表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/48

閑話 ビアロ=エルデリホール=シェル

今回は閑話です。次からは、新しい内容になるのでお楽しみに!少女たちを助けるために一度きりのスキルを使いました~助けた少女たちは未来の勇者でした~も読んでいただけると幸いです。 https://ncode.syosetu.com/n6157fu/

 私の名前はビアロ=エルデリホール=シェル。私はエルフの国王の娘として里の皆から愛され育てられていきました。


 よき友人などにも多く出会いました。私は自分で言うのもあれですけど、容姿にはそれなりに自信はあります。そのため、多くの告白を受けました。ですが、すべてお断りさせていただきました。私には好きという感覚が分からなかったのです。


 しかし、今私には大好きな相手がいます。


 その方は優しくて、かっこよくて、頼りがいがあって、でもなぜか守りたいと思ってしまうような人です。私は今、彼以外の異性が目に入りません。入ったとしてもミジンコ程度にしか入りません。それくらい彼を愛してしまっているのです。


 しかし、彼はヒト族でありエルフからは嫌われる存在であります。しかし、彼はエルフの国民の誰もから慕わています。そう、私を死に物狂いで治療したらしいのです。


 エルフの里には、昔から不治の病と言われるものが存在します。数年に1人かかるかの病であり、悪魔の呪いとも言われております。私の母もその病で命を落としました。


 そして、私も母と同様その病にかかってしまったのです。父は必死に治療する術を見つけ出そうとして、里にはほぼいませんでした。私は自分でもこの命が短いことは分かっていました。だからこそ、父には傍に居てほしかった。


 父の努力は実らず、時間だけが経過していきました。私は、病にかかってから数か月で意識を失いました。私はこのまま一生意識が戻らず、母と同様そのまま息を引き取るのだろうなと思いました。


 そのとき、私は夢を見ました。そう、おとぎ話でも出てくる王子様が昏睡状態の私にキスをし目覚めるというそんな非現実的な夢を。


 しかし、私は目を覚ましたのです。そして、まるで嘘かのように体が軽くなっていたのです。


 目を覚ました私は父の部屋へと行きました。最初父は驚いていました。なんせ本人である私ですら驚いているのだから、父なんて夢でも見ているのではないかと思うくらいの衝撃的な瞬間であったはずです。


 そのあと、父は何度も泣きながら私の無事に安堵していました。私も泣きながら父と抱き合ってしまっていました。


 しかし、不治の病とも言われるこの病気がなぜ私だけ治ったのだろう? その疑問は拭えませんでした。


 その疑問に対する答えに辿り着くまでそう時間はかかりませんでした。反逆罪で捕まっている私の友人であるリロとウヨが必死に私と面会を求めていました。


 忠実であった彼らが反逆罪何て行うはずがないと思い、何か裏があるのだと私は思いました。そして、私は2人との面会を許可し、衝撃的なことを聞きました。


 私は奇跡的に治ったのではなく、人の手で治されたのだと。では、あの夢は現実であったということも同時に気づきました。最初、私は疑心暗鬼でした。しかし、私は今までにあったことを彼らから隅々まで聞き、確信に変わりました


 そして現在、私を治してくれた彼は重症ながらも治療を受けず、牢屋に放り込まれているとのことでした。


 私を治療してくださった恩人に対しての処遇があまりにもひどすぎることに、私は今までにない憤りを覚えました。


 一刻も早く彼を治療し、治してくれたお礼がしたい。その一心で彼のいる牢屋へと急ぎました。


 牢屋へついたとき私は再び衝撃を受けました。牢屋に血の湖が出来上がっていたのです。私はすぐに治療班を呼び、何とか一命はとりとめました。


 しかし、なぜヒト族の彼はこんな傷を負いながらも見ず知らずの私のためにここまでしてくれたのだろう。こんな疑問が頭を駆け巡ると同時に胸が締め付けられる感覚がしました。






 何だろう、この少し息苦しいような感じは.....







 そのあと数日間彼は目を覚ましませんでした。その間私は彼の情報を聞くため、毎日ウヨとリロに赴き話を聞きました。


 その話を聞くたび私の胸は締め付けられました。私はこの気持ちが知らないわけではありません。





 そう、彼をゼン様を好きになっていたです。





 最初は信じたくありませんでした。しかし、寝ている彼の横顔を見るだけで今までに感じたことのない幸せを感じてしまうのです。本能が好きだと言っているのです。そうなったら、認める以外の選択肢は残っていないのです。


 命を救われたから好きになった? そうです、それが原因で好きになりました。ですが、それだけではありません。目を覚めたあとの彼の人柄に触れてさらに私の気持ちが確実になっていきました。


 私は彼以外に婚約するなど考えられませんでした。しかし、私はエルフ。彼はヒト族。この境界線が私たちを邪魔してしまうのです。しかし、その壁は私が必ず取り払って見せます。





 私の大好きなゼン様、今はク〇アマがいるせいで婚約ができませんけど、いつか....いつか、





 










 私の夫にしてみせます


 

ブックマーク・感想・誤字チェックお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