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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
14回目の偽アカシックレコードの世界=修正された虚構の世界編
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Chapter11



 神佑大学附属高校文化祭!

 当日がやってきました。

 今はたーちゃんがそろそろ来るはずだから下駄箱でミクちゃんと待ってるところ。

 差し入れ持ってきてくれないかなぁ!


「ニコちゃんの出番、14時半からだったけど前が押してて15時スタートになるかもだって」


 ミクちゃんのスマホにニコちゃんから連絡が入ったっぽい。

 お化け屋敷の店番は2人1組でシフトが組まれていて、わたしとミクちゃんは今は休憩。

 ニコちゃんは吹奏楽部として体育館のステージで演奏しないといけないからシフトからは外されているの。

 創なんかは一昨日入部したパソコン部の手伝いがあるからって張り切っていた。


 わたしも文化系の部活に入ってたら店番しなくても済んだの。


「マジ? 見れないんじゃないの?」


 15時には店番に戻らないといけないし。

 5曲ぐらいって言ってたし。

 他のクラスがやってるメイドカフェとか茶道部のお抹茶とかも行きたいし。


「ちょっとぐらい遅れても平気平気」


 クラスのいいんちょであるミクちゃんがそう言うならいいの?

 あとで文化祭実行委員に怒られたら「いいんちょが遅れてもいいって言ってたし」って言おう。

 事実だし。


 他のいつメンはといいますと。

 雅人くんはお化け屋敷の仕掛けがトラブった時に他の人だと何もできないからって教室に待機。

 なんてひどい扱いなの?

 なんて思ったケド、本人は『高校生の出し物には興味ない』って書いてた。


 なんかあっても何もできないのに「まさひとがここにいるなら! オレもここにいる!」と言い張って雅人くんの隣に陣取る宗治くん。

 せっかくのイベントなんだからあちこち見て回ったほうがいいと思うの。

 変に意地張っても楽しめないの。


 さっきわたしとミクちゃんが「休憩行ってくるの」「留守番よろしく」って言って教室から離れようとした時にうっかり「オレも行く!」なんて言ってたし。

 そのあと雅人くんのほう見て「やっぱ行かない!」って秒で手のひらくるくるしてた。

 どっちなの?


「……あっ、いたいた!」


 受付の先生にわたしが渡したチケットを見せるたーちゃんをようやく発見した。

 わたしが手を振ると「どうもどうも」とペコペコしてくる。

 普段は制帽で隠れているケド光の加減でちょっと赤っぽく見える黒紅の髪に、パーカーとジーンズっていうラフな格好。


「制服着てないのは久しぶりに見たの」

「休みなので」


 それもそうか。

 警察の制服着て学校来たらおかしいし?

 なんか事件でもあったのかって思われるし。


「あ、あの、初めまして」


 ミクちゃんがわたしの背中にひっついてモジモジしながらたーちゃんに挨拶した。

 どうした?

 キャラ違うんじゃない?


「秋月さんのお友達?」


 聞かれて「そうです……白菊ミクです……」と顔を真っ赤にしつつわたしの横に並んできた。

 いつの間にかボタン留めてる!

 いつも胸元チラ見せ状態なのに!


「ああ、クラスの委員長やってるっていう! 秋月さんがお世話になっております」


 お世話になっとらんわ。

 わたしは超優等生なの。

 いいんちょの手を煩わせるようなコトはしてないし。

 ほんとほんと。


「お世話させていただいております!」

「待てコラ」


 なんでやねん。

 というか、何。

 どうした?


「やっぱり……」

「やっぱりって何なの?」


 おうおう。

 わたしよりもミクちゃんを信じちゃうワケ?


「俺はずっと23歳の秋月さんが17歳に溶け込めているかどうか心配で」

「コラー!」


 年齢の話をするな!

 内緒にしてるんだから!

 慌ててたーちゃんを殴りつけるわたし。

 ミクちゃんが「23歳?」って不思議そうな顔してるじゃないの。


「いててて……」

「ほら! こんなコトしてたらニコちゃんの演奏始まっちゃうの!」


 わたしは時計を指差して話題を変える。

 吹奏楽部の前がなんだっけ? 演劇部? だし。

 入れ替え制ってワケじゃないから席ないかもだし。


「そうですね! 行きましょう!」


 ミクちゃんがたーちゃんの右手を掴んで引っ張っていく。

 絶対有り得ないコトではあるけどたーちゃんが手袋し忘れてたらミクちゃん今頃ダイヤモンドになってたなぁ。

 ちょっと感慨深くなる。

 2人が前を行き、後ろからついていく形のわたし。


「ところで、お二人はどういった御関係なんですか?」


 階段を登りながらたーちゃんに質問している。

 バリバリ敬語使ってくるミクちゃんに違和感がありますが?

 たーちゃんはチラッとわたしを見てから「秋月さんの自宅の向かいの交番に俺が勤めていて」と当たり障りのない返答をした。

 そうね、“組織”がどうのって話はしないほうがいいね。


「ちなっちゃんから『おまわりさんって文化祭に呼んでいいの?』って聞かれた時は『え?』って思いました……まさか警察と知り合いなんて」

「昔いろいろあったの」


 そりゃあもういろいろよ。

 幾千の戦いを乗り越えてきたワケ。


「彼氏ってわけでは」

「ない」


 即答する。

 だってたーちゃんには奥さんと娘さんいるし。

 ミクちゃんがちっちゃく「よし」って言ったケド、何?





【こびりついた希望を剥ぎ取る】


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