邂逅1
『あ、またこれめんどくさいやつだ』
「「えっちょっと待ってなにこれ」」
時は遡ること1時間前。
「ふぁぁぁ……眠い……けど食材の買い出し行かないとなぁ……宿の奴ら結構大食らいだし、多めに買わないと。あー、あと弁当もか」
そう言いながら歩く一人の男。
名をクロ(偽名)という。
この男、宿屋(女性専用)を経営しており、今、客の今後数日間分の食材を買いに街に出かけているところである。
なお宿屋を女性専用にしたのは変態行為をするため……という表の顔ではなく、どちらかと言うと保護の方が近い。
実は男性専用宿も知り合いが経営しているのだが、そっちの方が変態(腐の方の女性)でまぁそいつの要望に反った結果こんな感じになってる。
なおこの男、客のうちの幼女2枠にやけに尊敬されてる。ロリコンでは無い。断じて。
そうこうしている内に前の草むらから何かが飛び出してくる。
言い忘れていたが、ここは森である。勿論危険な動物がいることもあり、今回はその例にあたる。
だが、出てきたのは三本角のはえたイノシシで、高いジャンプをしてこいらにつっこんでくる。
そう、この世界は地球では無い別の異世界である。
最近、この世界で色んな異変が起きているのだが、それはまた別の話(メタ発言すると二次創作要素とかあって、色々めんどくさいんで書く気はない)。
「悪いけど今あんまし体動かしたくないからな?俺。だから容赦はしねぇぞ?」
そうして殺気を飛ばすとそのイノシシは慌てたように着地し、逃げ去っていった。
そうしてまた歩き始めようとしたその時だった。
「んぁ?あれ?終末時計どうした?逆回転してんのか?……ファッ!?戻んのはえぇよ!何があっ……」
と、突然足元の地面が崩れ去る。
「あー、これはひどい。もーなるようになれだこんちくしょう」
そうして彼は異空間に飛ばされてしまうのだった。
そしてその先にいたのは
1。パッとしない顔立ちの黒髪少年。
2。赤い髪に猫耳の生えた少女。
3。金のマントに金の髪をした少女。
4。茶髪の青年。
5。特殊な形状をした杖を持つ青髪ロングの少女。
6。歯が少しギザギザしてる黒髪ロング少女。
7。俺。いや……
視界に写る金髪。客観的に見ると3番目と全く同じ姿形をした少女。私。
「……うわぁ……なんか”この姿”に戻ってるし……」
そう、彼は彼女だった!!(意味不)
そして冒頭のセリフに戻る。
そして俺……とりあえずNo.7と名乗ろう。はNo.4に一言。
7
「やぁ、”私”。こんちゃーッス」
4
「おう、やっぱり”俺”なんだな。とりあえずよろしく」
5
「うわぁ、やっぱり私なんですね……これは厄介事の気配……」
6
「5、普通に喋っていいよ。どうせここにいるヤツら全員自分なんだから」
5
「あ、いえ、なんかこの方が喋りやすいのでこのままでいいです」
6
「そう?まぁそっちの方が筆者とか読者にわかりやすいしいいんじゃない?」
うむ、自分で書いてて思うがこれは分かりにくい。
1
「ちょっと待てちょと待て!?どういう事だ!?勝手に話進めてもらっちゃ困るんだがまずお前ら誰だ!」
2
「同じく!説明求めるんだけど!!」
と、ここで2名ほどそう叫ぶ。
7
「ここにいるの全員自分だよ。勿論あんたら含めてね。まぁ未来の自分とでも思っとけばいいよ。1には悪いけど、アナタハミライデオニャノコニナルノダー」
1
「だからどういうことだって!!」
2
「少しわかった。1、そっちは未来でとある巨大なバケモンに1回殺される。そして転生して私になる」
1
「訳分からねぇ!てか俺は不死身だろ!?なんで死ぬんだよ!」
1以外の全員
「再生不能なほど細かく肉片にされた」
1
「Oh my God……」
3
「ねぇ、それよりも気になったんだけど7は何で私と同じ姿なの?ほかはみんな違うのに」
7
「んぁ?あー、多分心の変化じゃね?予想だけど3と私じゃ全然違うから」
3
「……そういう事か」
6
「あー、確かにちょくちょく私って感情おかしくなってるもんね」
と、ここで7があることに気付く。
7
「あれ?てことはあと最低でも2種類くらい足りなくね?精神系と普通に肉体系で違うやつ」
6
「待って、これ以上私って変化してたの?」
7
「うむ、お主は1度記憶喪失になるんじゃて、そこで人間を辞めるのじゃー」
6
「もう今の時点で人間じゃないんだけど……」
5
「エッっっっ人間じゃないんですか!?」
6
「うん、こんななりしてるけどこれって人間に化けてるだけで一応今は魔物なんだよね私」
7
「何と!さらにこの後、私!!妖精になっちゃいます!」
7以外の全員
「はぁァァァァァァ!!!!????」
と、空から何かが降ってくる。
8
「呼んだ~?」
7
「おー、キター!!」
7以外の全員
「( ’ω’)ファッ!!?」
8
「……ここどこ~?」
7
「さぁ?私にもわからんとしか。でもまぁなんとかなるでしょ」
8
「というよりあなた達だれ?」
6
「あれ?私よりも後なんだよね?なのに何で知らないの?」
8
「?」
7
「はいはーい、この話はここまで、この子記憶喪失だから余り色々聞かないであげて」
7、8以外の全員
「!?」
色々カオスである。
と、ここでずっと黙っていた4番が喋り始める。
4
「俺、出来るだけ早く帰りたいんだが……あんたらが未来の俺ならわかってると思うけどよ、家に居候がいんだよ、だから出来るだけ早くかえってやりたいんだが」
5、6、7
「いやあの最強メンタルサキュバスなら平気でしょ」
4
「……お前ら」
7
「それ言ったら私もだよ。今宿屋経営してんだけどさ、そこの客のために食材の買い出しもあるし、部屋の掃除もあるしそもそも建物の掃除、老朽箇所の捜索、あるなら修理、屋内のシステムの管理、客の受付あとは……」
4
「あー、もういいもういい、わかったから。とりあえず帰る方法探すためにここら辺探索して来ていいか?」
ここまで一切触れてこなかったが、実はこの空間、洞窟上になっている(書いてる最中に考えた)。いくつか穴があるため、もしかしたらどれか地上に繋がっているかもしれない。
7
「まぁ速さ的には4に勝てるやついないしいいんじゃない?」
4
「OK行ってくる」
瞬間、4番の体がぶれ、もうその場にはいなかった。
3
「そういえば4番からはなんの力も感じなかったけど、あれはどういう感じなの?」
4
「あんまり3番目は聞かない方がいいかもしれないです。一応後に因縁の相手となるので」
3
「え?自分だよね?」
7
「まぁ詳細は言わないけど能力的に言ったらほんとになんの力もないよ。ただ肉体がとんでもなく強化されてるけど」
3
「どのくらい?」
7
「Lvを99でステータスもカンストしたやつが魔法を0にしてその分全てのステータスを素早さに移した感じ?」
一同
「うわぁ……」
7
「そして勿論速さの分勢いつければ火力も上がるおまけ付き」
とまぁこのように話が続いていく。
一旦区切らせて貰おう。続きはまたいずれ、また短編として出されるはずだ。いつになるは分からないが