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都市開発スキルで楽々異世界街作り!  作者: 井上みつる/乳酸菌/赤池宗


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魔力測定 48

 笑っているギルド長を目を細めて眺めていると、ハッとした顔で話を戻された。


「お、おぉ! それじゃあ、次だな。ソータは武器も魔術も扱えないから、最低のFランクスタートなのは間違いないが、一応魔力量も調べるぞ。冒険者カードに記載されるからな」


「魔力量! 話は聞いてたけど楽しみだな」


 ギルド長の言葉に思わずテンションが上がる。魔力。そして、魔術。どうあってもワクワクしてしまうのはしかたない。男の子だもん。


 何をしたら良いのかと思ってソワソワしながら待っていると、ニナが妙な水晶を持って歩いてきた。


「これに手を置いてみてください。そしたら、身体から溢れる魔力を感知して色が変わります。色が強く出ればその分、魔力は強いということです」


「へー。それは簡単で分かりやすい……」


 言われてすぐに水晶の上に手のひらを乗せてみる。ワクワクしながら水晶玉の変化を見守ってみたが、特に変わらない気がする。


「……ん?」


 首を傾げつつ様子を見ていたのだが、周りは驚愕の表情をしていた。自分では分からない変化が起きているのだろうか。


 そう思っていたのだが、どうやら違うらしい。


「……ば、馬鹿な……魔力、ゼロだと……?」


「そんな人、初めてみました……」


 なんと、皆無だったようだ。そんな馬鹿なと思う反面、全く違う世界から呼ばれたのだから当然かとも思う。


「魔力ゼロ? 魔術が使えないってこと?」


 そう尋ねると、ニナは困ったようにギルド長を見て、ギルド長は難しい顔で唸った。


「……分からん。過去の大魔術師の中には、水晶で計測される魔力量以上の魔術を扱う者もいたのだが、完全な魔力ゼロという存在は確認されていない、はずだ」


 ギルド長が水晶と俺の顔を見比べるように見ながらそう言うと、ニナは首を傾げる。


「……一応、簡単な魔術を使ってみますか? その、どんなに魔力が少ない人でも使える魔術なら、ソータさんでも……」


「え? そんな魔術あるんですか?」


 ニナの言葉に、僅かばかりでも希望を得た。良かった。せっかく異世界に来て、魔術がまったく使えないなんて悲しい話はないだろう。そう思って喜んでいると、ニナが人差し指を立てて口を開く。


小さな光(ライト)


 たった一言だ。詠唱などは一切なく、その一言を呟いただけでニナの指先に光の玉が出現する。ただし、サイズは極小だ。じんわりと周囲を照らす程度の小さな光の玉だが、それでも面白い。


「へぇ、ホタルみたいな感じかな? 見たことないけど……」


「ホタル?」


「いや、なんでもないっす」


 そう言って誤魔化しつつ、ニナの真似をして人差し指を立ててみる。


「……ライト!」


 ニナの作り出した光の玉をイメージしながら、同じ言葉を口にした。しかし、何も起きない。


「……え? 光った?」


「……光らないな」


「まったく、光りません……」


 二人の言葉を聞き、がっくりと肩を落とす。それに、二人は信じられないものを見たような顔で振り返る。


「……言葉を覚えたばかりの二歳児でも成功させることがあるというのに」


「し、信じられない才能の無さですね……」


「おい」


 二人のあまりの言い草に思わず文句が出てしまった。二人は揃って苦笑いをしつつ、話題を変える。


「よし、これで全ての試験は終わった。ソータはFランクだな!」


「冒険者になる半数以上がFランクからスタートです。安心してくださいね。それでは、ランクカードを作ってきますので、暫くお待ちください」


 二人は一方的にそれだけ言うと、そそくさと部屋から出て行ってしまった。部屋に一人になってしまったので、溜め息を吐きつつタブレットを出してみる。


「……とりあえず、人口と地図チェックをするか」


 そう呟き、タブレットの画面に指を置く。地図とメニューが表示され、現在の位置が青い点で点滅して示されている。ずいぶんと地図は広くなったが、自分が歩いた部分だけが見える状態なので、少し歪なブーメランみたいな形になっていた。ちなみに、人口は増えていない。


「……ということは、ある一定以上から認識されている国の町や村は外部扱いで、無所属の集落とかは人口に加えられるわけか。死の森に引っ越してくれる人はいないだろうから、森の中に他にも人が住んでいるかどうかが問題かな。エリア拡大ボーナスは一回きりだし、通常ポイントを……」


 ぶつぶつ呟きながらタブレットを操作しつつ、ふと妙な光を感じて顔を上げた。


 すると、物凄い白い発光体が目の前にあるではないか。いや、いつの間にこんなものが出てきたんだよ。気が付けよ、俺。


 驚いて目を細めて発光体を見ていると、光が徐々に暗くなっていき、それが先ほどの水晶であることが分かった。


「……触れてないのに、魔力を感知した? もしかして、ゴッタブか?」


 そう呟き、画面が暗くなっていたタブレットへ指を置いてみる。画面に地図が表示され、メニューが選べるようになった。


 その数秒後、再び水晶は物凄い光を放ち始める。おお、目が痛い。つまり、このタブレットに魔力が死ぬほど蓄えられているのか? 流石はゴッタブ……。


 新たな発見に驚きつつ、この水晶の近くではタブレットを使用しないことに決めたのだった。

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