26 人数増えていた
「ふぅっ」
ガーディアはようやく入れてもらえた宿のベッドにレイナを横たえて安堵の息を吐いた。
泥まみれの二人を連れていては、多くの宿に当然のように断られ、ようやく、どうぞ、と言われた時は思わず、本当ですか、と聞き返してしまった。
とりあえず、2部屋借りて、レイナとガーディア、サニーとクラードとサーチルの2組にわかれたのは、妥当なところ。特に誰からも異論がなくすんなりと決まった。クラードにまとわりつかれているサニーが若干嫌そうな顔をしたが、ガーディアは気づかないフリをした。
トントントン。
扉をノックされ、ガーディアはゆっくりと扉を開けた。
案の定、そこに立っていたのはサニー。しっかり着替えたらしく、泥まみれの服からさっぱりした格好に変わっていた。そして、逃すまいとするかのようにサニーの服を掴むクラードと、少し離れてサーチルがついてきていた。
「食べるもの買ってきたけど、どうかな」
いい匂いがする皿を大事そうに抱えて、サニーが奥に眠るレイナを気遣わしげに見た。
「あ、ありがとう」
ガーディアはとりあえず、皆を部屋に入れることにした。
5人も入れば部屋はぎゅうぎゅうだ。
「椅子を持ってきますね」
座るところがないな、とサーチルが彼らの部屋から椅子を運び入れたら、ますますもって部屋は狭くなった。
「静かにね」
そうガーディアが言ったが、そう言う必要もないくらい妙な沈黙が続いた。
「ん、んんっ!?」
沈黙を破ったのは、レイナだった。
ベッドの上で、目を覚ましたらしい彼女にガーディアは慌てて駆け寄った。
「レイナちゃん、大丈夫?」
ガーディアの言葉にレイナは体を起こしながらコクン、と頷いた。そして、思い出したかのように顔を赤くすると、小さな声で、ゴメンナサイ、と呟いた。
そんなレイナの頭を撫でながら、ガーディアは大丈夫だよ、とささやいた。
「まだ、旅は始まったばかりだからね。色んなところ見て行こうよ」
ガーディアの言葉にレイナは再びコクンと頷いた。
「サニーは連れて帰りますからねー」
「えっ?」
静けさを破るクラードの声に、レイナはびっくりして部屋を見渡した。
「いや、帰んないから」
サニーが苦笑いしながらそう言う。
「お久しぶりです」
サーチルが頭を下げながらそう言う。
「…いつのまにか…人がいっぱい…」
レイナは部屋に集まった人々の顔を見て、驚きの声を上げた。




