ホロウ
天界。
神が作り出した絶対的な神域。
「……今、 あと誰が残っている……?」
ホロウは、 深々とした態度で天界に集合している神々に徒然と目線を流す。
『アラズ、 ロキ、 ライゼン、 シエル、 ホロウ』
だけだった。
氷系統のアラズ。
魔法系統のロキ。
死系統のライゼン。
生系統のシエル。
主最神のホロウ。
この5体のみが、 天界に集合していた。
「……ホロウ、 あなた一体何を考えているの?」
とうとうアラズは、 ホロウに尋問にも似た言葉で問う。
「…………何の話だ」
「主最神であるあなたが分からない筈は無いでしょ……。 答えなさい。 今起こっていること全てを」
ホロウは黙る。
アラズの質問は、 確かに的外れではない。
「……あぁ、 確かに知っている。 だが、 知っていることを言った所でお前はどうする事も出来ないぞ」
「……言いなさい……!」
その時初めて、 冷徹で、 冷鉄のアラズが怒卬の声を上げた。
そう。
神ですら、 死には抗えない。
「……少年2人だ。 主神は俺だよ」
「あ……あなた、 一体何を考えて……」
「『革命』だよ。 世界改革。 この世界は汚い。 それこそ憎悪と軽蔑しか沸かない、 タダの生き物じゃないか……」
ホロウは言う。
思った事を、 感じだ事を。
それは確実な事実であり、 的を射ている。
「強盗、 強姦、 殺人、 嫉妬、暴力……この世界は混沌とし過ぎた。 だから、 1度消す」
「--------さぁ、 始めよう。 世界改革だ」
ホロウのその一言で、 天界は崩れた。
だから、 もう他の神も逃げることは不可能となった。
天界だけが、 唯一人間が入れない場所だったからだ。
「----じきに終わる」




