漉き加工と研ぎ石
自分が現在使用しているメーカー品の名刺入れを観察しました。
そしたら、端っこがパタンと折られているのですね。断面をコバ磨き、とかがされていない。で、パタン部分をミシンで縫われている。
革は厚みがあるので、普通にパタンしたらブサイクになるはずです。これ、どうやっているのでしょうか。
さて、調べてみたら、革漉きと言うやり方があるではありませんか。
革漉き器や革包丁で、革の端っこを漉いて、薄くする技術です。薄くした部分をパタンする訳ですね。
で、出張先の手芸屋さんで革漉き器を購入することにしました。
革漉き器とは、棒の先に薄い取り替え刃が付いてるやつです。
店員さんに使い方を聞くと、こう言う返事でした。
「私は使いませんけど。革包丁使っています。まあ、初心者向けかもしれないですよ。使える範囲が狭いですけどね。ああそうそう、柔らかい革を漉いたら、数回で刃が駄目になります」
「そ、そうですか」
購入して、営業車に戻って開封します。無骨なデザイン。ふふふ。悦に入ります。
店員さんの言葉が思い出されます。
『私は使いませんけど』
家に帰って、早速やってみようと思います。
『使える範囲が狭いです』
ええと。どうするかな。
『数回で刃が駄目になります』
うーん。
『革包丁使っています』
......うーん、また今度、機会見てやるかな。
と言うことで、まだ使わずじまいです。
で、やってまえーのノリで、革包丁を買いました。
革包丁で早速、漉きを行います。
むっ、難しい。
革の床面がくにゃっとなって、刃が入りません。表面だけ擦ってる感じ。
ネットの動画なら、皆さん簡単にやってるクサイのですが、なんでだろ。
その日は諦めました。
そして、後日。道具が悪いんだと思いました。つまり、刃がなまくらなのです。
なので、ホームセンターで研石を買ってきました。裏表が1000と3000になってる奴です。
まずは料理包丁で研ぎの練習。そして、革包丁で本番。
生まれて初めての刃物研ぎでした。
やってみての感想ですが、研ぎって、思ったより簡単でした。敷居が高いイメージですが、神経質になる必要なんて全くないです。
プロレベルまで研ぐなら話は別でしょうけど、普通にレザークラフトやる分には、とりあえずやってみたらいいと思います。大したことはないです。
取り返しの付かない失敗なんてなかなか出来ないでしょうし、やってるうちに上手くなるでしょうしね。
でも、肝心の革漉きができないんです。頑張って研いだのに。やっぱりくにゃっとなる。研ぐ前よりは多少マシかな、位です。また、諦める。
しばらくして、また挑戦。でも、やっぱりダメ。
......。
......。
ぬああああっ!何があかんのですかっ!角度ですかっ!角度なんですかっ!それとも力ですかっ!バルスッ!バルスッ!バルスッ!滅びろっ!滅びちまいなさいっ!ぐああああっ!
諦めて、昼寝することにしました。
そして、ふと思いついたんですね。
動画で革漉きを見ていたら、なんかゴリゴリ漉いてたっけ。固いものを切るみたいにね。
悪いのは、革だったりしないか?
で、起き上がって、何となくトコノールですでに床面を固くしている革で実験。
そしたら簡単に漉きができました。
アホらしい。
その後、休日にカレー作り。嫁にも休日が必要です。研いだ包丁で鶏肉をカット。うーん、脂身も簡単に切れます。研石、買って良かった。
あと、研ぐ程に革包丁の鋭さが増してきます。あまりに切れて気分がいいので、オルファ別たちとは距離が出来てしまいました。
更に角度付けて研いでやるぜえ。
結論!
研ぎはやってみたら、結構大したことは無い。勇気を出して、やってみて。
あと、スーベルカッターの研ぎは、なんか専門の道具が必要っぽいけど、俺にはよく分からないです。
靴は3,000円くらいの安いのを年に3、4回の頻度で履き潰していたのですが、一度、20,000円くらいの靴を買ってみました。
そしたら、当たり前のように、3年使えました。しかも履き心地がよく、蒸れない。
まだまだ本体は行けそうだったのですが、踵が死んだので、仕方なくサヨナラしました。
次は高いの行っとこうとなって、スーツ屋さんで16,000円の靴×2をセールで26,000円で買いました。
そしたら、なんか履きづらい。で、蒸れる。
結局、スーツ屋さんは靴メーカーから靴を仕入れているから、品質はお値段以下何でしょうね。
スーツの品質はとても良いんですよ。ここは。
いい靴は靴屋さんで買うのが宜しいですようなあ。