十七日目:最も長い一日の始まり5
荷物の積み込みが終わり、美咲は調合班以外の人員を集め、ディアナたちが受け取ってきた服を見ることにした。
注文したのは、鎖帷子や鎧の下に着る服と、防具の上から纏う外套である。
「わお、ふっかふか」
綿入りの服を取り上げ、ふわふわな手ざわりに美咲は目を丸くする。
まるでクッションのように弾力性がある服で、これなら重い防具をつけても身体を痛めることはなさそうだ。
今まで美咲が着ていた服は古着屋で買った服で、加護つきとはいえ本来なら鎧の下に着ることを想定しておらず、激しい動きをすると鎖帷子が食い込んで痛いことがあった。
早速自分のサイズのものを手に取り、元々の服の上から着込んでルアンに貰った鎖帷子を装備する。この鎖帷子をつける動作も、初めはおぼつかなかったものの、何度も繰り返すうちに慣れてきた。
もっとも、壊れれば自分では直せず、鎖を取り替える程度ならシステリートが応急処置できるとはいえ、他人の手を借りるしかないのが美咲としては辛いところだ。
また、鎧に比べれば軽いとはいえ、それでもそれなりに重いことには変わりなく、美咲が急いで着脱する場合は大抵誰かに手伝って貰わなければならないほどだ。
「はいこれ、ディアナの分」
「私の分もあるのですか?」
ディアナが目を見開いて、おずおずと渡された服を受け取る。
「一応ね。今は必要なくても、今後必要になることもあるかもしれないし」
「……ありがとうございます。大事にしますね」
服を両腕で胸に抱き締めたディアナは、美咲にベルアニア式の礼をした。
「次は、セザリーさん、テナちゃん、イルマさんの分」
続いて美咲は、服と外套を一組ずつセザリー、テナ、イルマに手渡す。
「あとは、ペローネさん、イルシャーナ、マリスちゃん、ラピちゃん、アンネルちゃん、メイリフォアさん、アヤメさん、サナコさんですね」
一人一人の名前を読み上げ、美咲は服と外套を手渡していく。
武装が一人一人違うので、服のデザインも結局は統一できず、バラバラだ。ただ、外套だけはできるだけ同じにした。
「いい感じじゃない」
渡された服を広げたペローネが、満足そうに目を細めて頷く。
ペローネの防具は革の胸当てなので、機動力を殺さないように服は防御力よりも機能性を重視している。
足りない防御力は加護でカバーしているので、見た目よりは頑丈だ。
「うふふふふふ。ゴージャスなわたくしに似合う、カンペキな服装ですわ!」
一方で、イルシャーナの服は、本人が鎖帷子をきっちりと着込むせいもあってか、鎖帷子のことを考えて、美咲の服のように厚めの生地で、中に綿入りで作られている。衝撃を吸収しやすく、鎖帷子程度の重さならばしっかり受け止めてくれるいい服だ。
外套もまた、鎖帷子の上から着ることを考え、大きめに作られている。服を着て、鎖帷子を纏い、外套を羽織れば、それだけでもうイルシャーナの姿形は美形の女騎士だ。ただし、敵に捕まって調教から快楽堕ちしそうな方の女騎士である。美形すぎるというのも考え物だ。
鎖帷子だけで革の鎧を着込んでいないのは、イルシャーナが革の鎧を嫌ったためである。みすぼらしいのは嫌いらしい。酷い言い草である。
「どう? 似合うかな」
同じく服を着て、鎖帷子をつけ、革の鎧を着込み、外套を纏ったマリスは少女騎士のようないでたちだった。
左腰に双剣の鞘を括り付けているマリスは、イルシャーナのような派手さはないが、代わりにイルシャーナには見られない可憐さがある。
イルシャーナが薔薇だとすれば、一方のマリスは白百合という表現が相応しい。
服装も赤が基調のイルシャーナに対して、マリスは白を基調に纏めていて、イメージに合っている。
「姉さま、私は? 私は?」
早速着替えたラピが、期待に目を輝かせて美咲の前でポーズを取る。
