第1章 出会い 6話 ゼンの善行と聖女マリー
ブックマーク400ありがとうございます!!! これからもじゃんじゃん投稿するんでよろしくお願いします!
最初はゼン視点でございます。ご了承をお願いします。
少し、改正もしました。
「離れなさい!」
「やーーーだ!!」
俺ことゼンは今起きている状況をあまり理解出来ていない。聖女様が駄々をこねて、俺から離れないようにしている、それを剣姫様が必死に剥がそうとしてる。
「お前ら、恩人の前でみっともないぞ」
「コロス........」
「だって、マリーがやたらと離れないんだもん!」
だもん? あれ口調変わってね? なんかさっきまでの凛々しい声がキュートになっちゃってるんだけど、どうしたんだ剣姫様よ!
「別にいいですよね? 私とゼン様がくっついていてもレイには関係ないですよね?」
「私だって..........」
おいおい、剣姫様が泣きそうだぞ。なにこれ、すごいギャップで可愛いんですけど。
「私たちは、謝罪と感謝を言いに来ているんだぞ? しっかりしろ」
「コロス..........」
賢者様の言っていること、ダークネスなんですけど!! 詠唱だけはやめて、家がなくなるから。
「そ、そうね! 忘れてたわ!」
「それも、そうですね。お礼が終わったらまた.......。ふふふ♪」
「ハァ。すまないゼン殿、こいつらが迷惑かけて」
「いえいえ、そんな迷惑だなんて......」
ぱぁっと明るくなる聖女様の顔と怒り狂う賢者様の顔、そして、なぜか泣きそうな剣姫様の顔。なぜだ、なぜこうなったのだ。
◇
「私たちを助けていただき本当にありがとう」
「ありがとうございます」
「ありがとう」
「ありがと.......」
またしても、『崋山烈火』がゼンに対して頭を下げ、先ほどの謝罪とは違う、感謝の言葉をゼンはかけられていた。
「いや、当然のことをしたまでですから」
「『蘇生の薬草』を使うことが当たり前だって言うの?」
「当然です」
「ついこの間までゼンをストレスの捌け口にしてたわたしらでも?」
「それは、助けることに関係ないことです」
「ゼン優しすぎる........」
「当たり前のことしただけだし、むしろ1年間も治せずに申し訳ありません」
「何を言ってるの? あなたがいなかったら私たちここにいないんだよ?」
「そうですよ! ゼン様のおかげで私たちはまたこうして生きることができます」
「私たちはゼンに感謝しきれないわ」
「そ、そんな。でも、無事でよかったです」
ゼンは微笑んで『崋山烈火』に向けて、言った。
「はぁう!」
「ちょ、大丈夫ですか聖女さ———————————マリー様」
「これは重症だな」
「コロス.........」
「え、ど、どういうこと?」
いきなり体をくねくねさせながら倒れるマリー、頭を押さえているリン、殺気がフルパワーのエリ、ゼン同様状況が理解できていないレイ。
すると、倒れていたマリーが衝撃的な発言をした。
「私、決めました! ゼン様に『聖女の加護』を捧げます!!」
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