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幼なじみ
カリンは、栗色のポニーテールを揺らしながらレイナへ駆けよってきた。
「…かっわいい子!あたし、カリン。具合はどう?」
「だいぶ良くなりました。皆さん助けていただいて、本当にありがとうございます。」
「いや、あたしは何もしてないんだけどね。ちょっと様子見にきただけよ。」
「騒がしくし、てごめんな。こいつ、悪気はないんだ。ただ、がさつなだけで」
「ちょっと、そういうこと言うんなら、あんたの恥ずかしい秘密をこの子に話しちゃうわよ」
「カリンさん、それはやめて。」
レイナは二人のやりとりを見て微笑んでいた。
「仲良しですね。」
彼女の笑顔はとても可愛らしかった。
「まぁ、幼なじみだし、兄弟みたいなもんだよ。」
照れながらサングは答える。
「ところで、レイナはこれからどうする?行く所とか、帰る所ある?」
彼女が倒れていたのには、何か理由がありそうだが、深い所は追求しないように、心配なことだけを聞くようにする。
「帰る所はありません。私、兄を探している途中なんです。」