盾を立てて地面に置き、その後ろに剣を置いて、柄に手をかけている。
ラピの半身を隠せるほどの大きさの盾なので、そんな姿も様になっていた。
先ほどの二人と同じく、前衛を努めるラピは、鎖帷子の下に綿入りの服を着込み、その上から革の鎧をつけてサーコート風の外套を羽織っている。盾の存在もあって、イルシャーナやマリスよりも女騎士らしい。まあ、正統派と呼ぶには身長、年齢、体格など色々足りないが。本来の女騎士はもっとごついのが普通だ。それこそ、アリシャやミリアン、ドーラニア、アヤメなど、一回り以上戦闘に長けた人物の方が、外見的には似合っている。もっとも、本人たちの格好は女騎士とは程遠い。
「ほい着替えた。じゃあお休み」
「寝るな!」
いそいそと装甲馬車のベッドを展開しようとするアンネルを、美咲はベッドから引き離した。
「本当、油断も隙もないわね」
呆れた表情で苦笑しつつ、ラピがベッドを元通りにしまう。
「私の安住の地が……」
悲しそうな目でベッドを未練がましく見つめるアンネルの前で、美咲はとりあえずアンネルの服装を褒める。
「似合ってるわよ、そのローブ。下に革の鎧を着けているようには見えないわ」
「褒められるよりも寝たい……」
「それは駄目」
ばっさりと美咲に断られ、アンネルは無言で頬を膨らませた。
別に美咲が意地悪をしているわけではない。単にアンネルが寝すぎなだけである。
アンネルの格好は、厚手の服に革製の鎧をつけ、上からすっぽりとローブを着込んだものだ。鎧といっても肩当てなどは着いておらず、胴の部分のみを覆う鎧で、ローブを羽織れば隠れてしまう。
見た目はまるきり魔法使いである。三角帽子でも被っていれば完璧だ。
「何だか、こういう格好は始めてなので、少し恥ずかしいですね」
僅かに頬を赤らめて、メイリフォアははにかんだ。
服の上に革の鎧をつけたメイリフォアは、その上には外套をつけただけで動き易い服装にしている。
それはメイリフォアが投擲武器全般を扱うからであり、その関係上防御力よりも身軽さを重視しているためだ。
いくら重装備でも、距離が取れなければメイリフォアにとっては意味がない。
「うむ。戦装束は気が引き締まるな」
満足そうに頷くアヤメは、防具は胸当てのみとずいぶん軽装だが、他とは少々違う形の服を着ている。美咲もよく知るそれは、いわゆる胴着と袴であった。美咲の元の世界で、剣道家などが着ているものと良く似ている。何でも、今はもう亡き東の国の服のデザインらしい。
少々奇抜ではあったが、アヤメに似合っているのは確かだし、日本人である美咲にとってみてもまるっきり知らない服というわけでもないので、美咲はアヤメに対して何も言わない。むしろ久しぶりに日本を彷彿とさせる格好を見ることができて、喜んだくらいである。
「記憶に残っているわけでもないのに、デザインの見本を見せられたらこれしかないと思っちゃったんですよね」
不思議そうな表情で、そう口にしたのはサナコだ。
サナコもアヤメと同じように袴を着用しているが、サナコの服装はかなり改造されているようだった。
袴の両側にはスリットが入っており、際どい角度で太ももが露になっているし、胴着は腕の部分が袖ごと消えていて、ノースリーブになっている代わりに首元に襟がついている。
かなり大胆な格好だが、武器として鉄扇を用い、格闘も多様するサナコにとっては、こういう格好の方が戦い易いのかもしれない。
「そしてこれが、私の正装。皆、どうかな?」
美咲はもともとの加護服の上から今回買った鎧下とも呼ばれる服に、ルアンに貰った鎖帷子を着込み、その上で胸元や腰、腹回りなど、急所を覆う外套を着けている。この外套の布は加護つきで、『耐刃』『耐炎』の加護が付与されており、ある程度の防刃、防火効果を見込める優れ物だ。
