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初恋  作者: 僕ちゃん
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第4章 2人の距離

それから、数日いや、数ヶ月、1年が経ち彼女が卒業を迎えた。


僕は、高校の新しい生活に追われもちろん彼女も最後の中学生活に追われ慌ただしい日々を過ごしており、週に一度くらいしか会えなかった。


彼女は、高校が決まり、100km以上離れた遠くの学校に行くことになった。僕は彼女の旅立ちの前の日の朝に会う約束をしていた。

だが、僕は行くことを迷った。あげる約束をした香水も、手紙も準備はしたが僕は迷っていた。

会いたいのには変わりはないが、会えばなんだか、本当のお別れのようで辛いからだ。

結局僕は、見送りにはいかなかった。寝ていたと嘘をついてまで…。僕は後悔した。


それでも彼女は、

「さすがやね、でも最後ぐらい来て欲しかった」

と言って、まだ出たばかりの朝の光に押されるように僕が走る倍以上のスピードで遠い街に行ってしまった。近いようで遠いいその街との距離は僕と彼女の心の距離を表しているかのように思えた。


その時の僕は、この世に運命の神様がいるとしたらなんて残酷でひどい神様なのだろうと思った。


僕は、今になって思う。あの時、最後に彼女に会えていれば今いる生活は少しでも変わっていたのかもしれない。


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