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ワンウィーク  作者: あおせあ
1/1

月曜日 夢~八時

初投稿となります。あおせあです。

よろしくお願いします。





 (あ......?ああ、また同じ夢か......)



 果てしなく広く、真っ白なその空間。

 真っ白というのは目が回り、それによる浮遊感が気持ち悪い。

 しかし、さきほど呟いた少年に驚きなどは見られない。



 (いつもと同じなら、もうそろそろ穴が開いて吸い込まれるはず......あれ?あれはなんだ、人?)



 空間で初めて見たのは人、遠くて顔がわからない。髪の長さから女の子だろう。



 (近くで顔が見たい......なぜ、なぜ、如何してどうしてこんなにも近くにいたいっ!!誰なんだ......っまさか姉さん!?)

 

 少年は駆け出す、ただあまりにもその空間は広かった。夢にもかかわらず少年は息を切らしながら全力で走る。途方もないが確実に距離は縮まっていて少女の像が大きくなっていく。だが顔が認識できない、遠くてわからないのではなく、少女の顔には靄がかかっていた。

 それでも構わず走り続ける。



(もうすぐっ!あと少しで手が届く———!!!)



 ———ヴォン......ゴォォォォォォ!!!!!



 急に開いた裂け目はもの凄い勢いで空間を吸い込んでいく、いや、少女を除いてすべてを飲み込もうとしている。



 (なっ、嘘だろ!?あと少しなんだ!あと少しで手が届くのにっ!!)

 

 無慈悲にも裂け目は空間を侵食していき、少年の足を捉える。



(やめてくれ!あと少しなんだっ!!姉さんっ!!!)

 

 少年は手を伸ばしたが届かず身体すべてが飲み込まれた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 残暑の八月中旬。



 月曜日



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 「ヂリリリリリィィィィ!!!!」



 部屋に目覚ましの音が鳴り響く。

 木のベッド、教科書参考書の散乱した机。部屋全体が黒、白、青で統一されシャープな雰囲気の部屋。

 ベッドで寝ている少年はむくりと起き上がり目覚まし時計を止める。時計の針は七時を指している。



「今日は......ああ、月曜日か。しかしなんつー夢だ。姉さんどころか母さん父さんももういないというのに。」



 そういって少年はベッドから降り、あくびをしながらカーテンを開け太陽の光を浴びる。



 「快晴。天気予報通りだな。」



 少年はクローゼットから制服を取り出し着替える。学ランだ。制服にある金色のボタンには風で揺れる木が描かれている。

 着替え終わった少年はそのまま部屋を出て、階段を下り洗面所へと向かう。

 顔を洗い、寝癖を直し、歯を磨きながら今日の夢について考える。



 (夢......妙だったな。あそこに何かがあるなんて初めてだ。んで、その初めての何かが女の子で、姉さんって叫ぶなんて......。うわっなにそれ超恥ずかしい。忘れよう......)



 なにか欲求不満なのかな?などと考えつつ少年はリビング兼キッチンに行く。食器の洗う音とニュースキャスターの声と新聞のめくる音のする典型的な朝のリビングだ。



 「あら、翔正。おはよう。」

 「翔正くん、おはよう。ああ今日は夏期講習か。頑張りなさい。」

 「伯母様、伯父様、おはようございます。」



 先に少年、翔正に挨拶したのは翔正の父の妹で一ノ瀬美穂という。三十半ばなのだが茶色のかかった髪とまだまだ張りのある肌で実年齢よりも若く見える。所謂美魔女というやつだ。

 続いてあいさつしたのは美穂の夫で昌義。人懐っこそうなおっとりとした人で、美穂とは同い年である。

 そして一ノ瀬翔正は黒髪黒目で、鋭い印象が感じられる整った顔立ちの17歳、高校2年生だ。身長は179と高く、容姿でいえばかなり人気がある。のだが、他人に対する拒絶的な態度が人を遠ざけており、友と呼べる者はいない。



 「翔正、もっと気安くていいのよ。それこそお母さん!!みたいな。」

 「おいおい、美穂それは酷だろう。まあせめて様でなければむず痒くなくていいのだけれど。そうだな、おじさん、おばさんでどうだ?」

 「いやよ、おばさんだなんて!年を感じるじゃない。ここはやはりお母さんで!」

 「すみません。伯母様伯父様、このくらいの距離が丁度いいですし、お母さんは5年前にいなくなった母だけですので。もうこんな時間か。学校の準備をしますね。」



 翔正は手早く朝食を摂り、カバンを手に取って家を出ようとする。すると昌義が思い出したように言った。



 「そういえば来週月曜日、義兄さん達の命日だな。翔正君は行くんだろう?僕たちは行けないから僕らの分も頼むよ。」

 「はい。わかっています。それでは行ってきます。」



 ガチャン



 翔正が出たのを確認して美穂が口を開いた。



 「......昌義さん、もうそろそろ限界よね?」

 「ああ、僕の力ではもう誤魔化せない。もうすぐにでも接触があるだろう。」

 「昌義さん!」

 

 泣きの混じった声で美穂が昌義に身を寄せる。そんな美穂に昌義は何も言わずその肩を抱いた。


これから話が彼らについて説明してくれます。

もしよければコメント等お願いします!

あっ、私はお豆腐メンタルですのでオブラートを五重くらいにしてお願いします!

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