、光の塊のような認識困難な直接のサイコキネシス投射を使った。


『バベルブレイクキック』:ブリキオーの垂直飛翔からの落下加速度を加算した必殺キック。ロボットプロレスの末に相手を停止させてから、これでとどめを刺すというのが番組の大抵の流れだった。

 武力王の用いるそれはあきらの幻惑によってデタラメなビジュアル(分身体複数など)になっている。

『液体化巨人呪縛』:武力王の姿を捨てて流体状態になりハガネを拘束した。あきらの本来の能力からすればここから精神攻撃や巨人への浸食も可能なはずである。

『サイコキネシス・ジブン』:あきらが持つ「きわめて微力なサイコキネシス」を、純粋なエネルギーとしてぶつける技。巨人とサイコキネシスの相性の加減でとてつもない威力を発揮したが、反面あきらは熱を出して寝込む程度に消耗してしまった。




 = 支える大人達 =


 ・多々良 上太郎  たたら じょうたろう

 央介の父親。男性、35歳。空間エネルギー理工学者、他にもいくつかの分野で博士号をとってるようだが。

 身長は196cmの超長身、研究疲れで猫背。

 研究者の白衣はだいぶ汚れているのが彼のハードワークを物語る。

 ボサボサ髪の中で、前髪だけはアンテナのように立っている。

 一人称は央介などへは「俺」、軍相手には「私」


 実家が古武術道場で、生身や棒術を用いた格闘は達人の域。



 ・多々良 雫  たたら しずく

 央介の母親。女性、34歳。エネルギー素材理工学者。

 身長は152cmで小柄だがトランジスターグラマー。

 一人称は「私」

 息子達を「おーくん」「さーくん」と短縮愛称で呼ぶ。

 目元の柔らかさは央介に遺伝している。


 研究室に籠る日々で身づくろいの暇もなく、風呂の手間を嫌った結果、息子からちょっとくさいと警戒されることも。

 そこに妙な健康料理のにおいも加わるのである。



 ・大神 ハチ  おおかみ はち

 都市自衛軍一佐、現在はJETTER-Gi作戦司令。男性、既婚。書類上は45歳。

 身長は182cm、金茶色の毛並の耳垂れ雑種犬の獣人。

 落ち着いた司令士官服の似合う人物。

 自衛軍士官の規則正装として腰に日本刀を佩いているが、正しい剣技は使えない。

 血の繋がらない娘1人と4女1男の父親で、孫も1人。


 生真面目だが堅苦しくはならない、冷静だが酷薄ではない、油断せず不確定には十分警戒する。

 AI親に育てられた人間特有の「良くできた人物」。


 スラム生まれで、十代になる前から闘技場の戦いで、日々の糧を得ていた。

 妻のハナとは、その頃に高級なサービス施設で一夜の世話をされたことが出会い。



 ・大神 ハナ おおかみ はな

 ハチの妻。書類上は48歳。

 身長は172cm、血統書付の真っ白い長毛長身な愛玩犬の獣人。

 和服美人だが割と身体能力は高い。

 5女1男の母親。現在、夢のホストファミリーをしている。


 ゆっくりねっとりした喋り方をするが芯は強く、事あらば恐れは知らない。

 元々の仕事で仕込まれた技術の加減で、他者の欲するところをすぐに把握できる感覚を持つ。


 無人権スラム街出身で、生まれつきの獣人。

 母親はサービス施設勤めの女性で、その仕事の過程で生まれた子であり、父親は不明。

 母親の見た目を引き継いだために、やはりサービス施設で働くことになる。

 その仕事の中で、ハチと出会って、心を交わすようになった。


 大神氏の養子となって人権を得たハチに、妊娠中の長女(父親不明)ごと身請けされる形で結婚。

 更に間に五人の子供をもうける。連続して女の子が生まれたが、最後に男の子。

 なお長女はハチに遠慮して家から離れており、一方で次女が内縁の夫(軍人、結婚は父親がまだ許していない)との子供を連れて帰省中。


 夢のホストマザーに関しては喜んで受け入れ、新しい娘のように可愛がっている。

 しかし、家に残っていたのは「尻尾穴のある服」ばかりで、可愛い服を選んであげられないことに悩んでいる。



 ・狭山 瑠美  さやま るみ

 都市自衛軍一尉。女性、30歳。

 身長は179cm、長い尻尾のある猿(クモザル類)の戦略獣人兵士・Eエンハンサー。

 都市迷彩作戦服の似合う、元気で快活なママさん隊長。夫も軍人。

 髪の毛は短く刈り上げている。

 ベルト型の封印装置を着用。変身制御がベルトなのは世界の意思。


 娘の瑠香子とは躾のためのハードコアでバイオレンスなスキンシップに興じていた。

 祖母であり、雲の上の上官である九式が来訪したことで戦々恐々の日々。


 通常時の軽獣人体ではナイフ二刀流を操り、Eエンハンス解放時の重獣人体では両手両足と尾にナイフを構えた五刀流を操る。

 出撃時からEエンハンスしている場合は、全身に鞘に納めたナイフを装備しまくった姿となる。

 並大抵の戦力では相手にならないほどの戦闘力を誇るが、母や祖母の方がもっと強い。


 心の力的なナニカ:不屈、必中、根性、熱血、気合、??