唯一、鎖帷子と合わせても衝撃に弱いままなのが弱点とはいえば弱点で、それが不安材料ではあるが、『耐衝撃』の加護までつけると値段がとんでもないことになるので、諦めざるを得なかった。その代わりに、鎧下も『耐刃』『耐炎』に特化させている。
もちろん、性能だけでなくデザインも美咲は気に入った。美咲自身がデザインしたわけではなく、ほとんど服屋の店主にデザインは一任していたのにも関わらず、美咲にとってかなりいいツボをついてきている。
女らしく、可憐で、格好いい。ドーラニアのような豪傑にはより猛々しく見えるような鋭角なデザインを施し、美咲を初めとする少女たちには可憐さを前面に押し出しながら、個性を引き出しつつ全体で見れば統一性を崩さない。店主のファッションセンスはかなりのものだった。
一同がわいわい服装について感想を言い合っていると、天井から梯子が下りてきて、調合班の面々であるシステリート、ミシェーラ、ニーチェ、ドーラニア、レトワ、セニミスが降りてきた。
「あれ、皆、服装が変わってる。……って、美咲姉、格好良い! しかも可愛い!」
調合が終わったらしく、一番に戻ってきたレトワが、装備を整えた美咲たちを見て目を丸くし、次いで美咲の姿に気付いて目を輝かせた。
ゆっくり降りてきたのをほぼ駆け足に変えると、興味深々なのを隠さず、レトワは美咲に近付いて眺める。
「どうしたの、これ!?」
「ディアナたちが取りに行ってくれた、注文しておいた服よ。ほら、レトワのもあるわ」
残っていた服の中から、美咲はレトワの分を選び取るとレトワに手渡した。
目を真ん丸くしたレトワは、きょとんとした目で服の包みを受け取る。
「貰って良いの?」
「もちろんよ。元々そのために注文しておいたんだもの」
にっこり笑う美咲に、レトワは震える手つきで包みを破り、中の服を取り出した。
皆と同じ、綿入りの服に、丈夫な外套。
レトワは我慢できないといった様子で着替えると、美咲を振り向いた。
「美咲姉、どう!?」
「似合ってるわよ」
「やったぁ!」
お世辞でなく美咲が褒めると、レトワはぴょんぴょん飛び跳ねて喜びを露にした。
新調した服に革の鎧を着込み、外套を羽織った姿は、レトワの元の雰囲気を損ねず元気な女の子といった感じだ。美少女ではあるが親しみやすく、話しかけ辛い高嶺の花のような雰囲気はない。
そんなレトワも、ひとたび戦闘になれば、優秀な兵士に様変わりする。今までの戦闘でも、レトワは無邪気な表情で敵対する魔物たちを惨殺していた。ある意味では一番怖いかもしれない。
「おい美咲! あたいのはどれだ!」
目を子どものようにキラキラと輝かせ、ドーラニアが美咲に詰め寄った。
苦行から開放されたのと、新しい戦装束の登場に、ドーラニアの機嫌は鰻上りになっている。
「ああ、ドーラニア姉さんのはこれですよ」
包みの中からドーラニアの分を手に取ると、美咲はドーラニアに手渡す。
受け取ったドーラニアは、包みを破き中の品物を取り出すと大きく広げた。
ドーラニアの加護服は、下はズボンだからともかくとして上半身の面積がとても小さく、どうみても服というよりは下着だった。革の胸当てを装備してしまえば、外からは見えなくなるほどだ。
そんな服ともいえない服だったが、ドーラニアはそれが気に入ったらしい。おそらくデザインした店主は、最初のドーラニアの服装をよく見ていたのだろう。本人の好みをよく把握したデザインである。
「悪くないな。いいじゃないか」
さっそくドーラニアは着替え始めた。その場で裸になり、新しい加護付きの服を着込み、上から革の胸当てと腰巻を着け直した。
女性用の皮の胸当ては、ドーラニアの大きい胸をちょうど良く保護しており、胸当て越しでも彼女の豊満なバストを強調している。スカートのように丈の長い腰巻の下は新しい加護付きの服のズボンが覗いていて、野趣的な雰囲気によく似合っていた。
