#3.登場人物紹介 魔術編
サブタイトル通り、登場人物紹介です。前回に続いて魔術サイドの登場人物についての紹介です。日常編以上にネタばれ感の強い内容になっていますので、ご注意ください。
というか、まだ出ていないキャラについてまで書かれています。が、物語の根幹に影響があるかと言われればそうでもない内容しか書かれていないので「こんな人もいるんだな」くらいの気持ちで見ていただければ。また、物語の中で語る機会がないだろうと思われる「裏設定」も書かれているので、そちらも楽しんでいただければ幸いです。
キャラのプロフィールには、以下の項目があります。
名前 ♂/♀
年齢 身長 体重
血液型
誕生日
一人称
その他特徴、説明など
以下、注意です。読むのが面倒な方はネタばれに注意しつつ本文へ飛んでってください。
ここには存在自体がネタばれになりかねないキャラクターも書かれているため、閲覧には注意が必要です。ここを読む方には、いったん本編にざっと目を通されることをお勧めします。※本格的にネタバレにしかならないキャラクターが出てきました。ご注意を
登場回数が限られることが予想されるキャラについては、空欄の部分もあります。また、特定の部分がネタばれになる場合も、その該当部分は空白にしてあります。
未登場のキャラも、記載しています。書いていないキャラについても登場し次第、書いていきますのでご安心ください。彼らに関して何かご要望(性格など)がありましたら、感想にでも。
最後の項目、「その他特徴、説明」には、ネタばれ防止のため最小限の情報しか載せていません。物足りないと感じる方は、是非本編へ。また、本編が進むにつれて人物、および説明の内容は増える可能性があります。
注意はこれで以上です。長々と申し訳ありませんでした。
1.テンプル魔術団・ADEOIA(疵術師公式国際魔術協会)
1-1.ADEOIA日本中国地方支部
八剣兼平 (やつるぎかねひら) ♂
57歳 身長:185cm 体重:82kg
血液型:O
誕生日:1972年3月7日
一人称:わたし
ADEOIA中国地方支部の支部長。ADEOIA内での階級は中将。慢性的な人材不足に悩まされる中国地方支部を長年に渡って統率し、2027年のDMFB大量発生、通称“Purgatory Week”の際も指揮した。
しかし彼自身は10年前に右半身を丸ごと失う重傷を負い、今は身体の半分を魔導機械で補っているため、戦うことはできない。
彼の指揮能力は魔術団全体でも指折りで、わざわざ魔導機械を作ってまで延命させたのはそれが大きな要因となっている。
源血の特性は“刻むこと”だが、それを知る者はもはやほとんど残っていない。
西園寺九能 (さいおんじくのう) ♀
67歳 身長:164cm 体重:51kg
血液型:AB
誕生日:1961年1月2日
一人称:私
ADEOIA中国地方支部の副支部長で、准将。第一特殊遊撃小隊の隊長でもある。“Purgatory Week”を乗り切ったものの戦力を大幅に減らした中国地方支部に派遣された。
外見は10代後半だが、それは源血の“戻ること”という特性によるもの。時間という普遍の事象には完全には逆らうことができないため、成長・老化が遅れるという現象になって現れている。
身体能力が異常に高く、鉄の塊にも等しい巨斧を片手で振り回し、源血による自己治癒能力はあらゆる傷を瞬く間に塞いでしまう。その戦闘スタイルから、魔術団の中では「巨斧の魔女」の名で有名である。本来は「巨斧の魔鬼」だったが、それを聞いた本人が怒り狂ったために「魔女」となった。
源破顕現が禁断子に値するとされ、その回数に制限が設けられている。その制限を破った時、どうなるかは本人にも知らされていない。
雪川瀬井 (ゆきかわせい) ♂
38歳 身長:176cm 体重:70kg
血液型:AB
誕生日:1991年5月28日
一人称:私
ADEOIA中国地方支部の斥候大隊の隊長。階級は中佐。“Purgatory Week”には参戦していたが、中国地方支部に正式に所属したのはそれが終結した後。生涯のほとんどを九能の部下として暮らし、彼女の能力と人柄に絶大な信頼を寄せている。
彼自身も、高い指揮能力と戦闘以外での部下へのケアを欠かさないことから、部下からの信頼は厚い。
源血の特性は“奪うこと”。彼はそれを索敵・斥候に使うだけでなく、戦闘での武器にも使う。
咲とはなんらかの因縁がある模様。
伊神未永栖 (いがみみえす) ♀
21歳 身長:158cm 体重:48kg
血液型:B
誕生日:2008年9月16日
一人称:私
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属する。階級は少佐。特殊遊隊の中で九能に次いで階級が高く、九能の補佐を行うことも多い。
“使うこと”という特性の源血を持ち、あらゆる武器・兵器を使いこなす。ただ、近接戦闘は好まず、主に銃火器などを使用する。
目の前にありさえすればどんなものでもすぐに使いこなせるが、人や動物はどうやっても使いこなせないと常に愚痴をこぼす。
既婚者。
小鳥遊尊何 (たかなしそんか) ♂
27歳 身長:177cm 体重:62kg
血液型:A
誕生日:2002年10月27日
一人称:僕
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属し、階級は大尉。“Purgatory Week”を戦い抜いた実力者。
彼の主力となる魔術は、一定時間以上焦点を合わせたものをすべて砕くというもの。味方にとっても非常に危険であるため、九能に部隊へ誘われるまで単独任務しか与えられなかった。普段は魔力を透過させない特殊なコンタクトレンズを着けている。
常に笑顔を崩さず、どんな立場の人間にも自然体で接するため、しばしばトラブルを引き起こすことも。
