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小道、そして出会う。

俺には才能がないのだ。でも、小説家にならないといけない。オレと約束したから。


*短編小説ですので、5話ほどで完結すると思います。

 はあああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーー終わらない。どうもラストが書けない。せっかく「さあ なろう 小説家」という大会に応募する長編小説を書いているが、ラストのアイディアが浮かばない。こいつが犯人で、トリックはああで……。いやはや、このままでは埒があかないな。休憩がてらに散歩にでも行きますか。


 俺は独り言のように小説のアイディアを呟きながら立つ。長時間座っているのは、やはり体に毒だ。デスクには飲みかけのコーヒーカップを置いていく。豆は近所のコーヒーショップのオリジナルブレンド、これが大好きなんだ。体をポキポキ鳴らせながら玄関へと移動する。靴を履くためにしゃがむのも至難の業だ。


 なんとか外へ出ることができ空を見上げると夕日が眩しい。朝起きてからパソコンの前に座り、ずっと小説を書いていた。長い時間書いたと思っていたが、もう夕方になっているとは……。


 この散歩も小休憩がてらだし、夜になったら寒くなる。あまり遠くへは行けないな。そう考えながら俺は歩き出す。とはいうものも、俺は新しいものに興味をもつ性格なので、なんとなく歩き、知らない道があったら、とりあえずその道を進む。散歩はいつもそんな感じだ。


 さぁて、今日はどこの道を行きますかね~。ワクワクしながら歩く。石を蹴ったり、空を見上げたり、見慣れた住宅街を抜けていく。どこかにまだ通っていない道は……あれ? こんな道あったっけ? 家と家の間に小道がある。この住宅街は何度も通ったことあったはずだが、こんな小道は存在しなかったはずだ。あくまでも俺の記憶が正しければ、だが。


 暗い小道で、少し不安感を抱くが、怖いもの見たさ、という言葉の通り興味が湧き出てくる。小道ということは、おそらく行き止まりだろう。そろそろ日も暮れ切り、あたりも暗くなる。行き止まりに当たった方が好都合かもしれない。小説のアイディアも固まりはじめ、なるべく早く家に帰りたいという思いもある。まあ、どこかに通じていたら、次回の散歩の楽しみになるし、行き止まりなら帰る。よしっ、行きますか。俺は小道に入る。


 体を横に向けることでやっと通れる道を歩く。日も完全に沈み、黒ずんだ背の高いブロック壁からの威圧感に耐え、俺は黙々と歩く。道の奥から光が漏れている。その微かな光を目指し歩く。気温が下がったせいか、一筋の光が暖かく感じ、それを頼るように足が進む。


 どのくらい歩いただろうか。体感的にはほんの数秒しか経っていないように感じるが、体のほうはもう何時間も歩いたかのような気だるさがある。いつまでたっても光に届かないし、体のきつさが限界なので、もう帰ろうかな、っと思っている矢先に道が開きはじめた。横向きでしか通れなかったこの道はもう、大人が二人ほど通れる幅になる。あと少しだけ、あと少しだけ、と思い、歩く。光っていた明かりが段々と眩しくなってくる。どんな景色が待っているのかと、好奇心が増し、足の動きが速くなる。もう無意識のように足を走らせていた。


 意識が完璧に戻ったのは、道を抜けた先にある広場に俺が立っているときだった。


 日が沈み、暗くなっているはずの空は、明るい。なぜだろう、という疑問もすぐに解決した。広場の中心には一軒の家が建っている。決して大きくなく、かなり古めかしい見た目。その家から明かりが煌々と漏れている。こんなところに人は住んでいるのか、という興味が沸き、家のドアに手をかけようとする。しかし不安もある。こんな怪しい所に怪しい家。俺の本能が、危ないと言っている。ノックするか、このまま帰るか、どうしようか。あれこれ考えていると、ドアが開く。俺が開けたわけではない。ドアが勝手に開いた。というよりは、開けた人がいる。俺は急に開いたドアの隙間から漏れる光に目を奪われ、眩しくて目を閉じてしまう。そしたら急に腕を持っていかれた。力強い腕の引きで体が持っていかれる。


誤字脱字等がございましたら、ご指摘のほど、よろしくい願いいたします。

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