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俺は深く深呼吸をする。

そして、静かに言った。


「俺は早川さんが好きだ。だから優香とはやり直すことはない。君とはもう終わったんだよ。…それに、彼女を陥れるようなことをするなら、俺はあのときのこと、今からでも公にするからな。」


俺の言葉に優香は苦虫を噛み潰したような表情になり、そして黙った。


優香と離婚した理由は、優香が俺の上司と不倫したからだ。

不倫がバレて離婚になったとき、相手側は会社を辞めた。

優香も辞めさせることはできたけど、ごめんなさいと懇願する彼女に制裁を加えるのをやめた。

精神的にボロボロになった彼女は、離婚だけで十分だと思ったからだ。


だけど今は違う。

好きな人がいる今、俺は脅しと取られてもいい。

可憐を悲しませることをするなら、制裁を加える。


「…わかったわよ。でも、あの子があなたを受け入れるかしらね?」


優香は苦々しい顔をしながらも、捨て台詞のようなことを吐いて去っていった。


可憐を悲しませている原因は俺に違いない。

大島にも言われている。

“作業長は仕事はできるくせに早川さんに対しては言葉足らずなんすよ”

よくもまあ上司に向かってずけずけと言ってくれたもんだ。

だけど、悔しいがその通りなんだ。


俺がちゃんと言わなければ。

ちゃんと言った暁には、彼女は俺を受け入れてくれるだろうか。

期待してもいいだろうか。

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