表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The first story remade.  作者: forget-me-not
13/31

Episode 12.

「あれ、龍巳仕事?」


クラウンが部屋に入ると彼女はパーカーのフードを深く被って口元に布を纏わせていた。

仕事用の服装は既にボロボロだった。

穴が開いているのは銃だろうか、とクラウンは思った。

彼女は頷くと鎌を手に取った。


「上もひでぇよなぁ、龍巳にくるの殺しばっかじゃん。」

「殺しは嫌い。血の臭いが駄目、私。」

「俺から言っておこうか?」

「いや、いい。」


彼女は鎌をちらりと見てタオルを手に取る。

それで鎌を拭い始めた。


「何してんの?」

「血が…手入れはしてけど最近調子良くないから。」


大きな鎌は"死神の鎌"と呼ばれ、

世の恐怖させる"死神"を作り上げた一つの原因だった。


「で、どうしたの?」

「何となく暇だったから。」

「そう、ごめんね。」

「いや、いいよ。」



刹那、


彼女がふっと顔を上げる。

クラウンも反応を示す。


「何かあったな。」

「……ちょっと行ってみるか。」


彼女は鎌を持ちクラウンはナイフをくるくると回す。

ちぃが走ってきた。

スカートのフリルが揺れる。


「ちぃちゃん、お前あんまり走るなって…」

「大変なの…!」


ちぃは息切れをさせながら必死に話そうとする。

彼女がゆっくりでいいから、と言うとちぃは少し落ち着いてからまた話し始めた。


「軍警師団の人が来て…"死神"を出せって。」

「私?」


クラウンと彼女は目を見合わせる。


「龍巳、罠かもしれねぇぞ。」

「何かあったら殺す、罠だったら殺す。それだけ。」

「こっちだよ。」


ちぃが彼女の手を取り小走りで向かっていく。

クラウンは一歩足を出したがちらりと後ろを見て、

また、歩き始めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