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虚構の世界に介入して登場人物を全員幸せにするまでの物語、パーフェクト・バージョン!  作者: 秋乃晃
14回目の偽アカシックレコードの世界=修正された虚構の世界編
84/100

P3


 2010年8月25日。

 いろいろあって“組織”が壊滅。


「いろいろって何なの!?」


 いろいろはいろいろだね。

 年明け早々に作倉卓が殺されたことがきっかけで“組織”の体制が崩壊して、さまざまな部署で噴出し始めた不満を抑えることができなかったのが敗因のひとつ。

 能力者保護法の効力が薄れて能力者による犯罪が明るみになり、太古の魔女狩りのように排斥運動が始まる。

 社会的立場を失った能力者は次から次へと脱落していき、“死なない”【創造】の能力者のクリスだけ真の世界に残された。


「そんな人、うちにいたっけ?」


 ちなっちゃんはもっとクリスに感謝すべきだよね?

 ……って、いま言っても覚えてないんだもんね。


 残されたクリスはその【創造】の能力で“アカシックレコード”を創った。

 美華ちゃんの持っている森羅万象全ての“正しい歴史”の本である“アカシックレコード”ではなく2009年8月26日から2010年8月25日までの1年間のみが記された偽の“アカシックレコード”を。


 この1年間で繰り広げられた能力者が全滅するまでの歴史が、何回でも撮り直されるretake世界。

 これがいまぼくたちのいる“小さな世界”。

 この世界は、本の中。


「本なの? わたしは本の登場人物ってコト?」


 ちなっちゃんは【相殺】の能力者だったよね?

 真の世界のちなっちゃんも2010年8月25日までに死んじゃっているんだよね。


「ふーん……? つまりココは死後の世界?」


 死んじゃったからこの世界の登場人物に――“小さな世界”の住人になっている。

 登場人物たちは加齢しないし若いままだけどデメリットがあって、8月25日に到達すると記憶がリセットされちゃうんだよね。

 本の世界だから最初のページで最後までの記憶があるのはおかしいしね。


「昨日何してたか覚えてないのはそういうコトかぁ。泥酔で記憶デリートしたワケじゃないのかぁ。よかったよかった」


 ここまでが世界観の紹介。

 ここからが本題ね。


 ちなっちゃんは13回目の終わりに、偽“アカシックレコード”を手に入れたんだよね。


 なんでかわからないけどさっきは洗面台に置いてあったね。

 ぼくが来るまでに洗ったのかね?

 そんなに汚いものでもないと思うけどね?


「偽、ってコトはこの世界の基盤というか土台みたいなほう?」


 そうだね?

 本来は第四の壁にあって、ぼくが管理していた。


 13回目の世界でちなっちゃんは紆余曲折あって第四の壁にたどり着いたんだよね。


「紆余曲折でいけるもんなの!?」


 その辺の細かい話は『あのときのリテイカー』を読んでもらおうね。

 気になる人はそっちを読んでね。


「誰に話してるの?」


 いまこの文章を読んでいる読者の人に。


「?」


 偽“アカシックレコード”を手に入れたちなっちゃんは、より良い世界を創るために偽“アカシックレコード”の内容を書き換えた。


 悲しい過去も。

 許されない罪も。

 全部“なかったこと”にしてしまえば、バッドエンドはなくなるよね?


 まずは(某ネコ型ロボットの秘密道具みたいに)クリスと風車総平の存在を抹消。

 彼らは本来偽“アカシックレコード”に存在するべきではないからね。

 クリスは言うなれば作者だしね。

 作者が本の世界の中にいたらそれはそれでおかしいしね。


 次に神佑大学附属高校のシステムの変更。

 この世界は“サザエさん時空”だから4月に学年が上がらなかったのを、ちゃんと加齢するようにした。


「さっき『加齢しないし若いまま』って言ってたのに? わたしが変えちゃったの?」


 個性豊かなクラスメイトの説得に負けちゃったからだね?


 高校については他にもあるけどこれは説明するより実際に登校してからのほうがわかるかもね。

 より普通の高校らしくなったって感じだね。

 これまでは季節の行事がなかったからね。


 第四の壁にいて、みんなの学生生活を羨ましく見ているだけだったぼくに学籍をくれたのもちなっちゃんだね。


「それとうちで暮らすコトにどんな因果関係が?」


 どうしてもダメかね?

 一緒に住むのも楽しいと思うけどね。

 できるだけお弁当作るし、家の片付けもなるべく手伝うね。


「……変なことしたらすぐ警察呼ぶし。目の前だし」






【歴史とは後世の発見により変化するもの】


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