 ・九式 アルエ くしき あるえ

 陸上自衛軍最先任一尉、EEアグレッサー隊長。女性、年齢不詳。

 身長142cm、クモザル類のE・エンハンサー。

 80から90程度の年齢のはずだが、外見はまるで少女のようで小柄、日本人形のような整った顔に長い黒髪。

 服装はEEアグレッサー隊であることを示す黒色の軍服に、常時サングラスを着用している。

 このサングラスは血のように赤い瞳の色を隠すためのようだ。

 当然、ベルト型の封印装置を着用しているが、この人がEエンハンサーとして変身した事例は20年ほど発生していない。


 日本のEエンハンサーとして技術完成期の生産かつ長年の戦闘経験もあって、国内最強格。

 長く変身していないのは通常形態でも並大抵のEエンハンサーより強いためである。


 名前は生来のものではなく兵器として設定されたもので、兵器としての形式略号「9式RbRX」からくるもの。

 狭山瑠美の祖母であり、狭山瑠香子の曾祖母。

 夫とは死別している。娘は軍を退役済み。


 性格は古風で質実剛健、公私別なく常に軍人規範に沿う。

 また旧自衛隊に長く所属していたためか、国を皇国、EエンハンサーをE兵器と言う癖がある。


 年齢からすればEエンハンサーに訪れる寿命が近いはずなのだが、その気配がない。

 これは稀に発生する“赤目のEエンハンサー”特有の現象だが、詳細は不明。


 アグレッサー隊として、対巨人戦術の実践研究及び神奈津川要塞都市の防衛任務を受けて現れた。

 戦闘技術が完成次第、各地のEエンハンサーへの対巨人戦闘の教導任務に移行する、という話だが……。


 心の力的なナニカ:不屈、直感、気迫、戦慄、直撃、魂



 ・附子島 悟道 ふしじま ごどう

 都市自衛軍少将。男性、57歳。神奈津川要塞都市自衛軍のトップ。

 身長162cm、やや肥満の横幅がある体型。

 特殊な能力や体質でない、普通の人間。武術の心得はあるらしい。

 いつも張り付いたような笑顔を浮かべ、正体を見せないのらりくらりとしたしゃべり方をする。


 旧自衛隊から現自衛軍への転換組。

 関わった人物は皆、口を揃えて「極めて有能だとは認めるが、好きにはなれない」という評価。

 自分の率いる軍を負けさせない、そして国民・国土を守るためであれば、極端に手段を選ばない人物。

 そのため、自衛軍組織の主流派からは煙たがられており、業績を積めないであろう内陸の要塞都市司令という閑職に押し込まれた。

 部下に3人の准将(古くからの補佐担当、順当に上がってきたキャリア組、自衛軍側から送られた目付け役の若手)と、5人の一佐が居る。


 各所に繋げてあったパイプ、あるいは脅迫手段を用いて様々な怪しい計画を陰で走らせており、軍としては厄案件であるギガントを敵に回してでも、巨人技術――ハガネを招き入れたのもその一環。

 嫌な大人の見本、法的に善良な極悪人、捕まらない戦争犯罪者など、投げつけられた陰口の数は知れない。




 = 学校のおともだち =

(登場順)


 ・辻 葉子  つじ ようこ

 小学六年生の女の子。紅利の友達。羊雲王の投影者。

 巻き角型の義脳「ホーンブレイン」を持つセミ・バイオニキスという強化体質。

 強めにウェーブがかったふわふわロングヘアーと、頭の両側の羊のような巻き角が特徴。

 巻き角にふわふわの髪の質も含めて、自他ともに羊の印象を持っている。


 とてもマイページな性格で、大抵の語尾を伸ばすのんびりした喋り方をする。

 一方で学年中で学業成績は学校内で1、2を争う。ただし体育は苦手。


 彼女の妊娠初期に母親が大病を患い、その負担を受けて胎児段階で脳障碍との診断を受ける。

 両親は悩んだものの最終的に判断を下し、人工子宮に移されてホーンブレインの定植手術を施され、セミ・バイオニキスとして生を受けた。

 その後、ホーンブレインの与える刺激あって、彼女の脳は独自の成長を遂げていったようだ。


 島においてはその豊かな学識と信頼を生かし、実質的なリーダーとして行動。

 サバイバルで抑えるべき要件を伝えたり、島の設備の解析を行ったりした。


 ・羊雲王

 空に浮かぶ眠り羊の本体と、それを取り巻く大量の羊毛雲からなる巨人。

 投影者が女の子なのに対して戦闘コードが王なのは、本体が確認困難で性別判断ができなかったためによる。


 辻の脳内の情報処理のイメージが形になった物で、羊毛雲部分は学術情報の塊。

 接触すると過剰な情報を流し込まれて、人によっては混乱や昏倒を起こす。


 アトラスと長手が制作した制御システムに操られ、巨人隊と狭山一尉を襲撃。

 狭山一尉を重症に追い込み、更に巨人隊への追撃を行う。

 しかし、Dボムによる攻撃などにより追い詰められ、アトラスを中心とした集団襲撃を仕掛け始めた所で、情報処理能力ではホーンブレインと同等の佐介・テフによる接触防壁を作りながらの突入により、本体に到達、撃破された。



