表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白線  作者: 青菜
5/8

電車5

広也は、家に着くと自室にランドセルを置き、居間へ向かった。


広也の家は一戸建てで、母親と二人暮らしをしている。

一階には玄関とトイレ、風呂場、母親の寝室がある。

二階に広也の部屋とリビング、トイレ、キッチンがある。


リビングのソファーに座り、ただ窓から空を見て、ボーッとしていた。

特に広也には、やる事が無い。


(母さんも仕事を終えて早く帰って来るんだったな。・・・いつ来るのかな。田舎って、どんな所なんだろう?)


これから、おそらく葬式に出る事になるのであろうが、広也の胸にはわくわくする期待があった。


広也は、俗に「田舎」と呼ばれる場所に行った事が無かった。生まれてずっと、都会暮らしだった。

一面に広がる田んぼも見たことがないし、家がまばらな所も見たことが無い。

湿った地面にも、雑草の生い茂る道にも触れたことが無かった。

それらを見られるかと思うと、小学生の広也には高揚感を感ぜずにはいられなかった。


ガタッ


一階から物音がした。


広也は立ち上がり、階段へと向かった。


直にガチャガチャと鍵を開ける音がし、ドアが開いた音もした。


「ただいま~」


母親の声だ。


「おかえり~」


広也は二階から叫んだ。


「すぐ行くから準備して~」


母親も一階から叫んでいる。


「わかった~」


広也は、そう返事をして自室へ入ったが、何を準備して良いか分からなかった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