第四話、『愛を知る地のモーニング』
「問いましょう。アナタがこの店のマスターか?」
「……太陽、この娘、どこの召使?」
「……この娘がボクの戦友です、母上」
「彼女じゃないんだ…………やっぱり、残念な息子ね、アンタわ」
「…………泣いていいですか」
あのイタリアンな戦いから四日後の土曜日早朝。
ついに彼女を親に紹介する日がやってきました――アルバイターとして。
実はボクの家は、母上の趣味で喫茶店を経営していたりするのです。
まあ、あくまで趣味なので儲けはあんまりないようだけど、父が普通にサラリーマンしているので我が家の財政的には問題なし。喫茶店の儲けは全額母上の副収入なのですよ。
そんな家業に白さんを紹介しているのは――
『白さん、お小遣いがないならバイトすればいいんだよ』
『でも、うちの学校って届けを出さないとアルバイトできないでしょう? 私、働くのはいいけど「バイキングでお小遣いを使い果たしてしまったのでバイトの許可をください」なんて言うのは嫌よ。恥ずかしい』
『まさかのバカ正直者!?』
と言うやりとりをしたのが事の始まり。
それで、ウチでなら無許可で働いてるのがバレても誤魔化せるって事で母上に相談してみたら『ちょうど人手が欲しかったのよ』って感じに話がトントン拍子に進んで……その結果がこのかなり微妙なファーストコンタクト。面接落ちの可能性大ですよ。
――……しかし、白さんってゲームとかマンガのネタよく使うよな……。
正直、ところどころのセリフに心当たりがあります。
それが解るボクや母上も大概ですがね……日本のサブカルチャー、バンザーイ!
「で、母上どうですか?」
「娘や妹にするなら可愛くていいけど、嫁としてはどうかしら? ご近所さんに『アナタの息子さんってロリコンだったのね。ウフフ』とか微妙な笑顔で言われそう……」
「誰がそんな評価をしろと言った!?」
「……じゃあ、『思わず監禁したくなるほど可愛い娘ね。味見していい?』って本音をぶちまけてもいい?」
「そういう本音は墓の下まで隠し持って行ってください!」
ケダモノから白さんを庇うように立つ!
が、気配もなく背後に回りこまれて、抵抗する間もなく掻っ攫われてしまいました。
駆けるケダモノ/目指す先は家の奥――母上の部屋/とっさに追いかけようとしたら――
「着替えさせるんだけど、一緒にやる? 同級生相手に着せ替えごっこしちゃう?」
と口撃を受け……おとなしく待つことを決意。白さん、ヘタレなボクを許せ……くぅ。
しばらくして――「ふふふ、やっぱり可愛いわね」「ひゃん! 何処を触って――」「ナイチチ」「あるもん! ……少しは」とか聞こえてきたけど…………聞き入ってしまったボクには母上を責める資格なんて無いんだよね。白さんはスポーツブラ愛用のランクAマイナス!?
そんな青少年としては複雑な五分間を耐えた結果――
「……どう、かしら?」
我が家に『メイドさん』がやってきた!?
精一杯強がっている感じだけど、羞恥心で真っ赤っ赤な白さんがプリチー!
――……さもありなん。突然『メイド服』なんて着せられたら、ねえ。
それ以外に理由はないですよ。ちょっと息が荒いとか、瞳が恍惚としてるとか、全部、羞恥心のせい! 信じろ! それが武士の情け! ……我が家は先祖代々忍者な家系だけどね。
「採用ね。早速今日から入ってもらって……時給は千五百円ってとこかしら」
「あの、ちょっとこの制服は……」
断ろうとした白さんに――『パシャッ』とフラッシュ攻撃!
「別に断ってもいいけど、その時はこの写真がネットにばら撒かれることになるわね」
「母上ッ!?」
言葉で説得する前に脅しに走りましたよ、この母!
「あと、私のことは『マスター』もしくは『お姉さま』と呼びなさい」
「おい、四〇代!?」
「じゃあ、お姉さまで……末永くよろしくお願いしますね、お姉さま」
「白さんッ!?」
――ヤベェ! あんまり嫌がってないどころかノリノリだよ、この娘!!
さっきナニをどこまでされちゃったのか改めて気になってきましたよ~。
……だが、なんか深く突っ込んだら男として大事なモノを失うことになる気がする――何故かいまは全力全開で話を逸らすのが最善手だと、ボクの中の確かなナニかが叫んでるんだ!!