 ・高原 美宇  たかはら みう

 小学六年生の女の子。紅利の友達。鳥船妃の投影者。

 肉体に重いハンディキャップを抱えているため、神経接続された小型のラジコン飛行船が外で活動するための体。

 噂話大好きで、自身の飛行能力、望遠撮影能力を生かして、学校中から情報を集めてくる。

 特殊なサイボーグ、シェル・ポッドへの改造を受け、宇宙船船長になるのが夢。


 島では央介側に残った飛行能力ということで、ケンカ組の捜索と救助交渉を行った。


 ・鳥船妃

 翼の生えた船の巨人。

 完全飛行能力を持ち、空からハガネに襲い掛かった。



 ・狭山 瑠香子  さやま るかこ

 小学六年生の女の子。狭山一尉の娘。クラスメイトの悪ガキ組。資質の加減で巨人は出ない。

 物を掴める長い猿尻尾、アクティブな女の子なので常にパンツルックだが、髪形は割と女の子らしい長めの二つ結び。

 一人称は「アタシ」で完全な男勝り。

 生まれつきのEエンハンサーだがまだ変身形態は未経験。

 自分では外せないチョーカー型のリミッターを着用している。


 Eエンハンサーの副産物として生まれ持った身体能力は高いが、技術などの鍛えは足りていない。更にカナヅチ。


 島では、ハガネに関することで嘘を重ねていた央介らを嫌って、数名を引き連れての離反。

 しかしその日の内には遭難しかかり、そして救助された。

 わだかまりを残しつつも、央介らに協力する辺りは親の教育がしっかりしていた証拠。



 ・夏木 正司  なつき しょうじ

 小学六年生の男の子。クラスメイトの目立たない組。巨人、馬頭王の投影者。

 アレルギー体質で小児喘息のために、フルフェイスの呼吸補助マスクを着けている。


 ・馬頭王

 名前どおり馬の頭を持った巨人。

 夏木の健康への憧れから、フィジカル面がやたら強烈。


 無人島では疑似個体が出現。

 島のコアTB02に制御されるはずがアトラスの介入で不正動作を起こしていた。

 紅利らに襲い掛かるも。紅靴妃の片鱗で撃退される。



 ・奈良 七希  なら ななき

 小学六年生の男の子。クラスメイトの悪ガキ組。野生王の投影者。

 希少な愛玩用キメラ生物、ウサギネコの獣人。央介よりは大きいが、それでも小柄。

 一人称は「オイラ」

 兄弟姉妹がとても多い。

 典型的な子分気質で悪ガキ組のマスコット枠。あだ名は「ナナ」


 身体能力は学校一。

 また五感も優れており、無人島に隠されていたギガント地下施設を機械の匂いを嗅ぎつけて発見した。

 ただし、空腹中は美味しそうな匂いしか感知できなくなる欠点がある。


 ・野生王

 巨大なウサギネコの巨人。頭痛が痛い。

 衣服や武装を視認・接触不能にするロジカル現象を起こす。



 ・軽子坂 真梨  かるこざか まり

 小学六年生の女の子。クラスメイトの活発女子組。童話妃の投影者

 警察中間管理職の娘で、眼鏡にお下げという分かりやすい委員長デザインだったが、巨人破壊のダメージで精神構造が変化、スポーツ向きな姿へ変貌していった。

 無人島では自身の精神ダメージのことを聞かされ、離反組に加わっていた。


 ・童話妃

 童話に出てくるお姫様のような姿をした巨人本体と、その子供役の陶製人形たち。

 人形たちは遊びのルール違反を行うと狂暴な破片となって襲い掛かる性質を持っていた。



 ・大寒 徹雄  おおさむ てつお

 小学六年生の男の子。クラスメイトの目立たない組。昆虫王の投影者。

 借り上げ頭の虫大好き少年。学校でも休み時間は虫を探しに出ている。


 ・昆虫王

 様々な昆虫の能力を備えた巨人。

 カブトムシの角・トンボの翅・カマキリの腕・バッタの脚をもち、それらの攻撃力を活用してくる強力な巨人。



 ・亜鈴 翠子  あれい みどりこ

 小学六年生の女の子。紅利の友達。歌唱妃の投影者。

 動画サービスなどで高名な歌手「歌姫少女グリーン・ベリル」として活動する少女。

 親しい友人からは名前を省略されてリコちゃんと呼ばれる。

 紅利とは幼稚園時代からの付き合い。


 歌に対する熱意の加減か、割と苛烈な性格を潜ませている。

 一方でハガネが巨人を破壊したダメージにより失声症に陥ってしまった。

 そのために無人島ではハガネに関わる真実を知り、激情のあまり央介の顔を叩くまでした。


 ・歌唱妃

 超大型の、オルゴール及びメリーゴーラウンド型の巨人。

 巨人の歌声が響く範囲の環境を塗り替えるという最大級のロジカル現象を引き起こす。



 ・枝山 真一  えだやま しんいち

 小学五年生の男の子。悪夢王の投影者。

 長年、父親から虐待を受けており、その精神状態が異常巨人を生み出した。


 ・悪夢王

 モチーフのない、痛みの混沌と、生存への渇望の塊の巨人。

 圧倒的破壊力を誇り、大きな被害を出した。


 他の巨人においても、投影者のトラウマが生み出す悪夢王形質とでも呼べるものが含まれることがあり、その危険性は通常の巨人の比ではない。

