表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の天使   作者: 橘 藍華
3/10

選択肢

第3話

『あなたに選ばせてあげるわ』

『へ?』


何を言われているのか理解するのに少しの時間を使った。しかし理解が出来なかった。会話のなかに何も選択肢が出ていない。そりゃ裏声でるわ。


『何よ、シャア専用ザクみたいな顔して』

どんな顔だよ。自分で言うのもなんだが、ルックスはいい方だ。


『いや、選ぶって何をって思ってね』

と言うと自称天使は『こいつ馬鹿なの』と言わんばかりの顔をして、

『やり残したことは無い?』と言ってきた。


『やり残したことはある。だからってどうもならないだろ。だって俺し…って、俺は今どういう状況なんだ?』


忘れていたが俺は確かにトラックにひかれて死んだ。しかしこの状況は…


『あ、そうだったわね。あなたは事故で死んだの。で、ここへ来た。ようこそ、死んだ直後の決断の間へ』


決断?何ヲ?what?


『決断ってのは何を決断するんだ?』


死後での決断なんてなにがあるんだ?本当に世にも奇妙な物語だ。この天使、サングラスかけたら似合うかもな。


『オーケー。では今から選択肢を3つ出すわ。その中からお好きなものを一つ選なさい』


俺はごくりと唾を飲み込み頷く。


『1、あなたは一週間のみ生き返れる。これはやり残したことがある人には良い選択肢ね。』


なるほど、確かにやり残したことがあれば幽霊とかになりかねない。でも一週間経ったらどうなってしまうのやら。


『なぁ、一週間経ったらどうなるんだ?』

『もう1度死ぬ。しかしここにはもう来れないわ』


なるほど、と目で天使に伝える。


『続けるわね。2、記憶を消して人生そのものをやり直す。でもこれはあまりお勧めできないわね』


やり直す。そんなことできるのか。しかし人生をやり直したいと思うは物心ついてからだ。記憶が消されては意味がない。


『3、そのまま消える』

つまり召されるということだろう。ならこれは本当に死にますか。みたいなものだな。


『この3つだけど良いものはあった?

まぁ大抵の人は1を選ぶんだけど』


『質問なんだが、1はどの段階からスタートなんだ?』

『そうね死亡する1時間前ね。あなたで言うと学校で再試を受けている時間ね』

なんでそんなこと知ってやがる。

ちなみに俺は国語が弱いのではなく漢字に弱いのではない。


そんなことはいい、自分の中で答えは決まった。


『天使、決めた。俺は…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