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ブローチを作りなさい 完

 暑い、暑すぎる。

 今日はどうしてこんなに暑いの、それにセミが鳴きすぎじゃない?


 そういえば、晩餐会に着ていく服に装飾が必要だったわ。街の職人を呼ばせましょう。



「わたくし、晩餐会につけていくエメラルドのブローチがほしいの。作ってくださいますわよね?」


「恐れ多くもブローチは作れど、エメラルドはございません。皮はいかがでしょうか?」


「いいえ、エメラルドで作りなさい。出来ないと言うのなら、今後あなたからの装飾品は結構よ。別の者にお願いするわ。」


「いえ!!王妃様、おまかせください!王妃様のお気に召すブローチをお持ち致します」



 なんだ、がっかり拍子抜けよ!あまり怖がりもしないし、作ってくれるだなんて。今回は期待できそうにないわ。




「あら、王様。どうなさいましたの?」


「君が頼んだというブローチを受け取ったんだが、うっかり落として壊してしまってね。謝りに来たんだ」


「そうでしたのね、しかたありませんわ。」


「ごめんね、今度新しい物をプレゼントするよ。あぁ、そうだ!晩餐会の日に着る下着を準備したんだ!渡しても?」


「下着!?え、えぇ、お王様が用意して下さったのですから、嬉しいですわ。。」



 またなの!?この人一体なんなのよ!!

 また壊すなんて、もはや嫌がらせとしか思えないわ!!


 しかもなんて言ったの?下着!?

 は、は、ハレンチィィ!!!!!



 *********



 あぁ、今日の王妃もおバカ(可愛い)だなぁ。

 うろついている職人の男に声をかければ、王妃宛だと言うじゃないか…見るからに怪しいな


「手に持っている箱はなんだい?そうか、、ありがとう。これは僕から王妃へ渡しておくから、帰っていいよ」


 受け取ってみれば、ガラクタに毒針付きときた

 王妃が開けなくて本当によかったよ。おバカな王妃はきっと喜んで触ってしまうからね。


 そうそう、下着を喜んでくれたみたいで良かった。真っ赤な顔で見てるから意地悪したくなってしまうよ。次は何にしようかなぁ






(あの日、職人が家へ戻ると見習いはすでに姿を消していた。)

ブローチを作りなさい。をお読みいただきありがとうございます。

もう少し続ける予定ですので、お付きあいいただけると嬉しいです。ありがとうございました。

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