 一方でアイアン・スピナーを編み出す切欠になった重要な巨人とも言える。



 ・光本 剛  こうもと ごう

 小学六年生の男の子。クラスの文化組。火炎王の投影者。

 ガラス工房の家に生まれ、引火が危ないので髪の毛は短くしている。

 独特の口の悪さと、熱しやすく冷めやすい性格。

 大工の息子、加賀とは物作りのライバル関係にある。


 巨人撃破の精神的外傷からおねしょをしてしまい、それもあって無人島では離反組へ。

 しかし救助後はサバイバル用のカマド建設にアドバイスをするなど、困っている人は見捨てられない性格のようだ。


 ・火炎王

 超高温の炎に包まれたガラスの巨人。

 この炎は、熱こそ本物の炎に匹敵するのだが、あくまでも巨人であり、燃焼反応の産物ではない。


 無人島では疑似個体が最初に襲来。

 しかし、その炎の特性がサバイバルにおいて大きな助けとなった。



 ・面矢場 映治 つらやば えいじ

 小学六年生の男の子。クラスの目立たない組。偽神王の投影者。

 何処のクラスにもいる怪獣・軍事マニア。眼鏡少年。


 ゼラスに詳しければ対ゼラス兵器、メガゼラスにも詳しい。


 ・偽神王

 巨神種族U・メンシェへの憧れが作り出してしまった巨人。

 島でも疑似個体が出現している。



 ・加賀 勝一  かが かついち

 小学六年生の男の子。クラスの文化組。構築王の投影者。

 髪形は割と長めのを後ろで縛っている。


 大工の息子で、親しい人物からは「ががっち」の愛称で呼ばれる。

 本質的には温厚で、ケンカは嫌い。しかし口数が少なく、コミュニケーションが苦手。

 おまけに思ったことは強く言ってしまうものだから、友達は少ない。

 しかし、ここのところ光本とは良好なライバル関係になっている。

 紅利とは幼稚園時代からの付き合い。


 ・構築王

 大きな木槌を構えた大工の巨人。

 大工の七つ道具を装備しており、それぞれにロジカル現象が潜んでいたらしい。

 墨壺のラインに応じての空間組み替えはその一つに過ぎない。



 ・甘粕 大  あまかす まさる

 小学六年生の男の子。クラスメイトの文化組。料理王の投影者。

 少し気取った喋り方をする。

 親は特に料理関係の仕事をしているわけではないのだが、本人が料理を食べるのも作るのも好き。特に甘い物。

 結果、体格は縦にも横にも大きくなった。


 人付き合いは良いのだが、好む味の方向性の違いから、辛とは対立している。

 食意地濃刀と名付けたハンディミキサーを携帯しているが、何処かのダンジョンの奥底で見つけてきたわけではないだろう。


 島では辛と共に料理を担当し、クラス全員の窮地を救った。


 ・料理王

 ハンディミキサーを凶器として構える料理人の姿をした巨人。

 このミキサーなどから砂糖状の粒子をばらまき、料理王付近にいる者すべてに「甘味」を感じさせる。

 その効果は単に味というだけでなく、神経系の緊張を奪ってしまう作用があり、巨人の攻撃力をも消し去っていた。


 ハガネは一度はこれを制圧するも、調理妃が乱入し二対一の戦いに。

 しかし、アゲハが救援に駆け付けたことにより、状況は一転。

 アゲハのバタフライ・キッスにより撃破された。


 無人島でも疑似個体が出現している。



 ・辛 麗娥  しん れいが

 小学六年生の女の子。クラスメイトの文化組。調理妃の投影者。

 町の中華食堂の看板娘で大陸系。

 長身で名前に恥じないアジアン美人さん。


 元気で明朗快活、ちょっと我が強いのは玉に瑕。

 獣人の父親があまり辛味は得意ではないため、何とか父親に辛味料理を美味しく食べてもらうべく、日夜料理研究をしている。


 島では甘粕と共に料理を担当し、クラス全員の窮地を救った。


 ・調理妃

 麺棒を凶器として構える料理人の姿をした巨人。

 料理王同様に、麺棒から唐辛子色の粒子をばらまき、付近にいる者に「辛味」を感じさせる。

 辛味とはつまり痛覚であり、それを広域にばらまく、非常に危険な巨人だった。


 料理王との戦いの最中、ハガネに対して奇襲。

 辛味による攻撃性暴走によってハガネを大きく苦戦させるが、アゲハの救援によって戦闘が可能になり、ハガネのダブル・アイアン・スピナーによって撃破された。



 ・流 修斗  ながれ しゅうと

 小学六年生の男の子。クラスメイトのスポーツ組。球蹴王の投影者。

 サッカー大好き少年で、身につける物はサッカーボールの六角形柄ばかり。


 なお、サッカー大好きなのに、サッカー自体は下手。

 クラスの体育オバケ類の身体能力を横に置いたとしても、半端な知識と理論ばかり先走って、成果がさっぱり残せない。

 一方で、家は空手道場をやっており、そこで親に鍛えられたため運動神経自体はよく、キックの威力は十分なのと、リフティングだけは上手い。

 そして、サッカーの試合中でもリフティングを見せようとして、体育オバケ類に空中のボールを持っていかれたりする。