「似合ってるわよ。これは私も楽しみね」
続いてミシェーラが着替えたドーラニアや他の皆を褒め、美咲から服を受け取って着替え始める。
上半身の服を脱いだミシェーラの胸はドーラニアに巻けず劣らず豊満で、美咲は思わず同性なのに目が吸い寄せられた。
(システリートさんといい、ドーラニア姉さんといい、ミシェーラさんといい、ユトラさんといい、皆大きいなぁ。他の人も小さいわけじゃないし。まあでも、年下組はさすがに小さいけど。年下に負けてたらさすがに凹むわ)
思考が思い切り明後日の方向に飛んでいる美咲を他所に、ミシェーラは粛々と着替えていった。
ミシェーラの防具も、鎖帷子だ。前線で戦う者にとっては、頼りになる防具である。そしてさらに、その鎖帷子の上から、鉄鎧を着込む。何を隠そう、ドーラニアがシステリートに煽てられて選びかけたあの姫騎士の鎧だった。どうやらミシェーラは、ドサクサに紛れてちゃっかり購入していたようだ。
鎖帷子の上に鎧を着ているので、ミシェーラは他の女性たちと比べ、防御力が一歩抜きん出ている。武器が鞭であるミシェーラは間合いを取り易いのでそれほど重武装である必要もないが、鞭というものは扱いが難しく、戦闘に向いているとは言い難い。そういった意味では、武器の使いにくさを防具でカバーするというのは、ある意味理に適っているのかもしれない。
防具の下に着ている加護つきの服は、やはり重い防具の下に着ることを考え、綿をつめて衝撃を吸収できるように作られている。下がズボンだったドーラニアとは違い、ミシェーラは長スカートだった。清楚な若奥様のような容姿であるミシェーラに、長スカートは中々似合っている。これに外套を羽織れば、一丁あがりだ。
鎧が鉄製な分総重量は重いものの、ミシェーラは筋力が強化されているので、動けないほどではない。
「ご主人様、私のはどれですか?」
ワクワクした表情で、システリートが美咲に尋ねた。
美咲は残り少なくなってきた包みから、システリートの分を選んで手渡す。
「これよ。どんなのにしたの?」
「うふふふふ。私のご主人様に対する愛を詰めてもらいました」
意味不明な台詞を吐いてにまにまと笑うシステリートは、包みから新しい服を取り出すと、大きく広げた。
システリートの服には、胸に女の子の顔が描かれていた。
黒髪の少女だ。どこかアヤメやサナコと共通する特徴があり、あどけない表情で笑っている。
「……誰ですか、これ」
少し引き気味な美咲に、システリートは自信満々に答えた。
「もちろん、ご主人様ですよ!」
「はいぃ!?」
思わず変な悲鳴を上げた美咲は、システリートが広げる服を凝視する。確かに美咲の髪は黒髪だ。日本人だから当たり前で、美咲は特に染めてもいないから、間違いない。良く見れば、当の本人である美咲もはっきり自覚することができた。これは、美咲の似顔絵だ。
「いつの間にこんな注文入れてたんですか、システリートさん!」
驚愕する美咲に、システリートは鼻高々と答えた。
「それはもちろん、ご主人様にばれないようにこっそりと!」
「堂々と言わないでくださいよ!」
知らぬ間に恥ずかしいものを作られていた美咲としては、涙目である。
満面の笑顔でシステリートは似顔絵の服を着込む。大きな胸に押し上げられ、美咲の似顔絵が歪んでいるのを見て、意味もなく美咲はむかついた。
「もちろん背中にもありますよ!」
システリートが後ろを向くと、ドヤ顔をしている美咲の似顔絵が服の背中に描かれているのが美咲にも見えた。
似顔絵と一緒にシステリートは背中越しに美咲へドヤ顔を向けており、それが余計に腹立たしい。
ひくひくと美咲が口角を引き攣らせていると、音も無くシステリートの背後にニーチェが立った。
(やりますか?)
