なんかすごい人形らしい
目を開けると綺麗な女性が居ました。
がっつり目が合ってるのですけど大丈夫でしょうか?(主に私)
とりあえず何も起きない事を祈るばかりです。
「これ本当にただの人形?」
「最高級なのに変わりはありませんがただの人形ですよ」
何やら私のことについて話してるようですけど、まさかあの薄暗い部屋に戻ったりしませんよね?
と言うか何で私言葉が分かるんですか?どう考えてもここは異世界で言葉なんて分からないはずなのに。あれですかね、憑依した時のボーナスで自動翻訳されてるんですかね?
なんて事を考えてるうちに何やら話がまとまったようで私はまたケースに蓋をされ運ばれました。
やっぱりあの女性と目が合ったのが不味かったですかね、薄暗い部屋に逆戻りは嫌ですよ。どうか女性に引き取られてますように。
と心の中で祈っていると揺れが止まりました。どこかに置かれたみたいです。ケースの蓋が開き目の前にいたのは……あの時目のあった綺麗な女性でした。
「あなた私の言葉がわかるかしら?わかるなら瞬きしなさい」
どうやらあの時目があったのは感じがいでは無かったようです。
そして私は唯一動かせる瞼を動かして瞬きをしました。
「半信半疑だったけどどうやらお宝を掘り当てたようね少し待ってなさい」
女性はそう言ってどこかに行ってしました。戻ってきた女性は手に道具箱のようなものを持っていました。
「これからあなたを改造するわ。大丈夫よ痛くないから」
なんてことを言いながら道具箱からノコギリやらノミを取り出す女性を見てこれはアカンやつだと悟り意識を手放すことにしました。
さて主に私自身のために意識を手放してからたぶん5時間立つ頃に私は目覚めました。これと言って体に変化はないようです。腕だって動きますし体だって………あれ?私の腕動かなかったはずなんですけど………どうやらちゃんと改造されていたようで全身を動かすことが出来ました。
しかし私を改造した女性が見あたりません。
探そうか迷いましたが下手に動き回って迷子になりたくないですし大人しく寝て待っていましょうか。
「お……さ…い、おき……い」
誰かが私を起こそうとしています誰ですかね?気持ちよく眠ってたのに。そう思いながら重い瞼を開けると探していた女性が居ました。
「やっと起きたのね、まさか人形が寝るなんてね」
凄いでしょう!私は人形ですが寝ることも出来る人形なのです。
と胸を張っていると
「流石に喋れ無いわよね。感謝しなさいあなたを改造して動けるようにしたのは私なんですからね」
そう言えばそうでした。お礼をしたいところですがあいにく、喋れませんしお辞儀だけはしておきましょう。
「お礼してるの?感謝してるならそれでいいわ。それにやって欲しいこともあるしね」
私が首を傾げると女性は説明をしてくれました。
どうやら私を改造してくれたこの女性はルルリアさんと言うそうで私が今いる国の中でも一番凄い魔術師なんだとか。
ついでに私も何やら凄かったみたいで今は亡き錬金術師ハイルクスが残した世界に5体しか居ない人形だったのです。
ですが私を含めあの部屋には6体の人形がありました。
そうなると本当に私はハイルクスが残した人形なのかと疑問になりますが、ハイルクスが残した人形にはナンバーが付いているらしく私に刻まれていたナンバーは0だったそうです。
0ってなに?試作品か何か?とか色々思いましたけどとりあえず私が凄いことはわかりました。
さて本題であるルルリアさんのやって欲しいことですが監視…じゃなくて護衛をして欲しいそうで、ルルリアさんに護衛必要なの?とか思ってたらルルリアさんに護衛するのは私じゃなくてこれから産まれてくる子供をを護衛してほしいと言われました。
えっ!?ルルリアさん身重なの!とか思ってたらルルリアさんに頭叩かれました。人形でも痛いものは痛いんですよとルルリアさんに抗議してたら産むのは私じゃなくて私が仕えてる人よと言われました。
この国で1番偉いルルリアさんが使える相手って王様だから……王女か王子を護衛するんですね……ええ!
そもそも私に護衛なんて出来ませんよと手を横に振って無理無理とやっていると子供は来年には産まれるそうで、5歳になるまでにに護衛術を仕込むとか言われました。
今から護衛術仕込んで間に合うのでしょうか。まあ、なるようになるさ精神で頑張らねば行けませんね。
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