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【完結】女神様といっしょ!【1000話達成】  作者: ノノノ
第二章 新人冒険者編
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第33話 召喚士戦

『殺す!』

「やってみろ、ゴブリン頭!」


 いきなりの暴言合戦だが、ここからが本番だ。

 少し発言が乱暴になってるのは挑発するための演技だから誤解しないでほしい。


 残りは召喚士とホブゴブリン2体。

 勝利条件はゴブリンの一掃、それと召喚士を逃亡させないことだ。



「まずは召喚の能力をもう一度を把握します!<能力透視Lv5>(アナライズ)


 個体名:ゴブリン召喚士 種別:ゴブリン

 HP150/200 MP180/300 攻撃力70 防御力50 魔法防御力70

 所持技能:詠唱Lv10 接続点召喚Lv?? 魔法封じ無効

 所持魔法:初級攻撃魔法Lv10 中級攻撃魔法Lv8 回復魔法Lv3 その他魔法Lv3

 右手で物理攻撃を無効化、左手で召喚術を使用する。


 やはり奴の魔力は回復しきれていないようだ。

 連日で戦闘を挑んだ結果か、<接続点召喚>(コネクトサモン)の燃費が悪いのか。

 どちらにしろ少しでも有利になっているのは間違いない。


 僕は迷わず召喚士に突撃する。

 レベッカの強化魔法のおかげで能力が大幅に底上げされてるのを感じる。


『馬鹿め、ホブゴブリン、やれ!』

 一体のゴブリンが僕の前に出て、その大きな剣を振り下ろす。

「くっ…」

 流石に盾では防ぎきれない。僕は一旦後ろにステップを取り攻撃を避ける。

 相手は力任せに攻撃しているだけだ。こうして避けてしまえば隙だらけになる。


「援護いたします!」

 レベッカの弓の三連射が目の前のゴブリンに直撃する。

「よし、<剣技・炎魔法>(ソードファイア)!!」

 炎を伴った斬撃がホブゴブリンを切り裂く!タフではあるが、ダメージはかなり大きい。


『そいつばかりに気を取られてていいのか?<中級雷撃魔法>(サンダーボルト)


 召喚士の雷撃魔法が空から僕に向かって落ちてくる。その場で剣を真上に投げて横に躱す。


『何っ…?』


 すると雷撃魔法は僕ではなく投げられた剣の方に標的が向かった。稲妻など空から落ちる雷はもっとも最短な場所に落ちるらしい。魔法も空から落ちる雷撃な以上同じだ。


「まとめて食らいなさい!|魔力強化<中級火炎魔法>《ファイアストーム》」

 エミリアの攻撃魔法が残ったホブゴブリンと召喚士本人を巻き込む形で発動する。


『く……<魔法抵抗>(レジスト)!』

 召喚士は自身にだけ魔法をかけてエミリアの攻撃に抵抗する。

 流石に仲間に使う余裕は無い様だ。


「止めを刺します」

 レベッカの矢がホブゴブリンを貫く。その間に僕はさっきの剣を拾った。


 これで残りは召喚士だけだ。


『こんな魔法など通用せん! <中級火炎魔法>(ファイアストーム)

 標的を姉さんとエミリアに切り替えたようだ。僕ではなく後方の二人に魔法攻撃が飛んできた。


「姉さん!エミリア!」

「大丈夫です!<魔法抵抗Lv3>(レジスト)

「させないわ!<魔力抵抗Lv5>(レジスト)

 防御魔法で二人は抵抗するが、それでもエミリアの方はかなりのダメージだろう。

「くっ…」

 エミリアは膝を崩す!

「エミリアさん、待って今回復するから!」

 姉さんはエミリアに駆け寄るが、姉さん自身もダメージを受けているはずだ。

 二人の回復には時間が掛かるだろう。


「くっ!許さない!」

 僕は怒りのまま召喚士に攻撃する。


『ふん!』

 召喚士は右手を突き出して剣をガードする。やはり物理攻撃は通っていない。

「レイさま、落ち着いて、はぁっ!」

 更に追撃のレベッカの矢が飛んでくるが、それも召喚士の右手に阻まれる!


『無駄だ、貴様らの攻撃は通用しない。昨日経験済みだろう?』

 クククっと笑う召喚士だが―――ー


(経験済みなのは分かってるんだよ!)

 これは作戦だ。僕とレベッカの二人で絶え間なく攻撃して右手でガードさせる。

 そうすることで奴が確実に魔力(MP)が消耗していってる。そしてある程度下回れば―――


『そろそろ、おしまいにしよう<束縛>(バインド)

 昨日不発に終わった魔法だ。だが今回は僕とレベッカが対象のようだ。

 周囲に鎖のようなものが僕とレベッカに巻き付いて、体が動かない!


『お前たちは見ているがいい!<中級雷撃魔法>(サンダーボルト)!!』

 強力な魔法が飛んでくる!僕とレベッカが必死に耐えようと覚悟を決めたのだが――

「うあああっ…!」

 後ろから姉さんの叫び声が聞こえた。今の魔法は姉さんに直撃したのか!


「お、お前!よくも!……くぅ…」

『ハハハハハハハハ!人間のメス共の悲鳴は心地よいなぁ!』

 こいつ…許さない!

