表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

8 巻き込まれ

よろしくお願いします。

 あれからローラは…普通に海に来ていた。


 えぇーと俺も驚いた。

 あれからまさか来るとは誰も思わないだろ?

 でも何でかローラは来た。

 ここは素直に喜んでおく。やったね!


 今日も釣りをしに来たみたいだ。

 船着場のところで釣りをしている。


 俺は迷いなくブルーフィッシュを釣り糸にかけたあとローラの近くに顔を出した。


 それに気づいたローラは


 「海竜さん来たの?今日も良い天気だね」


 普通に話しかけてくれる。

 そんなん言われたら答えるしかないだろ!


 返事をするため俺は水魔法で水の塊を空中に放った。

 すると「バーン!」と水が弾けたあと冷たい粒が俺たちに降り注いだ。


 「わーすごい。冷たくて気持ちいいね」


 手のひらで落ちてくる水を触るローラ。


 その姿に俺はゾッコンである。

 俺が人間だったら猛烈アタックしてる所だ。


 アザムと別れてから早三日。

 まだあいつは帰ってこない。

 どこで道草食ってるのか、それともただ単に時間がかかってるだけなのか。


 でもローラとの時間を満喫出来るのでもう少し帰ってこなくてもいいぞって心の中で思っておく。


 ただ一つ最近気になることがある。


 浜辺の奥の森林の中。

 複数の人影が見える。


 あれってローラと同じ島の人か?


 昨日からローラの後をつける者がいた。

 理由はわからんが心当たりがあるとすればローラが役目を全うしたかどうか確認しに来た偵察部隊ってところか。


 今現在ローラは食われず悠々自適に暮らしている。

 この状況を見たら向こうも何故?ってなるよな。

 役目も果たさず釣りなんかしてやがるって思うだろう。

 なんせすぐ近くに竜がいるにもかかわらず食われてないんだから。


 あっ。


 人影が奥へと消えていった。


 この後なんもなければいいけどそうはいかないよなー。



◆◆◆◆



 「島長。報告がございます。例の生贄に選ばれたローラが竜に食われず生きています「」


 島で一番でかい建造物に佇む長い髭を生やした男の前に若い男が跪き島長と言われる男にそう話す。


 島長は「ふん」と鼻を鳴らし頬杖をつく。


 「あやつめ。素直に食われれば良いものを」

 「どうしますか?」

 「しばらく監視を続けろ。もし竜に食われなければ殺しても構わん。いいな」

 「はっ、仰せの通りに」


 若男は一礼してから島長の前から下がった。


 「ふん、早く死んでくれんかのう」


 誰もいない部屋で島長がつぶやく。



◆◆◆◆


 あれからと言うもの。


 あはは!あはははは!


 「あはは!もう、海竜さんやめてよー」


 俺たちは二人ではしゃいでいた。


 何故かローラと遊ぶくらいに仲良くなっていた。 自分でも知らないうちに。


 いやなんでそうなる!って思っただろう。

 俺も今そんな感じなんだから突っ込まないでね!


 てなわけで俺たちは浅瀬で遊んでるんだが。


 スダダダダと砂を蹴り上げる音が聞こえてくる。


 ん?と音の方を見るとそこには5人くらいの男達が槍を構えて俺とローラを包囲してきた。


 「ローラ貴様何をしている。

お前の役目を忘れたか!何故竜と戯れている!」


 リーダー格の男が怒鳴り声を上げ叫んできた。


 「島長からの命令だ。食われなければローラお前を殺すようにとな」


 なんだか急展開になってきたー!

 俺なんか巻き込まれちゃうのー!


 急に取り囲まれせいでローラは萎縮していた。

 それでも後ろに下がることなく前へと出る。


 「わ、私は!もう死ぬつもりはありません!」


 言葉を詰まらせながら最後まで言葉を紡ぐローラ。けどその思いは届かなかった。


 「何をほざくかと思えばそんなことか。

お前は選ばれたのだ。素直に従えばいいものを。

おい!お前たちかかれ!」


「「「「うおぉぉぉおおお!」」」」


 リーダーが号令をかけた瞬間他のものたちが雄叫びを上げ俺達に襲いかかってきた。


 どんどんと距離が近づいてきて一人の槍がローラに突き刺さろうとした瞬間「ガキンッ」と硬いもの同士がぶつかる音が鳴る。


 「海竜さん…」


 ローラと槍の間に俺のしっぽがたち塞いだ。


 「何だこの竜!人間を庇った!?」


 槍を突いた男はバックステップで俺との距離を離した。


 ふっふっふっふ。知ってるかお前ら。

 先に手を出した方が負けって言葉を…。


 俺は威嚇スキルをON!


 すると周りの奴らが一瞬ぶるりと身を震わせた。


 そーれーかーら…。


 咆哮スキルを最大出力で声に乗せてから5人にぶつける。


 「グルアァァァアアァ!」


 閃光の様に弾け空気が震える。

 強烈な威力に強風が巻き起こる。


 「うわぁぁぁあ!」

 「ああああああ!」

 「うおぉぉああ!」

 「いやぁぁぁん!」


 その強風にリーダー格以外の男たちは森林の方まで飛ばされた。


 残るはリーダだけ。


 目の前には体勢を低くして直撃を逃れたリーダーの姿があった。


ご覧いただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