神々の旋律
「……おい、 どうなっている」
炎を司る神、 ギルドゥは敢えて落ち着いた風に、 その場に集まっている他の【十二神】達全員に語りかける。
「さーねー……僕はなぁんにも知らないな」
シルクハット帽を被った、 少年のような顔立ちの神、 ライゼンはパタパタと足をぶらつかせながら、 テキトーにギルドゥの台詞を流した。
「……ちっ、 これだから子供は」
静かに燃えるギルドゥの背中の焔は、 青色へと変化した。
「……はぁ、 全く止めなさい。 貴方達は十二神なのですよ?」
氷を司る神、 アズラは優雅に、 しかし覇気を込めながら2人を征する。
「……だ、 大体一体誰が……」
そう、 今現在の会議のそもそもの発端、 それは
『誰がデルタに能力を教えたのか』
だった。
しかし、 誰1人としてデルタとの接触は無いのが現実だ。
神々が下界に降りるには、 正式なパスポートのような許可が必要となる。
それの最終許可は『ホロウ』から下されるので、 報告無しにデルタとの接触、 ましてや下界にすら降り立つことは出来ないのだ。
「……耳寄りの情報を持ってきましたよ」
顔半分を狐のお面で覆い、 服装のカラーはチグハグだらけのこの神は『ロキ』。
主に魔法系統の主神となる。
「少年に能力を漏洩したのは、 私達【十二神】では無いようです。 そして、 新たに出てきた登場人物の目的には驚きです……」
そんなロキの耳寄り情報により、 『……何!?』と、 堪らず声を出す。
「ガルロウア…………まさか、 こんな所で見かけるとは……クフフ」
トリックスターの異名を持つロキは、 丁寧に美しく笑った。