「ね、ねえ、このメイド服ってどうしたの?」
「皐月に作ってもらったのよ。昨日電話して頼んだら、夜なべして作ってくれた~♪」
「なにしてくれてんの、マイ・ベスト・フレンド!?」
「徹夜で作ってくれたみたいでさ、いまはダウンしちゃって奥で寝てるよ」
「なんでそこまでしてくれてんのッ!?」
「そうね。この服の出来を見るに……メイド服に漢のロマンを抱いてるに違いないわ」
「その結論はどうなんだろう……」
いろいろな意味で呆れたくなる結論に辿り着いちゃいましたよ。
寝る間を惜しんでチクチク針仕事をしている高校生男子をイメージすると苦笑いしか浮かばない。しかも、知ってか知らずかクラスメートが着るメイド服……HENTAIサンだね。
「……そうなのね、私がこんな目にあったのは、あのエロゲー主人公のせいなのね」
……虚ろな瞳でブツブツ言ってる白さんが怖いデス。
彼女を犯罪者にしないため、会長には裏口から逃げるように言っておこう。
「……誰かボクのこと呼んだ?」
――空気読めよッ!
いや、読んでいるからこその御登場か!?
白さんは怒りの対象が突然現れたことに――特にアクションを起こす気配なし。
小声で「周到に準備をしてから社会的に抹殺」とかブツブツ言っているが、ボクには聴こえません。彼女は優しい娘。復讐なんか考えない天使のような娘! たぶん! きっと!!
そんな事を考えながら彼女をガン見していたから、気づかれるのは当然の必然――ボクの熱視線に気づいた白さんが、ゼンゼン笑っていない怖い笑顔で尋ねてくる。
「ネエ、ナンデコンナトコロニ生徒会長様ガイルノカシラ?」
「あ、ああ。会長は姉さんの義弟だから」
「……姉の、弟? 複雑なご家庭なの?」
「いや、そうじゃなくて……姉さんの旦那の弟なんだ」
「ああ。そういうことね。わかったわ――エロゲーやギャルゲーみたいな恋愛模様なのね」
「何もわかってねえですよ! なに、その飛躍した結論!」
「兄嫁に欲情する生徒会長様。実の姉に歪んだ想いを抱くアナタ。そして姉の旦那さんと生徒会長様の本命は……実はアナタなのよ! ホント、歪んでるわね……ウフフ」
「歪んでるのはアナタの瞳と価値観です! それに、それだとBLってやつじゃないの?」
「アナタは実は女の子だったのよ!」
「……衝撃の事実、みたいに言われても」
どっからどう見てもイケメンな美女を知っているから勢いよく反論しづらいが、ボクは正真正銘の男の子です。男の娘ではない。それは委員長のことだ。
――……そもそも、ボクが女の子でも誰得って感じだしネ。アハハ。
そんな風に、会長を半ば無視して話し込むボク達。解ってくれとは言わないが、これも君を白さんから護るためである。解ってくれ! ――と言うボクの思いを汲み取ったのか、なんとなく空気を読んだ感じの母上が、会長の相手を引き受けてくれていた。
「皐月、もう体調の方はいいの?」
「ええ。とりあえず家に帰れるくらいは回復しました。毛布、ありがとですミクサさん」
もうちょっと身体を労れと言いたくなるぐらいギリギリの回復量である。
ちなみにミクサっていうのは母上の名前。美しい草と描いてミクサ。我が草壁家はもともとが忍者の『草』という仕事に――中略――って事で、ボクの父は婿養子です。
「そんなワケなんで、今日は真っ直ぐ帰る事にします……と、そうだ太陽。縁から伝言」
「なに?」
「東南の地にブラジル焼肉食べ放題。敗北は明日の栄光へ繋がる虹の架け橋――だそうだ」
「何を言いたいかよく解からんけど、ブラジル焼肉ってスゲー心惹かれる単語ですね」
「ええ。何故かしら……私、ワクワクしてきたぞ! って気分になるわね」
「……まあ、頑張れ。じゃ、また月曜に」
「うん。また学校で」
フラつきながら去っていくその背中を見送……っていたら、突如『ピタッ』と停止/方向転換/『キリッ』とした顔で振り向く生徒会長様……って、ヤベェ! もしかして――
「太陽、アルバイトを勧めたのはボクだけど、ウチの学校は届けのないバイトは禁止だぞ」
――……やっぱり、余計なことに気づきやがったよッ!!
そんな思いを抱くボク達に、ニヤリとした笑みを浮かべて彼は続ける。
「まあ、ボクがミクサさんに事情を聞いて『人手不足で苦しんでる友人の家業を手伝うため』って理由で代わりに申請しといたから問題ないけどな……んじゃ、今度こそサラバ!」
そう言い残して、今度こそ去っていく爽やかにイカした漢。
思わずその背中に見とれちゃいましたよ。悔しい。でも見とれちゃうの!
「……な、なんという、ビッグでグレートな紳士力なの……」
「アレが不知火皐月なんだ。エロゲー主人公の肩書きはダテじゃないって事だよ……」
モテるためには見た目も大事だけど、それ以上に細かな気配りが大事だってことを実感しました。ボクが女の子だったらときめいてるよ、コンチクショー。
……と、そんなやり取りを経て、白さんは喫茶『道草』のバイト戦士になりました。拍手!
