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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

人間

作者: メモ152

俺は人間だ。

それを証明する言葉を今

我ら人間性に縛られている。

限られた時間の中で

生きる意味を探している

そして俺たちは名乗る

俺たちは人間。


いつもと変わらない日々。

正直だるい事ばかりだが死ぬ決心なんて出来やしない自分は生きるしかない。

「誰かが殺してくれたら諦めがつくのにな」

メモの中にエゴの塊のような言葉の文字列を並べては保存を繰り返して、気づけばいくらスクロールしても一番下までいかない程にためていたメモ。

よく見るとミスって同じものが複数保存されていたりもする。

最近どうにもうまくいかない人間関係ももうすぐで終わる。あと少しだ。あと少しだから。


俺の親は死んだ。厳密言うと死んだ扱いになってるだけらしいが、もう居なくなってからの期間も考えて生きてる保証は無いらしい。

まぁ見たこと無い自分からしたら親という存在であってもどうでも良かった。

しかし俺の姉は違ったみたいだ。

親の存在がどうにも頭から離れないらしい。

「鬱」というやつにもなっているそうだ。

おかげで俺はバイト代の一部、いや何気に半分くらいはあいつに取られている。

あいつは「自分は鬱なの」とか言って家でゴロゴロしている。

あまり考えないようにしているがやはり自分の努力が楽をしている他人の生活を支えているのが憎い。

自分が死ぬかあいつを殺すか迷った事もあったが勇気がない自分には無理だった。

死にたくても死にたくない。

殺したくても殺せない。

矛盾を抱えて生きるのも飽きたが生活するためには妥協も必要だ。ストレスは溜まる一方だが行動を起こす気力なんてとうの昔に置いてきた。

人の言いなりになってでも考えずに稼いでいく事が出来れば何でも良かった。

そう思ってるはずだ。俺はクソ人間だから。

明日。封筒が貰える。

あいつに取られる前に帰り道で使い果たせば晴れてあいつを殺せる。

「…」

殺せるはずだ。きっと。

そうだ。あいつは弟に金をせがんで無様に死んでいけばいい。

死ね。死んでしまえ。


             2023/5/14 藤谷拓也

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