最強の武士、朽ちる。
祝1話!見てくださりありがとうございます!
世は戦国_。
俺は燃えゆく城の中、ただ一人座っている。
なぜこうなったのだろうか…。
脚はもう動かない。左腕は斬られ、片目ももう見えない。最強の武士として崇められたが、個人の力では限界があった。そんなことは分かっている。それでも、裏切られたという事実は心に来る。両目を瞑って考える。主は…無事だろうか。一介の武士として戦場で死ねただけでも良い…か。
_そのまま息絶えた…。
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そっと眼を開ける。辺りは光に包まれた世界だった。
「ここは…?」
「目が覚めたようじゃな。」
声がした方向に顔を向けると、年老いた老人が立っていた。
「貴方は…?」
「儂は大神、ゼウスという者じゃ。」
ゼウス…その名は聞いたことがある。欧米で信仰されている神話に登場した最強の神のはずだ。
「それでは、ここは天界ということか?」
「そうじゃな。貴様は前世で最強の武士だったそうじゃな。その功績、儂の耳にも届いておる。」
「恐悦至極。」
少々胡散臭いが一応神なのでここでは諂うべきだろう。
「そこで褒美をくれてやる。貴様を転生させてやるのじゃ。」
「輪廻転生…か。悪くないな。では来世では自分のために力を奮いたいものだ。」
「そこで、転生先は魔法が存在する異世界じゃ。どうじゃ?」
「魔法…悪くない。」
魔法とは確か物理や化学を超越する超常的概念だったはずだ。
「一応説明しておこう。」
どうやらこのゼウスの話によると、その世界ではマナという粒子を物質や現象という形に集約させることで魔法を扱うらしい。そしてこのマナを操る力を魔力と言うのだが、俺にはどうやら魔力はないらしい。まあ別世界の人間だから当たり前だが。ただ、魔法とは別で全人類が生まれた時から有しているスキルというものはここで授かるらしい。
「それでは、スキルは選ばせてやろう。貴様は悪くない武士じゃ。好きなスキルを選ぶがよい。じゃが、合計で5個までじゃな。」
目の前にはEランクスキルからSランクスキルまでの一覧がある。
「これで全てだろうか。」
これは明らかにおかしい。このスキルをいくら掛け合わせたとて、神もスキルは5個までしか持てない、と言っていたから神が人間に敗北する可能性だって出てくる。
「それは…どういう意味じゃ?」
「貴方がた神は更に強いスキルを持っているのではないか、と問うているのです。」
「聡いんじゃな。よかろう。」
一覧にVランクスキルというものが追加されている。恐らくこれは神しか持ち得ないのだろう。
「このスキルは人間には1/1000000の確率で授けられるものじゃ。」
「了解した。」
俺は躊躇なく、5つのスキルを抜擢した。
<Vランクスキル>「再構築」
<Vランクスキル>「因果操作」
<Sランクスキル>「極身体強化」
<Aランクスキル>「心身修復」
<Cランクスキル>「瞬間記憶」
「これらで良いのか?」
意外そうにゼウスが聞いてくる。
「ああ。これが最善だ。力を持ちすぎてもそれは足枷となる。しかも、俺は魔法が使えない。」
「気に入ったぞよ。来世の名はレオン・セラフィムじゃ。覚えておけ。」
「了解した。」
「それでは、転生じゃな。」
俺はそっと眼を閉じる。眩い光に包まれた。
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次に眼を開けると、そこには両親と思われる人の顔があった。
レオン・セラフィムとしての新たな生を受けたようだ。
今度こそ、自分自身のために力を奮い、自我を強くする。
ここまで見てくださりありがとうございました。
初回なので少し短めです。次回話からは本格的に書いていきますので、何卒よろしくおねがいします!




