戦国ノ王ニ、告グ。
「さてさて、早速使ってみようではないか。」
拙者が手に入れた力の情報はこんな感じだ。
〈白照ノ奥義〉
:第一燼・燦火
…単純な身体強化。同時に力が万物に及ぶ様にな
る。
:第二燼・淵解
…刀は万物を分かつ様になる。然し、自身の体力を
消費する。
:第三燼・釐拝纏
…世界から自然の力を一時的に僅かに拝借し、身体
又は刀身に纏わせることが出来る。長時間の使用
により、世界に取り込まれ、死に至る。
:第四燼・灰薨
…第一燼の強化版。使用時には激痛が常時走る。
:第五燼・天真纏
…第三燼とは違い、宇宙の力を一時的に僅かに手に
入れられるが、使用時には激しい頭痛が常時襲う
ほか、手に入れた力に耐えきれず、短時間で身体
が自壊する。
:醒燼・廃魂
…自らの寿命の八割を犠牲にして、森羅万象に干渉
することが出来る。
:焉燼・崩門
…自らの命を全て放出し、また圧縮して、刀に憑か
せることができる。これを使ったのち、1分で身体
は消滅する。
以上だ。
危ない能力であるため、まず代償のない、第一燼を使おうと思う。
頭の中でその名を唱える。
ーー第一燼・燦火。
「う、うおおおおおお!」
では、参ろうか。
ーー神閃居合、壱ノ技
「ーー煌閃ッ!」
ズバァン!
「ギュ、ゴャアェイイイイイイニャ"アアアアアアアア
アアアア!」
黒き者、いや禅捨は、消滅した。
『素晴らしい戦いでしたよ。』
「うおっ!?もっと優しく登場してくれんか!」
『承知致しました。一回目の使用であそこまで使いこ
なした人間は見たことがありません。余談ですが、
禅捨は「悪き輪廻」と名乗る集団に汚染された死体
が、強者と共鳴して目覚めた者どもです。それぞれ
なかなか強いので、能力を駆使して成仏させてあげ
てください。これからはまた暫く会えないでしょう
から頑張って下さいね。」
「承知した。ではな。」
「ええ、又いつか会いましょう。」
観世様はどこかへ行ってしまった。
「拙者もまだまだだな。修行をまた頑張るとしよう
か。」
これが、彼の、波乱の幕開けであった。
いかがでしたでしょうか。
戦国篇ー第壱章は完結となります。
次は、「天界篇」となります。
タイトルで想像していた人もいたのではないでしょうか。
戦国と天界は同時進行で話が進んでいきます。
それぞれの話を楽しんでください。
ではではお楽しみに…