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違時空冒険譚 ー戦国と天界、最強vs最強ー   作者: 雛宮何某
天界篇ーPhase1
8/12

Rage

一章完結です。



火柱が上がり、グレイムス達2人はフォレイズを視界に入れた。



「ッチ、生きてやがったか。」



フォレイズは歩み寄り、体で炎を滾らせる。



「地面を燃やすことなど、造作もない。

ーーときに、《冥墓》よ。お前の力はその程度なのか?些かつまらん。」



すると、顔を一瞬引き攣らせたのち、鼻で笑った。



「フッ、言うだけ言え。すぐにわかる。」



なんだと?



「ここは私にお任せを、グレイムス様。」


「よかろう。では、火の死神よ、また会おうぞ。」







「……のか?」







「あ?なんか言ったか、ああ?」



「逃げるのか?」




反射的に言葉が出た。

落ち着きを失っているのが自分でもわかった。

挑発はきらいだ。




「なんだと?」


「逃げるのか、と言っている。」


「…いいのか?お前に対して、本気を出したつもりはないが。」



吐き気を催すほどの、圧を放つ。



「確かめてみるか?俺の本気を。」


「望むところだな。」



「身をもって、その発言を後悔するが良い。

ーー虚錬〈惧牢〉」




グレイムスを中心として地が変色し始める。

地が赤紫色に変わった。泡立って、踊っている様に見える。




「ここは、テメェの墓標(グレーヴマーカー)だ。安らかにな。」



フォレイズは、地に飲まれてゆく。


一瞥して、またグレイムスは冷たく。



「敵を見誤った、テメェの負けだ。この地面は燃やせねぇぜ?えぇ?ハハッ。」




☆☆☆



地面に完全に溺れる直前、フォレイズは動く。



(ヤベェ、死ぬ、まるで流砂だ、なんだこれ、これが、本気…!


そうだ、あれを、使いたくはないのだが、)



「アハッ、フアッ、す、STAGE2…〈BLUE〉!」




地面は青白く光って、


地面は蒼く燃えた。




「チッ、何でだよ。」


「私の出番でしょうか?」


「ああ、手伝ってくれ。」




蒼炎より、フォレイズは出ずる。


冷たい怒りを灯して。




「あー苦しかったァ。何回も埋めるな。」




そして蒼く火柱が高く上がったと思えば、


ーー既にグレイムスを含め2人は燃えていた。




「ア"アッ、クソォ"ッ、ヴゥアアアアアア!」


「クソッ、フゥッ、ご、〈雷奏(ゴルド・ゼール)〉ゥッ!」



(苦し紛れなのは承知の上です…!)



キュイイイイイッ!


シュパアアアアアン!




「無駄だ。残念ながら、な。」


レーザーを手で跳ね除ける。


「なんだ、随分と軽い光だな。どうした?」



彼らの火は、消えそうにない。



「わかった、わ、分かったから、火を、けせ。な、頼む、なあ!」


「無理だ。リテザオンの邪心はな、簡単には消えないんだよ。お前らは此処を、楽園を穢す。神々への干渉は、絶対に許さない。


ーーーこれは、昔、俺とオレとの約束だ。破るわけにはいかない。」






「終わりか…」


グレイムスは呟く。





雷鳴轟く夜。いくつもの光が夜を照らす。そこに、希望はなく。







「ーー流星明屑(スターダスト・バギル)







大空を、流星群が、埋め尽くす。







「明るい夜だな。…その二人は貰ってくゼ。」






ドォン!!






「クッ」


(ッチ、逃したか。)




流星光る夜、初の戦闘、初の敗北である。



そこに蒼き灯火はなかった。













    








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