Bigining
さて天界篇です。
その日、リテザオンの扉は開かれた。
古の伝承によれば、その中には「死を呼び、生を拒む者」が封じられている、とされる。
天界は、奴等の手により、沈んだ。
☆☆☆
「ま、待て、落ち着け、私を殺したとて、いいことは
ないぞ、な?」
「やってみなければ、わからないだろう?」
ーー太陽暦で言う、数十年前。リテザオンの扉が開い
てすぐのこと。
ーー人々は、まだ、伝説だと言って、信じようとしな
かった。
エピソード1 爆心地
ちょうど今、二人の男が対峙していただろう。
二人がいた場所は、座標上では、リテザオンの扉が位置する場所だ。
違う次元に位置する故、見ることはできないのだが。
そして、扉は開いた。
「落ち着けって、な?人殺しとか、よくないと思う
ぞ!」
「だからやってみなきゃわかんないっつってんだ
ろ!」
そして、そこは後に、「爆心地」と呼ばれることになる。
「ゔ、あ"あぁ、外の空気はうめえなあ!お"?テメェ
ら、誰だぁ?」
「お前こそ、誰だよ!俺の仇討ちの邪魔をするな!」
「い、今のうちに逃げなきゃ!」
二人の男の前に、黒いローブに仮面を纏った者が現れた。
ーー後に呼ばれる、「死神」のうちの1人だ。
「逃がさんぞ?」
「ひ、ひぃ!」
「さらば、だな。」
すると虚空から大きな鎌を取り出した。
「い、嫌だ…」
パァン!
「次は、テメェだこのやろう。」
「は、はあ?たかなに人の仇勝手に取ってんだ!
あ?」
「知らねぇなぁ、ただ、「狩った」だけだ。
じゃあな。」
「なんd」
パァン!
「意外と外は、つまんねぇなあ…」
死神達は、次第に、外へ出始めた。
エピソード2 誕生
扉が開いて数十年、天界の神々は動き出した。
『そうか、死神達は、目を覚ましたのか。
災厄の扉は、開いたのか。』
嗄れた声で全統神は言った。
『死神達が降り立ったのは雲界。天界にく
るのも時間の問題でしょう。』
『天王神様、…申し訳ありません。私の責任でござい
ます…っ。』
『どういうことだ?申せ。』
『彼奴らを生み出したのは創造神である私なので
す。』
『なんだと?ではこうなったのは貴様の責任なの
か。ではその命を以って…』
『待つのだ、天王神よ。死んで良いことではない。
責任は、取れるのだな?創造神よ。』
『はい、策は既に練っております。実行までは然しお
待ちくださいませ。』
『良い知らせを待っているぞ。』
☆☆☆
それから数年、雲界は壊滅した。
と同時に、創造神の作戦は動き出した。
『死神の模造者が、完成した。これに、私の魂を…
ーー作戦実行。<霊厄調印>。
私の、やりたかったことを、どうか…』
☆☆☆
『全統神様、創造神のプライブ波が途絶えました。』
『役目を、果たしたのだな。』
創造神の魂は死神へと、受け継がれた。
少し長めでした。
次から本編開始です。