表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/93

*

てっきりいつも通り大島さんが来るものだと思っていたので、心の準備ができていない。


作業着の胸に付けられた名札をチラ見すると、

【製作課 紅林真】

と書いてあった。


ほ、本物の紅林さんだ!


私はわたわたと手元の書類をひっつかむ。


「あ、えっと、はい、書類できてます!」


テンパりすぎて言葉までどもってしまう。

先行書類を手渡すと、紅林さんは「ありがとう」と受け取ってさっさと出ていってしまった。


いつも電話で聞いていた声。

あの優しいトーンの生声だ。

だけど表情は堅くて。

ていうかむしろ無表情?無愛想?


真知さんの言っていた“無愛想で取っ付きにくい”っていうのが少しわかった気がした。


でも、それはほんの少し。

それよりも、こんなに若い人だったことに驚きだ。

現場の作業長って、事務仕事の課長と確か役職的には同じだったはず。

図面管理課の課長は五十代に対して、紅林さんは三十代に見える。


しかも、かっこよかった。


私は先ほどの紅林さんとのやり取りを思い出して、ほうっとなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