――……さあ、仕事しようか!
「いらっしゃいませ~」
バイト初心者である彼女に任されたお仕事は喫茶店の花形――ウェイトレスである。
というか、ウチも客商売ですから。可愛い女子高生を雇って裏方に回すような愚かな真似はしません。裏方はボクの役目さ! バイト代でないけどね! マヂで悔しいッ!!
「ご注文はお決まりですか~?」
最初はかなり戸惑っていた彼女だったけど、二人目からは開き直った接客――輝く作り笑いが眩しいデス!! そう、彼女は仮面を被ったのだ。ウェイトレスの仮面を……恐ろしい娘!
「――以上でよろしいですか? では、少々お待ち下さいませ。……ひゃん!?」
方向転換した瞬間、バランスを崩し転びそうになる白さん。
――仮面が外れた!? ウェイトレスの仮面が……! って冗談やってる場合か!
とっさに極細ワイヤーを放つ――遠隔サポート/秘技『人形遣い』――体勢立て直し成功!
……残念ながら、メイド服の耐久性が異様に高くてハニーフラッシュなポロリはありませんでした。ホント残念。まあ、破れたとしてもAマイナスではポロリとは言わな……殺気ッ!?
そして、その後は何事も無く時間が過ぎてゆき……白さんがボクに『その質問』をしてきたのは、もうすぐモーニングの時間帯が終わる頃のコト。
「……ねえ、このお店のモーニング、ちょっと多過ぎないかしら?」
「そうかな? こんなのどこでも当たり前じゃない?」
ウチのモーニングは『トースト二切れ』に『ゆでたまご』、『海藻サラダ』に『手作りデザート(小)』、あと『ジャムとバター』です。有料でさらに豪華に、とかはありません。
「あと、なんで海藻サラダ? パンには野菜サラダのほうが良くないかしら?」
「それは母上が最近白髪を――ペぷシッ!」
「それ以上言ったら殴る!」
「殴ってから言った!?」
殴られた頬をさすりながら、最初の問題について考えてみる。
モーニングが多すぎる――食べる方としては多いほうがいいので考えたことも無かった。だが、よく考えればこっちは食べる方ではなく提供する方。そちらの視点で考えるなら――
――……確かに、女性にトースト二切れは多いかも……いや、なんか違う気がする。
「フフフ、鈍いわね太陽!」
と、考えこむボクに振りかかるコエ。
背筋を駆け抜ける恐怖に顔を上げると――母上によく似た顔立ち/髪はセミロング/母上と違ってビックリするほど巨乳/ついでにお腹も大きい/マタニティウェアに身を包んだ――カウンターの上に腕組して立つ『妊婦』の姿!?
直後、母上に頭叩かれて引きずり落とされました。さすが母上。妊婦相手でも容赦ねえッ!
「ね、姉さん、なんでココに!?」
「ん~。それはしばらく実家で暮らすことになったからよ!」
「ついに睦月義兄さんに三行半叩きつけられちゃったの!?」
「違うわよ! そろそろお腹が大きくなってきたから、なんかあった時のために、よ! 向こうの家、いま親いないし……って、そんな話はいいのよ! それより太陽、アンタ相変わらずダメダメね!! 解ってないわ! アホね! カスね! 死ねば?」
「………………うぐぅ……………………ぼ、ボクのなにがダメなのさ」
「彼女は――にわか愛知県民よ!!」
「なん……だと……!?」
「モーニングは愛知県発祥! 東海地方では、無料でコレぐらい当たり前だけど、他ではあんまりそうでもない。つまり、このモーニングに対応できていない彼女は、他の土地からやってきた移民に間違い無いわ!」
「移民ってアンタ……」
言いたいことはわかるが、なんて悪意に満ちた御言葉!
こんなふうに言われたら普通怒る……って事で、恐る恐る白さんの様子をうかがうと――
「そうね。確かに私は去年この街に越してきたばかりよ」
腰に手を当てて、声高らかに迎え撃ってくれてました。
なんだかよくわからんが、とにかく凄い自信に満ち溢れてるよ。
だが、根拠のない勢いなら我が姉も負けてはいない――ニヤリと笑みを浮かべて応戦開始。
「……ふ、観念したわね」
「それで、それがなにか問題あるのかしら?」
「「…………」」
特に無かった。
なんだったんだろう今のやり取り? って思うぐらい無かったよ。
しかし、このまま流したらホントに虚しさしか残らないので、いま得た情報から話題を膨らませてみようと思います。会長を見習って、ボクもお気遣いに挑戦だ! 目指せモテる漢!