「な、なんと愚かな……!最低でございますね…」



「だ、……大丈夫! <全治療>(キュアコンディション)

 即座に、姉さんの魔法で僕とレベッカに掛かった魔法の鎖が解かれる。

<全治療>は状態異常を回復させる魔法だ。


「姉さん、ありがとう…!」

 しかし姉さんはこっちの回復を優先して姉さん自身はダメージが残っている。


「ベルフラウさん、これを!飲み薬です!少しでも痛みを抑えることが出来ますから!」

「あ、ありがとう…んっ…」

 姉さんは渡された小瓶の薬を飲んで息を吐いた。


「はぁぁぁぁ!」

 僕は今まで以上に勢いを上げて斬りかかる!


『ちっ!うっとおしい!<初級氷魔法>(アイス)

 召喚士の氷魔法が僕を凍らせる。確かに冷たくて動きにくいけど…。


「こんなもので止められると思ったか!<剣技・炎魔法>(ソードファイア)

 自分に炎の魔法を掛けて同時に剣で召喚士を薙ぎ払う。

 召喚士は右手で受け止められず、軽く剣先が胸に辺り薄く切り裂いた。

『ぐっ!くそ、無理矢理攻撃してきやがった!』


 クソッ、捉えきれない!


「ごめん、ねえさん!辛いだろうけどもう一度力を貸して!」

 姉さんの力を借りればいけるはずだ!


「……うん!任せて!」


 僕の意図に気付いた姉さんは、召喚士の足元の草木を植物操作で急成長させる。


『ちっ!またこれか…!何だこの能力は?』

 召喚士の足元に植物の葉っぱやツルが巻き付いて一時動きを封じる。


「てやぁ!」

 僕はもう一度斬りかかる。合わせてレベッカの矢が飛んでくる

『無駄だと言っているだろう!』

 再び右手で両方を防御する。だが、そろそろ限界が近いはずだ。

 奴の足には植物が絡まって動けない、それなら無茶してでも大技を使ってくるはずだ。


『両方吹き飛べ!!ブラス―』

「今だ!」


 僕は剣を横に捨てて、隠し持っていた腕輪を取り出す。


「…何っ?」

 奴がこちらの奇行に戸惑って一瞬詠唱が途切れる。その隙に――


 ―――カチリ


 僕は奴の左手に『封印の腕輪』を嵌めた。


『何のつもりだ!食らえ、<中級爆風魔法>(ブラスト)!!!』

 僕は腕輪を付けるのに夢中だったので、その魔法をまともに食らってしまった。


 しかし―――


「……吹き飛んだだけだ、大丈夫」


 敵の魔法に殆ど威力は無かった。


『な、何故だ!もう一度食らえ!<初級炎魔法>(ファイア)!!』

 これも無防備でマントで受けるが、やはり殆どダメージを受けない。


 僕は無言で剣を拾い、再び奴に斬りかかる。

 咄嗟に奴は右手で受け止めようとするが、バリアは発動せずそのまま右腕が切断される。


「ぐあああああああああああああ!!」

 奴は右腕を抑えて、ズルズルと後退する。


『な、何故右手の指輪が発動しない…!』


 奴は逃亡するつもりか、左手を上げるが……。


「…何も起こりませんね」

 レベッカの言う通り、奴が左手を上げても<接続点・召喚>のゲートが開いてない。


『………何故だ?何故ゲートも開かない!?』

「その腕輪の効果だよ。それを付けられると魔力が大きく制限されちゃうんだ」

『封印の腕輪』は元々罪を犯した魔法使いを捕らえるための魔道具だ。

 その効果は凄まじく並の魔法使いは付けられただけで魔法を使用できなくなるという。


 こいつは嵌められてからも魔法使ってるため、並の魔法使いではないのだろう。

 だが、既に威力は殆どなくなっており、右手のバリアも左手の召喚も使用不可能になっている。


『ふざけるな!<中級火炎魔法>(ファイアストーム)!!』

 召喚士の中級攻撃魔法、本来ならまともに受ければ僕も大ダメージを受けるのだが…。


<初級氷魔法>(アイス)

 僕はその魔法に合わせて氷魔法を発動し、

 相殺―――否、敵の炎魔法を素通りして召喚士の体を凍らせた。

 敵の魔法は一瞬発動したように見えたが、不発。魔力切れだろう。


『ば、馬鹿な……』

 奴は体が凍り付いて動けなくなった。

 流石に観念したか。だが油断はせず目を離さずに後ろのエミリアに声を掛ける。


「エミリア、能力透視を使ってみて」


「了解です。<能力透視Lv5>(アナライズ)


 個体名:ゴブリン召喚士 種別:ゴブリン

 HP30/200 MP5/300 攻撃力70 防御力50 魔法防御力70


 所持技能:詠唱Lv10 接続点召喚Lv?? 魔法封じ無効

 所持魔法:初級攻撃魔法Lv10 中級攻撃魔法Lv8 回復魔法Lv3 その他魔法Lv3

 左手と右手に特殊な効果を持つが弱体化して使用できない

 魔法攻撃力、魔法回復力が半減、凍結している


「…魔力はもう僅かですね、召喚士さん」



「僕たちの勝ちだ」

 僕は召喚士の首に剣を向けてそう言った。


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