 元ネタ分かりやすい系の子。


 ・球蹴王

 角が生えたサッカーボール頭のサッカー選手姿の巨人。

 ……なのだが、実際に存在の核となっているのは、携えているサッカーボールの方。

 このボールが、ボール視点でのサッカーに関しての各種ルールと、周囲にプレイングフィールドを構築している。


 その為、実は巨人同士で攻撃しあったり、部外者による妨害があってもファウルにはならない。

 一方でボールに触れている際は、各種ファウルが発生し、ファウル行為をした巨人は一時停止などのペナルティを受けることになる。


 プリンセスのDブースター・アトラスに初めて操られた巨人で、スポーツマンのプリンセスとで相乗効果を発揮。

 ハガネ・アゲハを追い詰めるも、ファウルの発生条件からゲームルールが露呈し、サッカー試合となってからの敗北。それにより自己崩壊を起こした。



 ・有角 くらり  うすみ くらり

 小学六年生の女の子。クラスの女子グループ組。吸血妃の投影者。

 吸血鬼という稀な体質をもち、シスター服のような肌をほとんど見せない日光避けの衣服を常時着用している。

 クリスチャンとしての信仰心もあって心優しく、人を傷つけることは良くないことだとはっきり宣言している。

 一方で、憧れの男性の活躍を見たい、血を吸ってみたいと考え、それに関して手段を選ばないなど二面性のお年頃吸血鬼。


 先祖代々の吸血鬼で、父親の有角(うすみ) 彩門(さいもん)三佐はその特異能力あって軍の情報部所属。

 彼は軍属なので需給される血液の量が多く、市井にいる吸血鬼とは一線を画す超常の能力や不死の体質を持つ。

 一方で娘を溺愛している面もあり、央介と佐介の違和感について尋ねられた際に、ハガネを用いて戦っていることをこっそり教えてしまっていた。


 名前は「アルカード」と「クラリモンド」から。元ネタ分かりやすい系の子。


 ・吸血妃

 修道女の姿をした吸血鬼の巨人。

 有角の抱える吸血衝動から、悪夢王同様の精神深層部までのPSIエネルギーを持ってしまっている。


 中枢となっている大コウモリを小コウモリで偽装することで、殆どの攻撃を無効化するコウモリ分身と、鋭い爪による高速戦闘を行う。

 一方で、本体・分身コウモリを問わない吸血接触によって対人・対巨人相手の呪縛、洗脳も可能であり、危険な巨人。


 これを支配するべく接触したアトラスを逆に支配下に置き、その防御力を得て大暴れ。

 さらには都市軍にゾンビ的な洗脳汚染を広めて、司令部まで危機に陥れた。

 しかしサイコの指示あってハガネに鉄の十字架を突き付けられて能力が弱体化し、鉄鎖攻撃からのアイアン・ダブル・スピナーにより撃破される。


 なお、吸血鬼を模しているために夜明けを弱点とし、朝になったら本体に日が当たる当たらないを問わず自壊していた。



 ・稲葉 備斗 いなば びっと

 小学六年生の男の子。クラスの目立たない組。陸鮫妃の投影者……ではない。プリンセスが乗り逃げした第二のサメ巨人、事後命名では土鮫(すなざめ)王の投影者。

 兎獣人の男の子、真っ白い髪、長いまつげ、真っ赤な瞳、ウサミミと小さなウサシッポが可愛らしい。目鼻立ちも整っていて美少年。

 さらに母親、祖母も美人でスタイルも良いのだとか。


 この名前と姿を持ちながら、何の因果かサメ大好き少年。

 衣服、文房具、寝具に至るまでサメ尽くしで、将来の夢は水族館のサメ飼育員。

 おとぎ話を知る者は、彼が皮を剥がれないか心配に思っている。


 ・陸鮫妃、土鮫王

 サメの形態を真似した巨人二体。

 巨人の時空間特性から、地面を泳ぐという怪現象を起こせる。

 土鮫王は稲葉のサメへの憧れが産んだ巨人だが、稲葉のサメ偏愛ゆえかジンベイザメモチーフのためか戦闘力は低い。

 一方で陸鮫妃は、別の学級の女の子が「サメが襲い掛かるホラー映画に憶えたトラウマが作り出した巨人」であり、攻撃性が強くプリンセスに操作されて襲い掛かってきた。


 双方とも地面に流れ出る微弱な電気、そしてPSIエネルギーを感知でき、視覚がなくともそれだけで相手を狙うことが出来る。

 逆に言えば、それらが出来ないと視覚ぐらいでしか相手を探せなくなる。

 そのことを見抜かれ、佐介等を使った釣りによって引きずり出されて、陸鮫妃が撃破。

 ギリギリで土鮫王に乗り代えていたプリンセスは危険を感じて、派手に撤退した。


 ・UGシャーク

 無人島からの脱出大計画にて、クラスメイト全員のPSIエネルギーをアトラスで変換して作り出された、大型の疑似土鮫王。

 その際、作戦上のコードとしてアンダーグラウンドシャークという形態から「UGシャーク」というコードが与えられた。


 予定通りにクラスメイト全員を乗せて無人島を脱出。

 計画の最終段階においてこの巨人もろともクラスメイトをハガネのコクピット亜空間に格納しての退避が予定されていたのだが、その際に不明現象が発生。