「……あのさ、じゃあ、白さんって転校生とかだったりするの?」
「……ええ、そうよ。中学の時に父と母が離婚して――どっちも新しい恋人との生活の方が大事で、私はあの人達のお邪魔虫で……本人の目の前で大人同士の醜い責任のなすりつけ合いしてくれた挙句に――母方の祖父母に引き取られることになって、私はこの街に来たのよ」
「……おおぅ」
――……マズイですよ、これは!
現段階のボクが踏み込んでいい話題じゃないです。重いよ! ヘヴィだよッ!!
かと言って、いまさらどうやって話題を逸らせばいいのかも解からんのです。そもそも話を振ったのボクだし……どうする、どうする、どうする~……どうしよう? 誰か助けて!
「……わかったわ」
「姉さん?」
「アナタに私のことを『お姉さま』と呼ぶことを許してあげましょう!」
「何がわかったのかボクにはさっぱりわからないよッ!」
「じゃあ、お姉さまで……末永くよろしくお願いしますね、お姉さま」
「え、ソレでいいの? っていうか、セリフが母上相手に言ったのと一言一句違わないんだけど! ホントは何一つ解決してなくない!?」
「「細かいことにこだわる男は嫌われるわよ」」
それは『これ以上突っ込むなという拒絶』×2。
その証拠に彼女は――
「だけど、飲み物一杯にこれだけの『おまけ』を付けて、元って取れるのかしら?」
かなり強引に話を元に戻してくれちゃいました。
というか、そこまで戻るんだ。ボクのネタふり大失敗ってことだよね。ゴメンナサイ!
「……まあ、喫茶店のジュースって元々高いから、取れてるんじゃないかな?」
「とれてないわよ」
ボクの言葉に軽く答える母上様。
「えぇッ!? それって、大丈夫なの?」
「宣伝よ、宣伝。そもそもウチがモーニングやってるのは、時間限定のサービスをやる事で、とにかくお客さんに来てもらって、このお店を知ってもらうのが目的なんだから。それでお客さんが増えてランチやデザートでトータル黒字になれば問題なし、なのよ!」
「ああ、損して得取れってヤツなんだね」
「まあ、その娘雇ったら消し飛ぶ程度の黒字しか無いんだけどね。『メイド服始めました』でどこまで集客できるかが存続のカギね」
「アルバイトに店の命運かけないでよッ!」
いつの間にか、我が家の未来が白さんの小さな肩に伸し掛かっておりました。
……まあ、母上が趣味でやってる店だから、潰れても父の稼ぎで生活はできるのだが……。
いや、それでも『副収入』が消えれば財政的な余裕はなくなるわけで……。
我が家でのボクの立場は最下層なわけで……。
つまり、白さんが背負ったのは、ぶっちゃけボクのお小遣いなわけで……。
――なんで財政難な友達を助けようとして、自分の財政に危機感を覚えてるのでしょう?
情けは人のためならず、って言葉はよく聞くけど……この場合なんて言うの?
……ちょっと、泣きたくなってきましたよ。
結局、それからも語るも涙、聞くも涙なトラブルの連続でした。いろいろあったけど、もうすぐバイト時間も終わり――彼女が再び尋ねてきたのは、そんな一番気が緩む瞬間だった。
「ところで、ブラジル焼肉っていうのは何処にあるのかしら?」
「行きたいの?」
「行きたいわ」
なんと素直な娘でしょう。もちろんボクも行きたいです。
でも、ボクはその答えを知らないから、答えることができないのです。残念。
「それなら、隣の県にある航空自衛隊の基地んとこから車で十分くらいのトコにあったわよ」
「知ってるの、姉さん?」
「行ったことあるからね。睦月に連れられて」
ちょっと意外だったが、納得。
この姉は基本ヒキコモリで、遊びやギャンブルの為なら外出もするが、基本ヒキコモリ。
――……つまり、優しい夫がヒキコモリな妻を更生させようとした副産物ってコトですか。
家に篭ってばかりだと体に悪いからね……ホント、苦労かけまくってるよ!
「そういえば、月末にうなぎパイ工場の見学に行くんだけど……通り道にあるから、アナタが土下寝して『大好きなおねーちゃん、この愚かな愚弟を導いて下さいまし~』って言うなら連れてって上げてもいいわよ」
まったく……何故この姉は、こうも上から目線なのでしょうね?
そもそも、車を運転するのは義兄さんであってアナタでは無いというのに。
ホント、さすがのボクでもね、我慢の限界ってものが――
「大好きなおねーちゃん、この愚かな愚弟を導いて下さいまし~ッ!」
もうちょっとしたらクるんだよ、と漢らしく五体投地ッ!
こんな渡りに船な申し出を潰すようなチンケなプライドなんかいらんのです! プライドでメシは食えんのです!! 飯を食うためにはしっぽを振るのですよ! ギブミーチョコレート!
その日、ボクは大切なモノと引換に――次の戦場へのキップを手に入れた。