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第33話 プロローグ 再生
340文字
紀元前600年ごろの古代ハルシュタット西文化圏 (現ヨーロッパ中部・チェコ:ボヘミア近郊)
人里離れた辺境にある一族が住んでいた。
気高く森に生きる民、森人……守り人の一族だ。
『……ここに一族の長として決定する。大天使様のお告げにより、やがて我等一族に女神様が転生なされる。天使様の加護が有るとはいえ、悪魔や邪神からの介入が予想される事から聖霊魔法(白魔法)に励み、黒魔法の使用を廃止する。……一族の血を絶やさずお告げの達成されるまで……』
しかし、一族は散り散りとなり、我らは点々と住処を変え現在に至る。
そして、あの誓いからもう2600年余りの歳月が流れた。
我らの願いはいつ達成されるのだろう……。
純粋な一族も残すところ私と孫の2人だけとなった。
大天使様のご降臨は、まだだろうか……。
本日からこちらの連載を再開します。
今日はこの後、ジュリアの里帰りの話。