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皆で狩りに行こう

皆様お久しぶりです。短いですが投稿させていただきました。

 メシ屋を出た俺たちはまずは最初に南の森に入った。さすがに五人いるとはいえ最初から密林に入るのはきついだろうからな。

 最初にパーティーを組んでおくべきなんだろうが、俺はまだ確認したいことがあったからパーティーを組んでいない。まあ、トミーはジョブの性質と五人というパーティーの規定人数を超えた人数の性でソロ同然になるだろうが。



「よし、それじゃこれから戦闘始めるぞ。パーティーでいきなり始めるよりもまずは個人の戦い方とか見たいから一人一人で戦って見せてくれ」


『「「「はーい!(っす!)」」」』


「じゃあまずは俺からやるな。知っての通り俺はサモンマスターだからこうやって戦うんだ。サモンヒートゴーレム!サモンリッチ!サモンブラックウルフ!」


「ゴゴゴー!」

「ガガガ!」

「グルル!」



 なんだかずいぶんと久しぶりにこいつらを召喚した気もするが、日数的には全然そうでもないのだから気のせいだろう。相変わらずこいつら凶悪な姿をしてるな。



「おお……」


「すげえっす!三体同時でしかも見たことないようなモンスターばっか!」


『サモンマスターってすごいんですね……でもちょっと怖い……かな?』



 初めて見る三人が初めて見る人特有の反応を見せてくれる。うんうん、やっぱりこうやって驚かすのって結構楽しいよな。

 ていうか、今は召喚しなかったけどイザヨイがいる状態でウンディーネ召喚したらどうなるんだ?まさか後ろから刺されたりとかは……ないよな?ステータスにもそんな記述なかったし……大丈夫だよ……な?



「まあ、この他にも呼べるやつらはいるけど今はこの三匹だ。最大で三匹までしか呼び出せないけど、これでもサモナーよりよっぽど楽なんだぜ?」



 さて、折角召喚したんだから獲物はどこだ?と探しているとちょうどおあつらえ向きにフェイスウッド三匹と遭遇した。

 


「フシュルルルルル!」



 あっちの方が先に見つけたらしく、一匹が先手を打って右手で攻撃を仕掛けてくる。



「けど……甘いんだよ!ゴーレム、返り討ちだ!」


「ゴゴゴー!」



 ヒートゴーレムとフェイスウッドではレベル差とモンスターとしての基本性能が全く違う。ゴーレムは殴り掛かってきたフェイスウッドの右手を腕でガードし、すぐにもう一方の腕でボディーブローをかます。攻撃速度をつかさどるSTRが高いゴーレムの拳がモロに入り、属性的なダメージもあってかフェイスウッドのHPが一気にレッドゾーンへおちいり、そのまま0になった。どうやらクリティカルも出たらしい。

 DEXの値が低いゴーレムの攻撃でクリティカルが出るなんてずいぶんと運がなかったな。



「フシュルルル!」


「フシュルルル!」



 もう二匹も遅れて後から迫ってくるが、もうこっちの迎撃態勢は完璧だ。



「リッチ、泥沼だ!」


「ガガガガ!」



 リッチが泥沼を放つと二匹とも足を取られ、そのまま動けなくなった。そのまま俺はバズーカサンダーの用意を始め、ただ待っているだけというのも芸がないのでゴーレムに手首の炎を伸ばしてフェイスウッドを攻撃させた。



「フシュ!フシュ!フシャアアア!」


「フシャアアアアアア!フシャアアアアアアアアア!!」



 ちょうど火が届くか届かないか程度の距離だったのでじりじりとあぶる形になりフェイスウッドたちは大変苦しんでいるが、まあそれは人工とはいえ自然界の掟の弱肉強食とかいうやつのなので我慢してもらおう。



「よっしゃ用意完了。バズーカサンダー!」


「「フシャアアアアアアアア!!!」」



 最後は俺のバズーカサンダーで一気に吹き飛ばした。最後の方は一気に殺してあげたのでフェイスウッドたちも苦しみから解放されて安らかに眠ってくれることだろう。



「グルルル……」


「あー、お前の出番なかったな。次はお前に頼むわ」



 ブラックウルフが自分が戦闘に混ざれなかったので不満そうに唸っていたので、次には戦わせる約束を取り付け折角だから背中に乗ってしばらく過ごすことにした。



 そのまま皆のところに向かう。俺の戦闘を一度見ているジャックはともかく、初めて見る三人は大変興奮して今の俺の戦闘について話しているようだった。



「すごいねあれは!不遇職だなんて嘘だと思ったよ!一度に何匹もモンスターを召喚することもそうだけど、なにより戦闘が安定している。僕たちじゃああそこまで安定して素早く狩ることはできないね」


「まじっすね!ていうかゴーレムかっけえ!あの黒い狼なんかプレイヤー乗せて移動できるとか便利すぎっしょ!」


『いいですよね。私もあんな風に戦えたらどんなに楽だったか……。そういえばジャックさん、ジャックさんってセスさんと一緒に狩りしてたって言いましたけど、ずっとそうだったんですか?』


「いや、俺も昨日初めて会ってちょっとの間一緒に西の沼地でスケルトン狩ってただけだからな。なんでも、少し他の知り合いとパーティー組んでた以外はソロでやってたらしい。よく一人であそこまで強くしたもんだわ」



 どうやら好評価のようだ。俺は普通に戦闘をこなしただけで、密林に行くともっと苦戦を強いられたりすることもあるのだが他の皆にとってはそれでも興奮して騒ぐに値することらしい。

 まあ、特にベオなんかがそうだが戦闘効率が悪いのがここにいる連中なわけであってスムーズにいくことが基本無いから仕方ないと言えば仕方ないか。



「よーし、皆歓声ありがとう。大体俺はこんなもんだな。次はだれかやってくれる奴いないか?てか次はジャックな。さっきの金ダライの上で戦ってる発言で皆して『こいつ何言ってんの?頭おかしいんじゃないの?だからモテないし借金抱えてるんだ』みたいに思っているからさっさとそれを説明してこい」


「やかましいわ!そのうち金は返してやるって!てかそんなふうにまで思ってるわけねえだろ!なあ?」



 ジャックは現実を直視できずに周りに助けを求めた。だが、



「……フイ(首を横に振って目をそむける音)」


「……フイ(首を横に振って目をそむける音)」


『……キョロキョロ……フイ(周りの反応を見て、迷ったけど、結局目をそむける音)』


「うおおおおおーーーーーい!まじかお前らーーー!」



 現実は非情だった(笑)。

次回更新は未定となっていますが、新連載を考えているのでどうかご了承ください。

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