嫌な出会い
第9話 出会い
普通に聴けば、『こいつは馬鹿なのか?』となる話だが、ここ立花家には今、天使と殺人鬼がいる。しかも姉妹だ。こんなのあるか?黒い天使と白い殺人鬼だぞ。まだ前者の方がましだ。
というあらすじだ。では本編どうぞ。
『あら、すいませんね。私は鏡屋琴音。最近何かと世間を騒がせてる、人体分解殺人事件の犯人です』
鏡屋さん…琴音さんは琴菜より言葉使いが丁寧で、おしとやかな女性だったが、
おいおい犯人来ちゃったぞ。
焦ル。コノママ殺サレルノカ。
琴音さんはのそのそとこたつに入った。寛ぐのかよ。
俺は冷蔵庫から麦茶とグラスを三つ持ってきて、それに注いだ。
琴菜は一気飲み干し、琴音さんはゆっくり口にした。にしてもややこしい。
『なぁ両方とても可愛らしい名前なんだけど、さすがに紛らわしいというか』
『あぁ、その事でしたら私は'こっちゃん'とお呼びください』と琴音さんもといこっちゃんは言う。
俺は返事代わりに愛想笑いをした。
ははは………呼べるわけねぇだろ。そもそもそれで呼ばない。呼びたくねぇ。
『いや、とても愛らしい愛称で良いと思うんですけど、少し抵抗が…』
『あ?』とこっちゃんが睨んでくる。こっちゃんは左手でトンカチを手に取る。
怖い怖い。てか命の危機。
『わかったから、とりあえずトンカチを一時的に手放してくれ』
こっちゃんはトンカチを床に置く。すかさず琴菜が回収。NICE!
こっちゃんをおとなしくさせ、話をきりだした。
『何故うちに妹さんがいると思ったんですか』
『君をここへ運んだのは私だからだよ』
『はぁ』
質問の答えになっていないぞ。
『いやさー。君を運ぶ時に琴菜ちゃんがここだって言うから』
やってくれたな。やっぱお前はそういう奴だったか。
『にしても見すぼらしいお家ですね』
ほっとけ。だいたいお前の家はどうなんだよ。俺は『ちっ』っと舌打ちをした。
『仕方ねぇだろ。部屋自体が狭いんだから』
3LDだそ。なんなら3Lになりつつあるぞ。
『まぁそんなことはどうでもいいとして…』
どうでもいいのかよ。
『あなた、不死身ですか』
と、彼女は冷たく尋ねてきた。
えっと今回は本当すいませんでしたな内容です。学生はテストがあるんだ