 異常な威力を発揮したアイアン・スピナーにより、突破不能と思われていた巨人障壁を破壊にまで至った。



 ・伊豆 木衛  いず きのえ

 小学六年生の男の子。クラスの目立たない組。双生王の投影者。

 自身が双子の産まれそこない(バニシングツイン)という話を親にされて育った加減で、見た目双子の央介達に興味を持っていた。

 普段から「もう一人自分が居たら?」という一人二役ロールプレイをしていることがある。


 ・双生王

 木衛の投影した二体セットの巨人。

 この時期にしては珍しくアトラスなどの補助機器が不在の巨人だったため、MRBSの照射を受ける。

 しかし所持していた「反射鏡」により空間を歪曲させ、MRBSを撃ち返してくるという反撃を行ってきた。

 ただ反射鏡にさえ気を付ければ普通の巨人の範囲だったために、早々に撃破された。



 ・熊内 ナーリャ  くまうち Nadia

 小学六年生の女の子。クラスのジャージ女子組。魔女妃の投影者。

 ヒグマ獣人で、学年で一番大きな女の子。

 おっとりしていて気は優しくて力持ちな夢見る乙女な子だが、見た目はコワモテ女子というか服を着たリアル熊。

 体格のせいか、年齢に対して声は大人の女性みたいな響き。


 お姫様ドレスに憧れるが、流石に本人も似合わないと思っていてあずき色ジャージしか着られない。

 なお、ドレスに憧れる原因は少女アニメ・漫画などの変身ヒロインから。

 更にそれらを好むのは、都市伝説の魔法少女に幾度か助けられたことがあるからである。

 果たして彼女を救った魔法少女とは……?


 彼女自身の巨人が作り出した特異環境化では、どういう加減か彼女に限って獣人の呪いが解除されており、北方系の高身長美少女としての姿を見せている。


 母親が熊獣人の熊内 リーリャさん。名前からしてスラヴ系。多くの古傷が見え隠れする。年齢高め。

 父親は人間だけど熊っぽい印象の熊内 株樹(かぶき)さん。見た目に反して若め。


 ・魔女妃 

 ナーリャの巨人。初期こそ少女らしい姿の巨人だったが、そこからクマイチゴの花実をあしらったテディベアモチーフの魔法少女形態に変身する。


 周囲の人間をドレス姿へ変身させるロジカル現象を発生させ、央介達もお姫様ドレスにされ、ハガネまでが、ほぼアゲハの姿と能力にされた。

 更にその余波によって要塞都市やアゲハの兵装すら無効化している。


 ファンシーな外見に反して、戦闘スタイルはバイオレンスでパワフル。

 更にナーリャの体に宿るヒグマの生物的性質「痛覚麻痺」によって多くの攻撃、アイアン・スピナーすら無効化。

 ハガネら夢幻巨人複数体での拘束を引きはがす勢いだったが、駆け付けたEエンハンサーの九式一尉に撃退された。

 呪文は「ベアベリー・ベアベリー・クマクマサクマ・コノクマナリヤ」



 ・木下 木花  きのした このはな

 小学六年生の女の子、クラスのジャージ女子組。現時点で巨人は確認されていない。

 つっけんどんで言葉に遠慮がなくドライな性格。

 黒縁眼鏡に三つ編みお下げでそばかすの野暮ったい外見の女子。妹が二人いる。

 お気に入りなのか、キツネだかリスだかわからない羽のある動物型のぬいぐるみポーチを常時持ち歩いている。


 性格通り、人付き合いは少ない方。

 ただジャージ女子組は基本的に「頼まれれば集まるお助け組」のお人よし集団なので、そこに居るということで根の人柄は何となく想像できる。

 事実、元々は紅利の介護を担当していたという側面もあったようだ。


 ナーリャとは同じジャージ女子組という以上に仲が良く、大抵二人で行動しており、熊内の乙女ドリーム話を楽しんだりツッコミを入れたりしている。


 何か秘密を抱えているようだが…?



 ・小鳥遊 一  たかなし はじめ

 小学六年生の男の子。クラスのスポーツ組。現時点で巨人は確認されていない。

 ハヤブサ鳥人。

 普段からクチバシ型の飛行用マスクを腰にぶら下げている。

 クールで冷静な見方ができる少年。


 両親が鳥獣人で軍所属。

 ハガネ関連で帰宅が遅い日が多く、弟妹が不安がっていた。

 それもあって島の事件ではハガネ、央介には強く反感を覚え、反発組に加わっていた。



 ・日々野 静  ひびの せい

 小学六年生の男の子。クラスのヤンチャ組。現時点で巨人は確認されていない。

 サラブレッド獣人で、学年で一番背の高い男の子。馬蹄足で踵関節の分があるから当然なのだが。

 旧時代の高名な競走馬のDNAモデルを有しており、その影響で前髪だけ白い。

 気取ったところがあり、英語だけ無駄にネイティブ発音したがる。


 島の事件では反発組。

 ただ両親は牧場の従業員で軍とは全く関係なく、巨人事件で何か害を受けたわけではない。

 単純に嘘をついていた央介達へのその場の怒りでの行動だった。




 ・竜宮 辰  たつみや たつみ

 央介と夢の幼馴染で、親友の男の子。

 虚構領域神経波投影体3号の投影者。(同1号が改良されていった結果がハガネ)

