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先日真知さんと焼いたシュトーレンを、丁寧に切り分けて一切れずつラッピングする。

一人では食べきれないし、せっかくなので課内で配ろうと思ったのだ。

シュトーレンに混ぜ込んであるドライフルーツや洋酒が、良い感じに熟成されている。

シュトーレンは焼きたてよりも数日置いた方が美味しくなるのだ。


大島さんが先行書類を取りに来たので、せっかくなので大島さんにもシュトーレンを渡す。


「マジ?いいの?めっちゃ美味しそう!早川さんお菓子作り得意なんだ?作業長うらやましー!」


「紅林さんにはまだあげてないです。」


「え、何で?先にもらっていいの?」


「いいですよ。」


「あ、なるほど、クリスマス本番にあげるんだね?妬けるなー。」


「そんなんじゃないですって。クリスマスは会わないですもん。」


言ってて悲しくなってきた。

大島さんが変に煽るから。

そうだよ、本当は紅林さんに食べてもらいたいんだよ。

だけどクリスマスは会えないって。

用事があるんだって。

その用事って、何だろう?


聞きたいのに聞けなくてずっとモヤモヤしている。

じんわり目頭が熱くなった。

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