四番目
いつかは、幸せに
ある朝、母が私に聞いできた。
「メダルの量が少なくなってたけど、どうしたの?」
バレた、バレてしまった。
しかも1番バレてほしくなかった親にバレてしまったのだ。
ここで変な言い訳を話すのも意味がないことを知っていたので私は渋々、学校での事を話した。
それに父は憤怒し、ナカモリの家へ電話を掛けた。(多分、学校に奴の電話番号を聞いたんだと思います。)
結果として親と一緒に返して貰いに行きメダルは戻ってきた。奴はこれっぽっちも反省しているようには見えず、とても腹立たしかった。しかし私はこれからの学校生活もある、奴とは嫌でも関わることがあるだろう。そんな私は一つ「連れてかれるぅ、助けてぇ」と言いながら車に乗り込んだ。(多分、本能的に場が重いと感じ、自分の中で最大級のおふざけを演じ、お茶を濁そうと思ったのだと思います。)
さて、何故こんな話をしたのかと言うと、訳は中学時代になる。(この間にも、ミノリさんはとても可愛いらしく、既に何人かから告白され断っていると噂がありました。)
中学一年の頃、ミノリさんとはクラスは違えど、話すくらいの仲でテストを競ったりもするようにもなった。(そこまでの仲になるのに結構な努力をしました。そして当時、もう一人モノカと言う私と同じ幼稚園の幼馴染と三人で良く話していました。)
ある日、私はミノリさんに話しかけようと彼女のクラスへ行くと、誰かと話していた。
ヤツだ、ナカモリだ。馴れ馴れしく話してやがる。見ると、ミノリさんはとても楽しそうで、やはり笑顔が綺麗だった。
「私と話す時より楽しそうだ。」ふとそんな事を思ってしまった。
本当にミノリさんは綺麗でした。あの人は、私を支える柱でした。