 央介の過去、悪夢として幾度か話に出た。


 初期の巨人事件で、彼らの巨人がギガントに操られ、それを央介の巨人が撃破。

 不完全制御の巨人同士の戦いの結果、投影者自身に大きなダメージが返ってしまい、

 夢と共に精神的ダメージによる混乱から激しい自傷行為をしたうえで、意識不明の重体に陥る。

 以来、新東京島の大学病院、治療室で眠り続けている。


 この事件によって央介は自分が戦わなければならないという責任感を持つようになった。

 また、上太郎が、巨人のダメージを最小限まで抑えるDドライブ、そして佐介を作るに至った原因でもある。



 ・鱈場 光導  たらば あきみち

 央介のかつての同級生の男の子。当時は小学五年生。具足王の投影者。

 海生甲殻類大好き少年。


 ・具足王

 鱈場の投影した巨人。

 ダイオウグソクムシを模した巨人で、重装甲を持つ上で丸まって球体状となって転がり、衝撃を受け流すという防御特化の巨人。

 ……問題はダイオウグソクムシはダンゴムシではなく、球体状にはなれないはずである。



 ・皐月 俊明  さつき としあき

 央介のかつての同級生の男の子。当時は小学五年生。海虎王の投影者。

 シャチ獣人(オーク)の男の子で、海難事故で鼻先に大きな傷痕がある。

 大食い自慢。

 

