表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の命はキミだけの物  作者: ユメのユメ
10/19

復讐?or服従?『アリスト王国編』

(ルナ。カリスときて。)

ルナとカリスが僕達の部屋に転移してくると周囲が真っ白になる。

足元も回りもどこまでも真っ白だ。

そしてそれは果てしなく続いている。

ロレンは周りを見渡すと僕に怒鳴ってきた。

「おい。ここはどこだ??」

「キミは死んじゃうんだから気にすることないよ」

僕はニヤリと笑う。

「ぜってーころしてやる!!」

ロレンは僕を殴り足を引っかけ馬乗りになる。

「氷結 貫なりし 絶氷刃 氷の槍刃(アイスランス)

ロレンの魔法により僕の左手、左肩、右肩、右足、左足に氷柱が突き刺さる。

「あっはーー!よえーなあ?ん?さっかまでの威勢はどーしたよ?おらあ」

ロレンは僕の顔を両手で殴りまくる。

殴られるたびに血飛沫が舞っている。

「おいおいどーしたあ?んー?俺を殺すんじゃなかったのか?ああ?殺れるなら殺ってみろよおら?ひゃっひゃっひゃ」

ロレンは僕の幻術の僕を痛ぶり楽しんでいる。

幻術の僕をだ。


「ロレンは一体何をしてるの...?それにここはどこ?」

「ここは次元の狭間だよ。みんなに教えるのにうってつけの場所だからね。彼は今ごろ僕の身動きを封じて僕を痛めつけて楽しんでる頃じゃないかな?」

「幻術??」

「うん。君たちには色々根本的から教える必要があるからね。君たちは感覚を掴む事からが始まりだね。」

「感覚?」

「うん。君たちは人間だから...第6感まで掴んでもらうよ。じゃないと何も始まらないからね。」

「第6感?」

「あーっはっはっ。簡単に死んじまいやがった。まだ本気出してねーのによ。ガキのくせにしゃしゃるからこうなるんだぜ」

「ああ。それについてはまた後日だね。幻術の僕は死んじゃったみたいだし、次に進むよ」

僕は幻術をといて聖槍ロンギヌスを召喚した。

「クルミ!!僕をよく見ててね!」

「はっ??」

ロレンは何が起こったのか分からなく呆然と立っているとこに遠慮なく投げつけた。

他から見たら勝手に飛んでいったように見えたはずだ。

しかも召喚した時のロンギヌスの槍の10倍の大きさになったロンギヌスの槍が。

ロレンは腰を抜かしたのかその場に尻もちをついてしまう。

「ひっ」

ロンギヌスの槍はロレンのぎりぎりを通り抜けていった。

「クルミ上だね」

僕が声をあげるとロレン含むみんなが上を向く。何もないはずの空間からロンギヌスの槍がとんできた。


ザシュっ


ロンギヌスの槍はものすごい勢いで下に刺さった。ロレンの足と足の間に。1mmでもずれていたら完全に裂かれていた。

ロレンが後ろに倒れる。気絶してしまったのだ。

「こいつはこうやって使うんだ。」

僕はクルミの方を向くと口をあけて固まってる。

周りをみてもみんな何も喋らない。

なんでだろう?と思ってた時にミントが話しかけてきた。

「キミって本当に何者なの??私これでも王女だから...たくさんの人を見てきたんだけど。。。キミみたいな人初めてみたの。それにね?本当はさ。私達強くならなくちゃいけなくて。内密で行動してるから色々怖かったの。だけどね?キミがロレン君と闘ってるときキミ笑ってた...普通ならロレン君死んじゃうはずなのに私にはなぜかわかったの。キミはロレン君は殺さないって。だから怖くなかったの。なんでかな?かな?」

「..........」

「よく見るとキミの目綺麗な目してるね?」

「..........」

僕は魔槍グングニルを左手に召喚しミントに向けた。

魔槍グングニルは赤黒く光り先端はもの凄い熱を帯びている。

ミントは黙って一歩前に近づいてきた。

僕はそれと同時に一歩退いてしまった。

この僕が、一歩退いてしまったのだ。

とっさにミントの心を読み取る。

何を考えてるのかわからなかったからだ。

でも何も読み取れなかったのだ。むしろ何も考えてない行動だったからこそ読めなかったのだ。

この距離なら簡単に殺せる。むしろいつだって殺せたはず。

なのになぜ動けない?

ミントがまた一歩近づく。同じように一歩下がる。

なんなんだこれは?

(ゼロ...僕の身体が変だ。)

(ん...敵意ない...)

(僕動けないんだ。動けるはずなのに。動けないんだ。)

(大丈夫...)

(僕...大丈夫じゃない。怖いんだ。何かが怖いんだ。ゼロがいなくなっちゃうような...そんな気がするんだ。)

「怖がらないで?」

ミントは魔槍グングニルをそっと手でよけた。

僕はしっかり握っていたはずなのに、いとも簡単に払いのけられた。

カチャチャーン

といつの間にか魔槍グングニルを下に落としていた。

「おいで?」

身体が動かない。

(私は...ゼロとずっと一緒だよ...ずっと.....)

僕はミントに抱きしめられて頭を撫でられていた。


僕は...ゼロとルナ以外に気を許した事はなかった。

ましてや僕達側ではない人間だ。

人間なんて敵だったはず。

悪い人達は死んで当たり前。

僕は悪い人達を全員殺すと決めた。

何もしなかった神も殺す。当たり前じゃないか。

何のために?

復讐する(たのしむ)為だ。

何もしてない人達は別になんも思わなかった。

死のうが生きてようがどうでもよかったはず。

僕は悪い人達にはなりたくなかったから殺さなかった。

ただそれだけのはずだった。

どうでもよかったのに.....

それなのに.....それなのに.....


僕は赤色の涙を流していた。









僕は見知らぬ場所に立っていた。

そこには何もない。

いきなり小さな女の子が走ってきた。

「          」

その女の子は何か言って僕に手を差し伸べてきた。

「ごめん。聞こえない。」

「          」

女の子は何かを言って立ち去る。

すると裸の女の人が目の前にいた。

「どうして服を着てないの?」

「家では脱ぐ癖があるんだ。」

女の人は僕を抱きしめた。

温かい...僕も抱きしめた。

「なんだろう?この気持ち?」

「なんだろうね?悪くないでしょ?」

「うん。温かい...それになんか気分がいい。」

「この気持ちは忘れたら駄目だよ?これは大切な感情(もの)なんだ。」









「んっ。」

僕は起き上がるとベッドの上にいた。

周りを見渡すとカリスとルナが反対のベッドに寝ていた。

最初にいた部屋だ。

僕何してたんだっけ?

それに今なんか...何かがあったはず。 

思いだそうとするが思い出せなかった。

頭痛が酷い...今までこんなことなかった。

ふと隣を見ると僕の隣にはゼロがいた。僕の袖を掴んで寝ていた。

僕達ってそもそも寝るんだっけ...?

今まで考えた事もなく、覚えてもいなかった。

だけど気分がもの凄いよかった。

僕はゼロの頭の下に左手を入れてそのまま抱き寄せる。

すごい落ち着く...今は何も考えたくなかった。

ただゼロが僕の傍にいる。

それだけでよかった。

僕は寝ているゼロを見ながらいつの間にか眠りについていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