発動条件
どんな能力であろうとも、必ずしも【発動条件】というものが存在する。例えば、デルタの母親の能力、【発火】は、事前に火を3時間以内に見ておく必要がある。
他にも、呪文の詠唱が必要な能力もあるとか、自分の身体を代償にする能力とか、エトセトラ、エトセトラ……。
まぁ、色々ある。
そして、待ちに待ったデルタの能力、【再構築】の発動条件は————
————————————『視る』だった。
相手が能力を発動している時に緋い眼だけで視る事だった。
たったそれだけで、能力を構築出来る。
再構築。
ありとあらゆる能力をコピー出来る。
それは、神にすらしきえない特別な能力だ。
Δ
「これが……俺の…………」
自分の能力を知ったデルタは感動に打ち震えていた。とうとう知る事の出来た自分の能力に。
そして、その絶大なる力に。
「真実から目を背けるなよ、少年。その能力を知った今、お前は能力者として正式な者となった」
「……? どう言う事なんだ?」
デルタには、このフードの神、ガルロウアの言っている事が理解出来なかった。能力者として正式な者となったら、どうなるのかなぞ今の今まで凡人だったのだから、知る由もない。
「その能力、再構築【リザレクション】は強大だ。それこそ、十二神の俺ですら恐らく扱えない。更に、これからは気を付けておけ。お前はたった今から強敵共の標的となるぞ。病的なまでにな……」
「………………」
何故に若干駄洒落を入れてきたかはさて置き。
ふむ、俺が標的……?
デルタは腕を組み、『う〜ん……』と唸る。
そして、一言。
「ま、なんとかなるだろう」
そんな反応には、ガルロウアすらも少しツボった様だった。
「……フフ、まぁ、良かろう。だが、今俺が伝えた事は虚言では無い、気を付けろ」
「おう、どーにかしてやるよ」
その会話を最後に、ガルロウアは霧と化した。
「うぉあ!?神っつーのはそんなんも出来んのか……すげーなぁ」
関心しつつも、感心し肝心な事は胸に秘めていた。
「さて、帰ろ」