 作者が普段お世話になってる方のカメオ出演。


 ・海虎王

 皐月の投影した巨人。

 半人半シャチ、両手が船のスクリューとなっている巨人。

 投影者のトラウマゆえかスクリュー部分のみが悪夢王形質の異常な破壊力を宿していた。

 本編には名前が出ていない。



 =その他の人物=


 ・三沢先生 みさわ

 29歳、女性。独身。央介、紅利らの担任。小学生教諭3年目。

 無人島事件は、彼女がクルーザー上で記念撮影のカメラを構えていた瞬間から始まった。


 ・通信先A

 女性、オペレーターの一般兵。

 央介らに作戦などの状況説明してる方。

 眼鏡にロングヘアのお姉さん。

 スポーツオタクで、休みの日はマルチウィンドウが並んだ自室で、ありとあらゆるスポーツ配信を眺めているらしい。


 ・通信先B

 男性、技術士官。

 相手巨人の分析などをしている方。

 大神や上太郎と掛け合いしながら現象解析してるのもこの人。

 屋内でも常時軍帽をかぶっている。


 ・通信先C

 女性、作戦士官。

 巨人に命名をしている人、とても真面目で堅物な才媛。

 一見普通の人だが、ボブヘアーで猫耳を隠しているネコ獣人。

 驚いた時には顔は無表情でも伏せていた猫耳が飛び出る。


 ・まもるくん偽央介号の担当

 女性。警察官。気配りのできる人。

 男子トイレは、慣れてしまった。


 ・まもるくん偽佐介号の担当

 男性。警察官。真面目な人。

 最近、普段の生活でも佐介の喋りが出てしまうように。


 ・まもるくん偽夢号の担当

 女性。警察官。新人。

 急遽の配置だったため、夢の行動を真似るのに四苦八苦。


 ・ミシェル・ブロウニング

 米陸軍の巨人機械化歩兵実験小隊を率いる中佐。親も軍人。

 刈りこんだ金髪だが純粋白人というわけではなく、アフリカ系も1/4以上入っているらしい。

 才能に恵まれ、大学を出た上で更に軍に入り、若くして中佐まで昇ってきた。


 真面目でまっすぐで悪い人ではないが、USA!ジャスティス!なタイプの人物で、その枠に当てはまらない他の国の道徳に関しては強く当たりがち。

 独身で二人の子持ち。上の子は9歳だが央介より身長が上。




 = ギガント、叡智を食らう闇の組織 =


 ・クリスタル=エルダース Dr.エルダース

 ガイア財団の盟主として世界に名だたる天才科学者。144歳の男性。

 その一方でギガントの創設者でもある。

 タテガミの様な白髪。あと顔から突き出るほどの眉毛が立派。

 超老齢だが背中は曲がらず、手に持っている杖は杖というよりは機械の操作端末。


 Dマテリアル技術を盗用し、独自研究。

 最終的には補佐体を完全にコピーし、佑介やDダミードライブを作り出し、尖兵として投入してきた。

 更に、人間との連携を必要としない補佐体、タイプ・ブランク――シロ型系列を開発し、新たな魔の手を央介達へ伸ばしてきている。



 ・長手  ながて

 ・足高  あしだか

 ギガントの末端工作員。

 高校から大学生ぐらい。


 頭脳担当で目端が利くが、短絡的で怒りっぽいチビの方が長手。

 肉体担当でのんびりしていて人がいいのに悪党しているのっぽの方が足高。


 目先の利益と名誉だけに釣られてギガントの工作員をしている。

 彼らへの指示は基本的に専用の通信端末で行われ、最低限の情報と報酬だけが動くのみ。

 彼らの上層もそういう感じらしく、組織構造を遡るのは困難。


 長手は天才的なプログラム技術を持っていたが、軍相手のクラッキング常習から進学できなくなった。

 足高は五輪で複数競技に出場できるほどの身体能力を持っていたが、獣人やサイバネ化相手にはどうあがいても勝てない現実から自分を無価値だと考えるようになった。

 そうして腐っていた二人に、ギガントの誘惑が、接触した。


 巨人の怪現象に巻き込まれる形で、一度は警察に逮捕されるまではいった。

 しかし、プリンセスの手によって脱獄、彼女の小間使いのようになって働くようになる。


 無人島事件では呉越同舟の騒動から央介らと協力し、地下施設の解析やアトラスを改造しての事態脱出に協力。

 その後、いつも通りに逃走し姿をくらました。



 ・プリンセス=エル=エルダース

 ギガントのプリンセス。年齢は央介らと同じぐらい。

 一見、真っ白いお姫様ドレス姿の可憐な金髪少女だが、自身をスポーツ科学の結晶であると自負しており、その言葉通りに身体能力は異常の一言。


 Dr.エルダースの実の娘であり、ギガントのスポーツ科学実験体であるのと同時に、ギガントの高位工作員でもある。

 ギガントの思想を根元から刷り込まれており、ギガントの計画であれば自身の犠牲は問わない狂信的な一面も持つ。

 ただし脳筋なところが散見され、そこまで危険な人物とも言い難い。


 ・アトラス

 プリンセスが持ち込んだギガント製の飛行機械。Dブースターというカテゴリに属する。

 挙動自体はAI制御のため一人でも操縦可能だが、戦闘目的としては2人以上の操縦者が居ることが望ましい。

 UFO的な飛行能力を持ち、搭載している各種兵装はダイダラボッチに劣らない。

 なお、普段は真っ赤なレトロ自動車に擬装して町中に潜んでいる。


 特筆すべきは、触手状のケーブルを展開して巨人に取りつき、その制御を奪い取るドミネート・ドライブが可能。

 また、事前にどういう巨人が現れるか、というのをDアナライザーという機器で分析できるようになっており、巨人の異常現象を生かした戦いを挑んでくる。



 ・佑介  ゆうすけ

 エルダースによって完全にコピーされた佐介。

 記憶から能力まで全て、複製時点の佐介そのもの。

 ただし、複製されてから独自の経験を重ねだしたため、現在の佐介とは人格面においてどんどん離れていっている。


 ハガネとの戦後、損傷した右腕は再生が不可能になっており、歪な機械質の腕を接続された。

 現在はこれによってシロ型からエネルギーを受け取ることで状態を維持している。

 ・クロガネ

 赤いDドライブ、Dダミードライブを用いて作り上げられた、疑似夢幻巨人。

 元々の外見は左右反転、赤青反転のハガネだったのだが、佑介の改造変化を受けて異形の右腕を持つようになった。

 これじゃコピペ左右反転でコストダウンできないじゃないか。

 この右腕は佑介にとって「ハガネでない異物」という認識のためか、切り離しての攻撃などハガネとは異質な攻撃が可能になっている。


 クロガネの技は、ハガネ(央介)に可能なことはほぼ可能。

 ただし、技名の接頭がアイアンからスティールに置き換わっている。


 ・シロ型(Type-blank 01)

 Dr.エルダースに作り出された佑介の補佐体。

 大型の機械に張り付くように、子供の上半身が接続された姿をしている。

 上半身だけだから性別は少年か少女か不明、柔和な表情と長い髪、佑介への反応はむしろ女性的っぽくもある。


 佑介を至上の存在として考えるように作られており、暴力を振るわれることすら至福の事と感じている。

 彼の人格と言えるものは、ほとんどそれだけで出来上がっており、佑介様佑介様の一点張り。

 なお、央介も尊重の対象ではある。


 本来は機械的にPSIエネルギーを作ることが目的の実験機かつ、佑介のバックアップ担当。

 一度敗北してからの佑介の不安定化もあって、そちらへのエネルギー分配を行うようにも改造された。


 外部で行動する際は、アトラスと同系列の銀色のDブースターに接続された姿になっている。

 この姿においての自衛軍から付けられたコードは「シルバーデビル」。


 タイプという名前のとおり、複数体の生産計画があり、それは思わぬ場所で央介達に牙を剥いてきた。


 ・シルバーデビル

 シロ型が投影した巨人。

 ローブを纏った下半身の無い亡霊、といった姿。

 ローブから覗く顔面部は西洋兜のような形をしている。


 見た目通りに浮遊して行動が可能。

 更にその状態からPKサイコキネシスシステムとして、ファイアー、サンダーといったPSIエネルギーを伴った各種現象攻撃を投射してくる。


 クロガネがMRBSで無力化出来るようになっている現在は、むしろ危険なのはこちら側。

 しかし佑介至上主義のために、そもそも能動的に戦闘を挑んでこないとも言える。



 ・島のコアシステム(Type-blank 02)

 シロ型の2号機。

 誰かを補佐するという存在意義を持たないためか、確固たる自意識を持たない補佐体。

 核融合炉と接続された金属カプセルの中には1号機とよく似た姿があったのだが、製造者のエルダースぐらいしか知る者はいない。

 下された命令通りに島のバリアを形成し続けていたが、その破壊によるフィードバックから大きくダメージを受け、機能を停止した。

 JETTER OKの調査隊に回収されたという噂もある。

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