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第09話 作戦会議2 20210905・修正

2496文字 → 2481文字




「あの場所は旧支配者クトゥルーの眠る場所……目覚めの星辰までにはまだ時があります。ですので眷属を呼び出すのでしょう」


「そうか思い出したぞ、ルルイエ……。忌々しいが水の中は奴らの領域だ」


「はい、一応私達のすべての装備には、旧神の加護を施してありますので雑魚程度なら近寄る事はありませんが、力の有る眷属が現れた場合どこまで耐えられるか予想できません」


「水中での戦闘は厳しいかも知れないな、奴らの狙いはそこかっ!」


「瑛様がまだ完全ではない事を勘付いているのではないでしょうか。幸いリーフのメーンジェネレーターを燃料電池から試作エーテルリアクターに換装しましたので短時間ならシールドを張ることも出来るようになっています」


「それはどのくらいの間だ?」


「あくまで試作品なのでフルドライブは3600秒……1時間ほどです、次にシールドが使えるようにするには冷却に30分ほどかかります。オリハルコンの残りを全て使ったのですが量が足りず、通常素材を多数使用しましたのでそれ以上は耐えられずに融解してしまいます。あとはスクルドの精製待ちですね」


「俺がメディカルポッドから出られるのはいつになる?」


「月食の一週間前です。イリスがルルイエに着いて儀式に入ってしまいますので深き者どもの活動が激しくなると思われます」


「我慢比べか、乗ってやろうじゃないか。誰に喧嘩売ってるのか後悔させてやる」



 ……1ヶ月後……



「だんな、メタンハイドレート採掘用ワーカードロイドの改造終わったぜ。次は何だ?」


「そう急かすなよイービルディー、次はタングステン弾頭風船弾の製造ラインを頼む。奴等の鱗を貫いて風船が膨らめばまともに泳げ無くなるだろ」


「だんなも色々考えるな~、確かに浮力がついて泳げない半漁人なんか子供の使いにもならんわな~」


「別に殺さなくてもいい、向こうが嫌がらせに来るならこっちも徹底的に嫌がらせしてやる!」


「いい性格してるよ、ほんと。製造がラインに乗ったらまた来るぜ、次を考えといてくれよ、ククククク♪」


「瑛様、あんまりイービルディーを焚き付けないで下さい。それで無くてもアイツは歯止めが利かなくなってるんですから……」


「いや、あいつはあの位が一番まともなんだよ。歯車が緩みだしたら反物質爆弾くらい作るぞ。AIだけあって現在の科学技術や情報を吸収してかなりのマッドに成長したからな、その内勝手に開発始めんじゃないか? こんな事も在ろうかととか平気で言い出しそうだよな!……そうだろう♪」


「ハイハイ、ほどほどにお願いしますね。私が目立て無くなりますので……」


「ソッチカイ!!!」


「ワーカードロイドの改造後のスペックですが、採掘用マニュピレーターに使われていたプラズマトーチはプラズマソードへの出力アップ、数も2本から4本に増やして手数を増やすことでスピードのカバーを行いました。出力を絞れば今までどおりプラズマトーチとして使用出来ます」


「こいつは、いま何機あったんだっけ?」


「500機です。前回改造した鉱物採集用と合わせて1500機になります」


「鉱物採取用は、仕様は同じで掘削機をパイルバンカーに改造したんだっけ?」


「はい、これらに先ほどのフウセン弾の射出機が2門づつ付きますので、雑魚は問題にならないと思います」


「スクルド、オリハルコンとミスリルの精製はどこまで進んでる?」


「ベル姉様に手伝ってもらってやっと1トンずつかな。何で希少だとか魔法の金属って言われてるか良く解かったよ……。最終段階であんなに魔力使うとは思わなかったょぉ~」


「そうなんだ。オリハルコンとミスリルは妖精金属とも呼ばれる所以だ。昔は妖精族が精製した物をドワーフが加工していた。精製に大量の魔力を消費する所謂錬金術いわゆるれんきんじゅつ製法だから現在では精製できない。魔力(エーテル)との親和性のある金属だからこそ魔法金属って言われる所以なんだよ。俺たちが結社から分捕ったオリハルコンは、アトランティス時代以前に精製された物で替えが無いからな、結社も必死になるはずだよな」


「そういう訳で2人共もう少し頑張ってくれ、3トンずつ在れば当面十分足りるはずだから……」


「「分かりましたわ」了解♪」


「ウルズは引き続きジュエリーズの開発を頼む。それが完成すれば俺達は無敵だ。俺はワームホールジェネレーターと転送システムの基礎理論を完成させる。これが完成すれば直ぐにでも宇宙(そら)に上れるからな」


「了解しました。各人にカスタマイズする形で宜しいのでしたね?」


 ジュエリーズは装飾品の形にしたナノマシンのプラントユニットだ。

 指輪・ネックレス・イヤリング・サークレット・ブレスレッド・アンクレット、装備するアイテムで状況によって武装や能力を変更できる。

 俺達は、リアルタイムでナノマシンのコントロールができるが他者に下賜した場合を考えてアイテムごとに在る程度の基本機能を与えてみた。

 たとえばアンクレットは防御服やヘルメット、イヤリングは通信機器やECMなどの電子戦機器、指輪・ブレスレット・アンクレットは武装、ネックレスはメディカル機器と言った具合にだ。

 

 ワームホールジェネレーターは基本構想はもう出来ているんだ。

 魔法で言う『召還』や『取り寄せ・アポーツ』のルーンを座標プログラム化する事で実現できるはずだ。

 当然、魔法の機械化をするわけだからオリハルコンとミスリルが必須なんだけど、空間固定したワームホールの入り口と座標指定できる出口を繋ぐ事で、無限のエネルギーを導くのがワームホールジェネレーターなんだ。

 この技術の有用性は、ナノマシンテクノロジーとひとつになる事で無限の可能性を生むんだ。

 ワームホールを通してエネルギー・空気・水・温度差・気圧差・情報・etc.何でも手に入るし送る事が出来る。

 しかも、時間と距離に関係なくだ。


 これほど宇宙開発に好都合な技術は無いでしょ?


 エーテルリアクターは、魔力(エーテル)をエネルギーに変換する装置だけど、ワームホールジェネレーターは、夢を現実に変える機械なんだぜ。


「とりあえず俺達が装備する分の完成を急いでくれ」



 ……現在、俺の体は9歳児くらい、早く大人に成りた~い……






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