転生
「んー、ってあれ?へ⁉︎」
周りを見渡しても木、木、木。
あれ私死んだはずじゃ、それに木めっちゃデカくね。
足元を確認してみると
「毛?」
茶色い犬のような前足が、後ろを見てみるとシッポがあった。
ガチでこれは…
「転生しちゃった?」
ここ日本みたいな木生えてないし異世界転生だよね。しかも動物。
もう少しゆっくりかんがえるかと、座るったら
「ぅがっ」
慌てて見てみると、黒いトカゲがいた。
「いって、ここどこ?」
「私も分からん」
「ん、オオカミ!」
「え、どこ」
きょろきょろしても、どこにもオオカミはいない。
「どこにもオオカミいないじゃん」
「いや、あなたですよ」
「そうだったわ。犬っぽい見た目だったわ」
犬じゃなくて、オオカミだったんだ。
「ところであなた誰ですか?俺たべたりしないですよね…」
めっちゃ頼りなさそうに、きいてきた。
「まだ気づいてない系?」
「どういうことですか?」
「幸一さんですよね?」
「そうですけど、なんで俺の名前を?それになんで俺はオオカミと話せてるんだ⁇」
ハテナマークだらけで笑いそうになるな。
「私は小吹菜々ですよ。それにあなたはトカゲっぽいですよ」
「ほ、ほんとだ。トカゲっぽい」
手足や尻尾を見ながら、驚いている。
「で、あなたはトカゲ、私はオオカミ、私にはおそらく人間だった頃死んだ記憶がある。
話してる限りあなたにもある。ってことでいいですか?」
「あぁ、車がスリップした記憶がある。多分それから崖から落ちて死んだと思う」
「それから、目覚めたらオオカミとトカゲ。完全に転生したってこと」
「マジか。漫画の世界かここ」
「そこがまだ断定できないんだよね。見た感じジャングルだけど異世界とは言い切れな…」
急に鳥肌が立つような、背筋がゾクッとするような感覚に襲われた。
「なぁ」
「私もです。ひとまずあそこの茂みに隠れよう」
二人でいそいで、茂みに隠れた。
どんどんとその正体らしきものが近づいてくるのがわかる。
野生の勘なのかな、やばいなんかくる気がするんだよなー。
幸一さんも私と同じ方をじーっと見つめていた。
するとその正体が見えてきた。
体は蛇の鱗で上半身は人っぽいけど下半身はヘビ目が6個ついてる。
アレはやばい。見つかったら死ぬ。
冷や汗がいたるところから出てくる。
ソレはのそのそと森の奥へ消えていった。
「あれはなんだよ」
唖然としていると幸一さんが口を開いた。
「私もわかりませんが、ここが異世界だとわかりました」
《〈危険察知〉を取得しました》
「「え、何?」」
二人の声が揃った。
今、危険察知みたいなこと言ったよね。
幸一さんじゃなければ何。
「もしもだけど、ここが異世界で魔法とかスキルがある世界なら今のはスキル的ものを取得したってことじゃないかな」
「それはあり得る。危険察知だっけ」
「俺もそれだった言われたの」
「さっきの怪物を事前に感知して隠れたからかな」
「おそらくそうだな」
「ここで急なんですが、ちょっと失礼しますね。
おっしゃー、異世界転生したーー。しかもスキルっぽいの取得できたー」
めっちゃ嬉しいんだけど、ワクワクなんだけど。
「幸一さん失礼しました。あまりにも嬉しくて」
「そ、そうだったんだね…俺もあっちの世界に未練あんまりないしいいか」
ちょっと引かれたけどまあいっか。
「生まれ変わったことだし、前世の幸一じゃなくなったわけだよな。んー、コウでいっか。俺のことコウって呼んでくれ。敬語じゃなくていいぞ」
「わかったコウね」
「切り替え早いな」
「じゃあ私は、ナブキでいいか」
「ナナじゃないんだな」
「ナナなんて可愛らしすぎて私には合わない」
「そうなんだ。ところで俺ら一緒に行動するってことでいいよな。」
「その方がいいかもね、あんなんいるから一人よりはいい」
「じゃあ、改めてよろしくな。誘拐犯だったけど」
「こちらこそ誘拐されてた方だけど」
こんな感じで、私は誘拐犯と異世界生活することになった。