(やっちゃいなさい)
目と目でアイコンタクト。
「天誅!」
「ぶべ!」
鋭い足払いで足元を掬われたシステリートはひっくり返り、さらに頭を踏みつけられて悶絶する。
「痛い痛い痛いですって! 頭蓋骨が割れて中身出ちゃいますよ!」
「反省するのです!」
ぐりぐりとシステリートの頭を踏みにじったニーチェは、何かをやり遂げたようなすっきりとした顔で美咲に向き直る。
「いかがですか?」
「ありがとう。ちょっとスカッとしたわ」
にこりと美咲とニーチェが微笑み合っていると、頭を押さえながらシステリートが起き上がった。
「あたたたたた……。もう、ニーチェったら酷いじゃないですか。やるならもっと優しくですね……」
痛がっているが、何度か頭を振るとシステリートはけろりとした表情になった。まるで堪えていない。ニーチェは暗器使いなので、暗器を使わなければこんなものである。使わなくても戦えるし、手加減の手間も省けるので、ニーチェはよくシステリートを素手で折檻することも多い。それほどシステリートが馬鹿をやっている理由でもあるのだが。
「それより、ニーチェも新しい服を欲しいです」
「ああ、ニーチェちゃんの分はこれよ」
美咲が服を渡すと、ニーチェはご機嫌になっていそいそと着替え始めた。
ニーチェの肉体は、ミシェーラやシステリート、ユトラなどの大人組と比べると、どうしても子どもっぽく見劣りする。前述した女性たちが起伏のついたプロポーションをしているのに比べ、ニーチェの身体はどちらかといえば寸胴体型に入るだろう。お子様体型とも言う。
一応胸だって膨らんでいるのだが、その量はやはりささやかだ。なので着替えシーンも大人の色っぽさよりも、健康的な印象を多く与える。それでも僅かに色っぽさを感じさせる当たり、美少女であることに違いはない。
中に綿を詰めてクッション性を増した服の上から、イルシャーナやマリスが着けているものよりも目が細かい鎖帷子を、ニーチェはつけた。この鎖帷子は数日前にニーチェが購入したもので、鎖帷子でありながら、音がほとんどしないという優れ物だ。音が無くなるほど、細かい鎖で編まれているためである。
残るはセニミスの分だ。
セニミスは自分の前に突き出された包みを見てため息をつく。
「これは私の? 戦わないから、別に買わなくても良かったのに」
「他の皆の分を用意して、セニミスのだけ用意しないわけにはいかないよ。この先何があるか分からないんだから、貰っておいて」
「仕方ないわね。美咲がそこまで言うなら、貰っておくわ」
口では何と言おうと、美咲からのプレゼントを貰うのは嬉しいらしい。セニミスは若干うきうきした表情で包みを受け取った。
「着替えてみるわ」
包みから中身を取り出し、セニミスは服を着替える。セニミスの新しい服は、革の胴衣を上から着けてもなんの違和感もないように作られており、膝丈のスカートが少女らしい清楚さを強調している。
アンネルと同じく、セニミスの外套もローブだ。アンネルのローブは黒だが、セニミスのローブは白い。二人のローブを思い浮かべ、まるでゲームの魔導師キャラのようだと、美咲は変な感想を抱いた。