第08話 作戦会議1 20210905・加筆修正
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目が覚めたら、三日もたっていた。
ベルに聞いたら……。
「瑛様は、どんな事をしても、起きませんでした……」
寝てるうちに俺はいったいどんな事をされたのか、非常に気になる処ではあるが、気を取り直してまず自陣の全容の把握と敵への対策だな。
それに皆んなに話して置く事もあるし……。
「みんな聞いてくれ! ロキと夢であってきた。そして記憶も見てきたよ。何ていうか俺の我侭に付き合ってくれてありがとう。そしてこれからも宜しく頼む」
「「「はい、永久に御使えいたします」」」
「ネェネェ、ロキ様、元気だった?」
「体の主導権握りたがってたからそのうち出てくんじゃないか? ここに居るんだし。」 ……俺は、胸を指して言った……
「御逢いするのが楽しみですね。マスターそっくりなんですけど……」
「俺ってあんなイケメンじゃないぞ。髪の毛青くネーし」
「そんな事はありませんよ。メディカルポッドに入りっぱなしなので気がついて無いのかもしれませんがその雄姿はそっくりです。今は目も金色になっていすし」
……工エェ~、マジで?……
「お体の再生をした時にアストラルパターンが反映されて、よりロキ様に似た体になった様なのです。とても強い力が使える様になったと思っていてください。多分、ロキ様の様に魔法も使えますよ」
「魔法!? そう言うもんなのか?」
「それに慣れてもらわないと 旧支配者を抑えられませんから必然と言えるのかもしれません」
「ッ、嫌な事を思い出した……ウルズ、聞いてなかったんだけどうちって戦力有るのか? 4か月でどれだけ武装を造れる?」
「そうですね、我々の現状から簡単に説明いたしますね。まずこのリーフには今現在、固定武装は装備されておりません。武器に関しては瑛様にお任せしたほうが宜しいかと思いまして後回しにさせていたのです。その代わり全自動工房が完成しておりますので順次生産に取り掛かる事が出来ます」
「俺の方から設計データ送れば勝手に造ってくれんのか? アドレスはどこに繋げばいいんだ?」
「はい、設計図さえあれば ほぼ何でも造れますよ。小さな物でナノマシンのプラントユニットから大きな物は全長200メートルの宇宙船まで……。必要素材は備蓄もありますし無ければ海底から無限に摂ってきますので遠慮なく何でも造ってください。アドレスは工房のイービルディーです」
「イービルディーって親方創ったのかよ?」 ……イービルディーとはグングニルなど神具をロキが造らせたドワーフの親方です……
「はい、イービルディーの思考プログラムを模倣したものですが良く出来ていると思いますよ」
「それって魔道兵器も造れたりするか?」
「理論的には可能です。材料となるオリハルコンとミスリルがあればですが……ルーン文字での魔法のインプットは、ロキ様の記憶をお持ちの瑛様なら可能だと思います」
「スクルド、オリハルコンとミスリルの精製は可能か?」
「製法はお兄ちゃん知ってるよね? ファクトリーの方に頂戴、速攻でそろえて見せるよ」
「わかった、頼むよ」
「武器は無いけど、資源採取用とメンテナンス用のワーカードロイドと調査観測用プローブがリーフの外では活動してるよ。リーフ内はルコサイトって言う自立型工作ユニットが至る所で動いるんだ。全てのメンテと工事、警備も同時にしててね、溶接用のマニュピレーターはスタンガンにもなるしとっても器用なの」
「ホウ、そいつらは使えそうだな」
「ナノマシンは、万能ですがコントロールが難しいですし相応に時間が掛かります。その点ルコサイトとワーカードロイドならばプログラミング次第で簡単に色々こなせるので重宝です。危ない事も出来ますしね」
「Gからの情報は、逐次入ってきてると思うがセフィロトの幹部会議の時のイリスの指示が気になる。襲撃予定日の皆既日食と指定座標海域だがどんな意味があるのかな分かるか?」
「多分、外法による儀式を行う心算なのでは無いかと思われます」
「外法の儀式?」
「外法の儀式……旧支配者の眷属を呼ぶ儀式の事です。あの海域はクトゥルーの眠るルルイエの存在する海域です」
「っ、何だって!」