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第2章 緑山 23話 衝突寸前

海外に行ってました!! 遅れてしまいすいません!! 次回こそ修羅場になります!

「ゼン様♡」


‶もにゅ″


「ちょ、シェルさんっ」


 ゼンの背中にはマシュマロのような柔らかい感覚がはしった。


 ゼンがシェルを振ったあとから、ずっと抱き着かれしまいにはキスまでしようとしてきている状況だ。


「シェルさん? そろそろ行かないと」


「ダメです! ゼン様は私に惚れるまでどこにも行かせません!」


「それって、結局夫になるまで出ることが出来ないっていうことですよね!?」


「ぐっ! 気づかれましたか.....」


 シェルは獲物を仕留める虎の如く、ゼンに猛烈に好意を露わにしていた。ゼン自体、正直ここにずっと居続けることに対して悪い気は全然していない。しかし、『崋山烈火』の彼女たちとはここ数日会っていないため、心配であったのだ。


 それと同時にもう1つゼンには懸念すべきことがあった。


「どうか、それだけは起きないでくれ......」


「? どうしたのですか? はっ! まさか、私を娶る覚悟が————————————」


「違います!」


「そ、即答......」


 ガクっと肩を落とすシェル。


 そして、ゼンの願いと裏腹に事件は起きてしまった。


「シェル様! 人族の奇襲です!!!」


 勢いよく開けられた扉にシェルは驚きながら、兵士の話を聞きさらに違う意味で驚いた。


「やはり、人族というのは!」


 兵士の怒声が部屋に響き渡った。


「ゼン様抜きの人族というのはという意味ですわよね? もしここにゼン様が入っているのなら........」


 「どうなるのかわかっているよな?」という目を兵士にぶつけていた。この恐ろしい殺気に兵士は当然、ゼンも少し怯えてしまった。


 しかし、ゼンに再び抱き着き、甘々な雰囲気が部屋を満たした。


「しぇ、しぇるさん?」


「今はね、ゼン様成分を補充中なの」


 補充中と言いながら、うへうへ言いながら匂いを貪っており、その行為は誰が見ても変態そのものであった。


「完了! じゃあ、ゴミ虫どもを排除してくるね?」


 そう言い、名残り惜しそうにゼンから身を離した。しかし、予想外なことが起きた。


「俺も行きます」


 そうゼン自らも行くと志願してきたのだ。これにはシェルも動揺が隠せていなかった。


「だ、ダメ! そんなことしてゼンに何かあったら私...私っ!」


 今にも泣きそうなシェルにゼンは頭をそっと撫でた。


「大丈夫です! 俺に思い至る節があるんです」


「え?」


「では、行きましょう」


 そう言い、ゼンはシェルを置いて先に走って行ってしまった。そしてゼンの人影が角を曲がり見えなくなったところでシェルの意識は戻ってきた。


「ま、待ってください! 行かせませんよ! どんな手を使っても行かせませんよぉおおおお!」



「着いたわね」


「あぁ」


 『崋山烈火』の彼女たちは、最後の希望としてエリの魔法で何も映らなかった場所に来た。


「さぁ、エリ! ここに最大級の魔法をぶち込みましょう!」


「マリーが凶暴になっている!?」


「.........了解」


「承諾をするな!」


 リンの大きなツッコミが森全体に響いたのと同時に、一瞬にしてエリの魔法が放たれた。


【神級 雷天球】


 そう言うと、黒い巨大な球体が目の前に出現した。すると、その球体が災害級の雷が降り始めた。


「エリ!!!」


 リンは形相を変え、エリに迫ってきた。しかし、エリの焦点はリンに合っていなかった。それを不思議に思ったリンが振り向いた。


「なんだよ、これ.....」


 目の前には、大きな門、そして巨大な塀で囲まれた不思議な空間、もとい確実に怪しい場所が出てきた。そして、エリの魔法で既に大きな門は大破していた。


「.........ビンゴ」


「やりましたわ! 私の愛しのゼン様! 今お迎えにあがります♡」


 幸せそうな顔をしながら、マリーが強制開門した門へと走って行った。そのあとを、興奮した笑みを浮かべながら無言のエリが付いていった。


「ねぇ、マリーってあんな人だったっけ?」


「頭がおかしくなっているのだ」


「なるほど」


 なぜか納得したレイと、はぁっとため息を漏らしているリンも2人のあとに続いた。


 


 


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