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生き返った俺は復讐を決意する  作者: 兎ダ 区
第一章 復讐を決意する。
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(2) 「佐倉織姫はヤンデレ(予定)な彼女です」

 二階にある自室から朝食を食べに一階のリビングに降りると土曜日にも関わらず父親が既に出掛けていた。本音を言うと、もう父親にも母親にも何か思うところはない。それどころか、他人と思っている自分もいる。だが、仕方ない。この二人もあの日俺をドン底に落とした一人なのだから……



◇◇◇◇◇


 結論から言うと、リビングに居た母親とは一言も会話をせず、適当に朝食を食べて、また自室に戻ってきた。これからの予定を決めないといけない。



「さて、どうするかな」



 俺はスマホの例のアプリを開きながら、復讐の道筋を考えていた。



「まずは、復讐すべき相手を書き出すか……」



佐倉織姫さくらおりひめ、元彼女、幼馴染み、他に好きな人が出来たという理由でフラれる】


【××××、トラック運転手、居眠り運転で俺を轢く】


東雲和彦しののめかずひこ、父親、傲慢が故に離婚に発展】


東雲桃子しののめとうこ、母親、教師をしているため勉強に対して厳しい】


【××××、大学に落ちた原因、織姫の彼氏】



「父親と母親には早期に離婚してもらうか。たしか、こいつらが五月蝿いから勉強に集中できなかったっけ」



 父親と母親が離婚したらどちらに着くかも考えなければな。いや、でもどちらもドン底に落とすには別のいい方法があるな。それでいこうか。



「そして、次だが………次はやっぱりこいつか」



 佐倉織姫。中学二年の春に付き合いはじめて、一緒の高校に行ってそのまま大人になってもずっと一緒にいるもんだと勝手に考えていた。それは単なる俺の妄想だったらしい。自分でも言うのもアレだが、一度死んだおかげで、冷静に物事を判断できるようになったとは思う。悪い言い方をすれば物事に関心が無くなっただけなのだがな。



「佐倉が最初の標的かな。今はまだ付き合ってるから、それを上手く利用すればあいつは終わるな…」



 そのあとも、上手くいくように計画をたてていたらいつのまにかお昼の時間帯を過ぎていた。



「そうだな、佐倉を誘って出掛けるか」



 佐倉に対しての復讐は、とにかく上げて上げて最後の最後に奈落の底に落とすという簡単でシンプルな手口だ。



「俺が受けた痛み、あいつには耐えられるかな……?」



◇◇◇◇◇



 俺は早速佐倉に電話をかけた。メールだと何となく長くなると思ったからだ。



「もしもし、佐倉?」

「…………うん」



 実を言うと、一度死んだせいか口調とか性格がもしかしたら変化しているかもしれない。前世の記憶も少しあやふやだし。 

 そのためかどうかは分からないが、佐倉の様子は変な気がする。



「どうした?」 

「………ねぇ、なんで急に"佐倉"って苗字で呼ぶの?」



 え?ああ、そうか。俺の中では佐倉はもう他人と言っても過言ではないから、苗字で呼んでたけど、このときはまだ、付き合ってる。付き合ってたときは名前で読んでたっけ。



「あ、すまん。織姫」

「もーう。急に苗字で呼ぶから別れ話かと思ったじゃん!はぁ、怖かったぁ」



 別れ話だと思って怖かっただと?ふざけるな。こっちは大学に落ちた日に別れ話をされたんだぞ。たった一ヶ月でよくもこんなに変われるものだ。



「すまん。すまん」

「いいよ。それで、何か用?」

「あ、そうだ。織姫はもう昼食は摂ったか?」

「え、まだだけど」

「そうか。じゃあ何処か食べにいくか?」

「え、いいの!?」



 なんでこいつこんなに喜んでんだ?



「お、おう。そんなに喜ぶことか?」

「あたりまえだよ!今年は受験だからって言って殆ど出掛けなかったじゃん!特にここ最近は受験近いから電話も取れなくて……」



 そうだっけ。あんま、記憶にないな。まぁでも、あんな勉強漬けの生活をしてぐらいだから、それもそうか。



「ごめんな。しばらくは時間はとれそうだから一緒にいような」

「うん!」



 その後、俺たちは待ち合わせ場所と時間を決めて電話を切った。



「お主、中々酷い奴だな」



 スマホに居るアモンが喋りかけてきた。



「しるか。あの日、あいつらがしたことのほうがよっぽど酷いぞ」

「それも、そうだな」



 時間が近づいてきたので、俺は身支度を済ませ待ち合わせ場所へと向かった。家を出るとき、母親が何か言いたそうだったが知らないふりをして出ていった。



◇◇◇◇◇



「早く着きすぎたかな」



 時刻は14:03。集合時間は14:15。余った時間を使い俺は「シアイチ」を開いていた。前世の今週の予定を確認していた。



「あ!ゆうくん!」

「ん?」



 満面の笑顔でこちらに向かっているのは俺の復讐対象、佐倉織姫だ。佐倉は客観的に見ても、美人で体型も悪くない。学校でもかなりの人気があるらしい。しかし、今は何も思わない。今こうやって出掛けるのも、復讐の一つ。



「ごめん。待った?」

「いや、大丈夫だよ」

「うん。ありがと」

「おう。それじゃあ何処か行きたい場所はある?」

「そうだなー。んー。お昼も済ませることが出来て、遊べる場所だよね」

「どうするか……。駅前のショッピングモールにでも行くか?」

「あ、いいね!あそこならお昼も食べれて遊べるもんね!」



 簡単な話し合いで、駅前のショッピングモールに行くことになった俺たちはバスに乗って目的のショッピングモールに向かった。


ちなみにですが、アモンと話すときはスマホに向けて喋りかけてる状態です。何も知らない人が見たらヤバイやつにしか見えません笑

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