Ignition!
さらに、数十年後。
創造神が想いを託した、1人の死神が目を覚ました。
その名は、「フォレイズ」。
彼は、火の力を持つ。
☆☆☆
「あ"ぁ、雲界は案外雑魚かったなあ。この
上行ってみっかあ?」
「です、ね。ここは、既に我々の統治下にありますか
ら。」
「天界ですか?夢がありますねえ。」
「しかしながらどうやって行くのやら。」
「だったら…おーい!移動系の「錬術」持ってるやつはいねえか?」
「移動系だったらわてに任すといい…」
1人の老人が出てきた。
「爺さん、頼んだぞ?」
「わかった。天界じゃな?
…転錬〈時抱〉。」
"老神"から放たれた光が当たりを包み、
光が収まると、誰も居なかった。
「ほっほ。天界は、そんなに甘くはないぞう?」
☆☆☆
「遂に、来ましたか。私の、目的が。」
すると辺り一帯が光に包まれた。
☆☆☆
「あ"あ、ここが天界かあ"」
「つきました、ね。」
「お?あの者は、誰だ?同じエネルギーを感じるが」
先ほど転移した死神達が着いたようだ。
「私のことを言っているのか?そうだ。私はお前らと
同じだ。名義上の種族、ではな。しかし、根本は、
全く違う。」
「…?何言ってんだ、こいつ。」
「わからない、ね。うん。」
はあ、全く。
「あ!一つの世界を私には滅ぼす力がないってか?
ゲハハハハハ!こいつ、自分から弱いことを自白し
たぜえ?」
こいつらは多分先鋒隊だ。下っ端なのが見て取れる。
「ところで、「錬術」は使えるか?」
奴らは顔を見合わせた。。
「つ、使えるよなあ!なあお前ら!」
「「「「あ、ああ!もちろん!」」」」
馬鹿、だな。一言に尽きる。
「では、私を倒してみろ。」
馬鹿だとはいえ、邪魔なものは邪魔だ。ついでに消してしまおう。
「……こい!」
「ウルアアアアアアア!」
ッチ。鎌も出せねえのかこいつら。
軽く拳を躱してやる。
そのまま肩を引き寄せて後頭部にエルボー。
「ガ、ハアッ…!」
引くほどに雑魚い。馬鹿でも強ければ許してやるものを。救いようがない。
「一気にやっても、文句言うなよ?」
「や、やややれるもんなら、やってみろやあ!」
錬術も発動してない、ざっこい一撃でも、こいつらは
やれんだろうな。
「ーー〈虚・殲炎柱〉。」
ーーー火煙がおさまってから、彼らを見下ろしてやる。
「結局、使えねえんじゃねえか。イキってんじゃね
え、バカヤロー。」
☆☆☆
「本当に、あれで死ぬとはな。「目的」は、そんなに
難しくは無さそうだ。いやいや、あれは先鋒だ。
油断は死を招く、まるであいつらのように。」
ピカッ
「なんだ!?」
「はあ、ああああ、あーあ!簡単にやられちゃって。
誰がやったのかなあ。なあ!」
「そこに隠れてるのは、見え見えですよ。」
クソ、真面目に強そうな奴らが来た。
先鋒長とかと言った感じか?
「出てきても来なくてもぉ、ぶっ殺すぞ?」
「やってしまいますか?」
「当たり前だ、なあ。」
「では。〈雷煙〉。」
キュイイイイイ!
やばい、殺されるな、これ!
「わかったわかった。隠れるのはやめよう。
ーー正々堂々、戦おうじゃないか。」
初めて、本格的な戦いになりそうだ。
構成が難しく、読んでいてわかりずらいところがあると思いますが、お許しください。
錬術:死神が、ある程度の実力を超えた時、与えら
れる特殊能力。その内容は多岐にわたる。
〈虚・殲炎柱〉:不完全な状態で放った、殲炎柱。
〈雷煙〉:雷のエネルギーを直径1mmの光線に凝
縮下放ったビーム。