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番外編 〜闇落ち勇者 なんか奴隷にされたから、魔王と手を組んでみる事にした①〜

始まりました、番外編!


今度はきな臭い感じの復讐劇です!


「私達の子が、“勇者”? 確かに、神託で間もなく勇者がこの世に遣わされるとあったと、おふれが出ていたが」


「間違いないわ。夢を見たの。とても、温かくて、真っ白な光が、私のお腹の中に入って行ったの。あれは神様からの贈り物よ」


「ーーー夢、か。はは、まぁいい。明日教会に行こう。間もなく臨月だし、こういう時こそ散歩をした方が良いって言うから」


「あなたったら!」


「はは、どちらにせよ、勇者だろうが、ただの人だろうが、私達の大切な子に変わりはないよ。ーーーそうだ、勇者には“A”を付けるという習わしがあったね。☓☓☓なんて名前はどうだろう?」


「☓☓☓。とても、勇敢な子になりそう。勇者だったとしても、違ったとしても、ね」


「そう言う事だ。さあ、もう夜も遅い。もう一度眠りなさい。お腹が重くて、寝苦しいだろうけどね」


「あなたも、一緒に寝ましょう?」


「うーん、もう少しやっておきたい事があったんだが……、まぁいい、明日に早起きしてするとしようか」





 ーーーいいか? 野郎共、今夜あの家を狙う。





 その夜、小さな村の外れにある家から、火の手が上がった。






 ◇







「聞いたかい? 先生の家が、昨日野盗にヤられたんだってね」


「聞いたよ! この村で1個しかない学校の先生だったのに。先生たら、もうすぐ子供が生まれるって喜んでたのに、可哀想にねえ」


「それなんだけどさ、その子供、生き残ったそうだよ」


「え?どういう事だい? 奥さんも駄目だったって……昨日の昼、奥さんと会ったけど、まだ生まれても無かったよ?」


「ーーー、それがさ、今朝方に産まれたんだって。焼け死んだ奥さんのお腹から、無傷で出てきたって」


「ひっ!? な、なんだいそれ! 嘘だろ!?」


「本当さね。今とりあえず、村長さんところに行ってるそうよ」


「死んだ母親のお腹から出てきた? ……不気味な子ねぇ」



 ◇



 ここはどこだろう?


「この小さな村には礼拝堂しかないのです。その子を預かることなどできません」


「小さな村で悪かったな! まったく、なんのための教会だ」


「これは失礼。神を祭り、人々に安寧を与える為ですよ」


「ハッ白々しい!」


「ウチだって無理ですよ、村長、先月5番目の子が生まれたばかりですし」


「そうだぜ、親父」


「仕方なかろ! 教会がこうも使えんとは思いもせんかったのだから! お前も次期村長となるならば、ちっとは徳を積め!」


「お言葉ですが、教会の設立をこの村に求められたのは村長ですよ? 私共は、付近もまとめて、街への設立を提案いたしました。それなのにーーー……」



 大きな人達が、何か大きな声を出してる。

 言ってる意味は分からない。


 ねえ、お腹空いたよ。それから、やかましいんだけど。


「この村に頼める余裕のあるものなどおらんだろう? それこそ死んだ先生ならば、見てくれたじゃろうがな! 全く、惜しい事だ」


「その先生の子ですよ?」


「お前より、よっぽど博愛者だったよな、この偽善似非牧師が。何にせよ、無理だって!」


「そうですよ! そもそも、死んだ母親の体から無傷で出てくるなんて、気持ち悪い! 今だってちっとも泣きもしないでこっちを見てる。うちの子なんて、布団に置いただけで泣きじゃくるわよ!」


「……ちと、それは泣きすぎじゃの」



 ーーーうるさい。



 オレは、空腹を満たすことを諦め、寝ることにした。

 エネルギー補給が出来ないのに、泣くなんてエネルギーを使う事を誰がするか。


 オレは、小さく欠伸をして、目を閉じた。


セリフばっかり……(笑)


一人称で書くのに、その子が喋れない感じでした……。

次は、ちょっと大きくなるので、普通に進行します。


注釈として、勇者はたとえベイビーだろうが、神の加護があるので、ちょっと熱いくらいじゃ死にません。ドラゴン吐くの炎で、ちょっと火傷するくらいの強靭さを持ってます。

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