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都市開発スキルで楽々異世界街作り!  作者: 井上みつる/乳酸菌/赤池宗


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村へ帰る 57

 村へ行くことには決めたが、リリー達は見るからにボロボロだった。どれだけ鰐に追いかけられたのかは知らないが、疲労困憊といった様相だった。


 なので、今回は新築に泊まっていくことにする。


「……どうせ、いずれはここに上下水道を繋げる予定だったし、もうやっとくか」


 仕方なく、上下水道もつなげてしまう。距離が遠いのであまりしたくなかったが、これだけで五百CPも使うこととなった。結果、合わせて千ポイントの消費。残りは二千ポイント強だ。


「……これ以上は使わないようにしないとな」


 そう呟きながらタブレットの操作を終え、顔を上げた。すると、三人が目を輝かせてこちらを見ていた。


「……賢者様、今のは?」


「それが、伝説の賢者の石ですな……?」


「今、何をなさったのでしょう?」


 三人が口々にそんなことを言ってくるので、もう何を言ってもダメだろうと思い、家での過ごし方を教えることにした。


「えっと、皆さん。今日は疲れたでしょうから、ゆっくり休んでから、明日プレト村へ向かいましょう。それでは、お風呂の使い方から教えますので……」


「お、ふろ……?」


 目を点にする三人を引き連れて、風呂場へ案内する。三人が代わる代わる驚きの声をあげていたのは言うまでもないだろう。ちなみに、一番大きな驚愕の声はトイレで発せられたと思う。


 食事は省略したが、それでも三人はより俺のことを森の賢者として扱うようになっていた。




 翌日、ベッドで目を覚ますと、視線を感じた。隣を見ると、ベッドで横になった状態で、布団の隙間から顔を半分出すリリーと目が合った。何故か、目が合っても視線を逸らすことはない。どうしたというのか。


「……おはよう。寝れなかった、ですか?」


 寝ぼけていて思わず敬語を忘れてしまったが、王女様だった。慌てて敬語を付けて苦笑すると、リリーは首を左右に振って答える。


「いえ、良く眠れたと思います……それに、賢者様? 私に敬語など不要ですよ」


 そう言って薄く微笑むリリーに、照れながら微笑み返して身を起こす。


「……さて、他の皆は……爆睡だね」


 そう呟きながら、いびきを掻いて寝るラウムと、器用にうつ伏せで寝るフォルを眺めた。二人はまだ起きそうにない。その様子に笑いつつ、ベッドから降りて軽く背伸びをする。


「ん……とりあえず、水でも飲もうかな」


 笑いながらそれだけ言って、寝室から出る。すると、後方からトテトテとリリーが付いてくる音が聞こえた。一応、皆には靴を脱いでもらったので、皆裸足での移動だ。いつか、家にスリッパを置きたい。寝具はあって何故、スリッパはないのか。まぁ、服もないから仕方ない。こちらも消耗品扱いなのだろう。


 そんなことを考えつつキッチンに移動して、水をコップに注ぐ。


「あ」


 リリーが一言発したので、そちらにコップを差し出した。


「どうぞ」


「あ、よ、よろしいですか?」


「大丈夫だよ」


 笑いながら答えると、リリーは恭しくコップを受け取った。取水設備で取水時に浄水された水だから、そのまま飲料水になるので便利である。村でも井戸水をそのまま飲んだりしているが、正直そこは煮沸消毒しないと不安だったりもする。


 ちなみに、レフター達は皮で出来た袋に水を入れて水筒代わりにしていたが、正直に言って美味しくなかった。皮の余計な風味がしっかり水に移っており、生臭いのだ。なので、レフター達も余裕がある時は金属製の水筒を使うようだが、これは高級品らしい。その上、すぐに中の水が漏れだしてしまうとのこと。恐らく、作りが甘いかゴムパッキンみたいなものがないからだろう。


 そんなことを考えていると、リリーはコップで水を飲み、目を見開いた。


「……お、美味しい」


 心からの声だった。あ、そういえば、もしかして昨日の夜から水を飲んでなかったのかな。そう思っていると、リリーはあっという間にコップの中の水を飲みほしてしまい、とても残念そうにコップを見ていた。


「おかわりする?」


「……っ! お、お願いします!」


 パッと嬉しそうに顔を綻ばせ、リリーは返事をした。苦笑しつつリリーからコップを受け取り、水を注ぎなおして返す。それを美味しそうに飲むリリー。よほど喉が渇いていたのだろう。


「さて、料理をしようにも材料が無いんだよなぁ。とりあえず、水だけ飲んで村へ行こうかな」


 そう告げると、リリーは大きく頷いた。


「こんなに美味しいお水が飲めるなら、それだけで十分過ぎるくらいです」


「え? そう? まぁ、それなら良いけど」


 どうやら納得してくれたらしい。おもてなしできないことが不安だったので、少し安心した。


「それじゃ、皆が起きたら村へ行こうかな。早めに行って、朝食を食べたいし」


 そう告げると、リリーはフォル達を起こしに寝室へと向かった。


「な、なんと、水が湧き出てくる……?!」


「美味し過ぎる……!」


 五分後に、フォル達の驚愕する声がキッチンで響き渡ったのだった。




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