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雨女でゴメンナサイ  作者: 真楠 冷
第1章
20/26

20 雨が降らない日々

 相変わらずの晴天が続く。

「うーん、やっぱり異常だなぁ」

 元天気予報士のサニーはやや厳しい顔で空を眺めた。

「そうかなぁ?私は晴れてる方が好きだから、むしろ嬉しいけど。ほらこの辺りに寝転がったら気持ち良さそう」

 ガーディアはそう言って草むらに転がった。

「ガーディアさん、寝ないで。先に行くよ」

 サニーは寝転んだガーディアの額を軽く叩いて起き上がるよう促した。

「ちぇっ。別に急ぐ旅でもないんだから昼寝くらい…」

 ガーディアは残念そうに舌打ちをして、ブツブツつ呟いたが渋々立ち上がった。

「エレファー、雨…嬉しいって言ってた」

「そうだね」

 少しうつむきながらそう言うレイナにサニーは微笑んだ。

「俺は雨も好きだよ」


「ちょっと待って!」

 眩しいねぇ、なんて呑気にサニーが言いながらのんびりと道を進んでいると、ガーディアはそう言って二人の前に立った。

 ガーディアの眦は上がり、手は腰の剣にかかる。

 レイナはビクリと体を震わせ、サニーはそんな彼女の体を優しく包み込んだ。

「そっかぁ。ここ最近雨が降らなかったってことは、俺たちが平穏無事な旅が続いていたってことでもあるわけかぁ…」

 呑気にそんなことを呟くサニーをガーディアがキッと睨みつける。

「ちょとアホなこと口にしてないで、レイナちゃんのことはしっかり守ってなさいよ!」

「はい、レイナちゃんのことは任せてください。あとは頼みます!」

 サニーの表情も一気に引き締まり、サニーはレイナの小さな手を握りしめた。

「大丈夫だよ。俺たちにはガーディアさんがいるからね」

 レイナはサニーの言葉に硬い表情のまま頷いた。


「そ、そこの旅人さんよ、止まりな」

 手には斧、鍬…そんなものを握りしめ、現れたのは15人。ただし、やや腰が曲がり始めた白髪頭の男から、斧を持ち上げるのさえ困難な幼子まで含めて。実際闘いになった場合、戦力になるのは、5人ほど。

 とはいえ、こちらの戦力は、ガーディアただ一人である。

 サニーとレイナを後ろに隠しながら、ガーディアは現れた男たちを睨みつけた。

「お、お嬢さん…よ、金目のものを…置いていきな。そしたら…と、通してやるよ」

 中でも一番体格の良い男がそう凄むが、つっかえながらの言葉でどこか迫力がない。

「その要求はのめないね」

 ガーディアは、そう言うと、剣をスルリと抜いて、男たちとの間合いを詰めた。

「こ、後悔、する…ぞ!」

 ジワリと後退しながら、男が吠える。

「どちらが?」

 そう言うガーディアは、ニヤリと笑みを浮かべたようだった。

 ガーディアが剣を振り回し、男の一人に迫ろうとした時、「あっ」と可愛い声が上がった。

 ガーディアは、思わず動きを止めた。

 斧を引きずりながらついてきていた幼子が、広げた手のひらに雫を受け、ニッコリと笑っていた。

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