彼の源血の特性は、九能でさえ知らないという。
三井魅戈 (みついみか) ♀
19歳 身長:154cm 体重:45kg
血液型:B
誕生日:2010年
一人称:私/魅戈
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊所属。大尉の階級を持っている。尊何とともに“Purgatory Week”に参戦し、生き残った疵術師。
彼女の能力も敵味方関係なく影響を与えるタイプのものであったため、九能と出会うまでは任務は一人でこなすものだった。具体的には、詠うことによって敵を狂わせるというもの。味方にそれを聞かせて阿鼻叫喚の光景を創り出したこともあり、多くから危険視され、一部から憎悪されている。
19歳とは思えない幼い外見と精神年齢を持つ。
尊何の源血の特性を知っていると推測されるが、自らのものも含めて、それを明かそうとはしない。
浅木久宮 (あさぎひさみや) ♂
19歳 身長:176m 体重:64kg
血液型:O
誕生日:2010年10月22日
一人称:俺
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属している。中尉。九能のスカウトを受けて九州の小支部から中国地方支部に移った。
源血の特性は“放つこと”。炎や冷気を身に纏い、接近戦を主体として戦う。また、魔力を推進剤として槍を飛ばすという戦法を取ることもある。
本来は源血の影響で非常に積極的な性格をしており、現在は未来小の源血によって和らげられた状態である。そのため、二人は基本的には行動をともにする。
浄美未来小 (きよみあすか) ♀
16歳 身長:161cm 体重:50kg
血液型:B
誕生日:2013年1月7日
一人称:私
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊所属で、久宮と同じく中尉。“Purgatory Week”の経験者。
九能によって久宮と出会うまでは、“待つこと”という源血の特性によって積極性皆無の性格となっていたが、彼の近くにいることで徐々に人並みの積極性を持つようになった。
九能ほどではないものの、身体能力が非常に高く、主に二挺の拳銃を両手に持って戦う。もちろん、それらは魔術によって加工が施されており、時に対戦車砲すらはじくDMFBの身体を易々と吹き飛ばす。
久宮と未来小のコンビは中国地方支部でも評判。二人が相思相愛であることはもはや公認の事実だが、本人たちには“戦友”以上の関係に進む気はないようだ。
大原深夜 (おおはらねよ) ♀
16歳 身長:156cm 体重:48kg
血液型:A
誕生日:2013年8月13日
一人称:私
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属しているが、階級はない。九能の誘いによって、派遣されていた台湾の支部から帰国した。
源血の特性は“読むこと”。魔力の構成、指向性などのあらゆる情報を、まるで紙に書かれた文字の如く読むことのできる能力を持つ。離れていても使えるため、彼女の能力は索敵に大きな力を発揮する。しかし、彼女自身は攻撃手段をほとんど持っておらず身体能力も人並み以下、防御手段に至っては皆無で、後方支援以外の役割を担うことはほとんどない。
居川咲 (いがわさき) ♀
14歳 身長:155cm 体重:45kg
血液型:B
誕生日:2015年1月17日
一人称:私
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属し、深夜と同様階級を持っていない。九能の誘いを受けて関東支部から移籍した。
8歳の時に、6体のDMFBを討伐するという快挙で初陣を飾る。が、そのことによって魔術団から危険視され、関東支部では監視つきの生活を送っていた。
“断つこと”という特性の源血を持つ。空間から物体・物質、情報まで断ち切ることのできる能力で、その応用による万能性は九能でさえ舌を巻くほど。戦闘はもちろん、建造物の修復や傷の治療など、様々な場面で咲の能力は重宝される。
尊何とともに暮らしている。
幣原奈都海 (しではらなつみ) ♂
17歳 身長:174cm 体重:64kg
血液型:A
誕生日:2012年6月14日
一人称:俺
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属。階級に相当するものはない。半年前に九能に出会い、そのまま特殊遊隊に。
源血は“異なること”で、その影響で「差」に敏感になっている。得意としているのは「“異なること”を許さない」という魔術。複数の敵には無類の強さを誇る魔術だが、相手の数が少なくなるほどその威力は相対的に落ち、単体では使うことすらできない、扱いの難しい魔術でもある。
喉応術性神経が脳を中枢とし、声帯には繋がっていないのが疵術師の特徴だが、奈都海は例外で、声帯を喉応術性神経が通っている。そのため、喋ると意図せずとも魔力が排出される。それを防ぐために奈都海の肉体は自動的に喋るという行為を戦闘時以外は封印してしまっている。これは魅戈にも当てはまる特徴だが、彼女は長年の修練によって魔力を出さずに喋ることを可能にした。
幣原唯利亜 (しではらゆりあ) ♂
16歳 身長:153cm 体重:41kg
血液型:A
誕生日:2013年8月31日
一人称:ボク
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊の所属で、兄同様階級がない。また同じく、半年前に九能によって特殊遊隊に入ることとなった。
源血に“識ること”という特性を持ち、見たものならば、その構成要素をすべて把握できるという能力を持つ。人間ならば、考えていることすらある程度は見通せる。とはいえ、その程度も操作でき、見た人すべての心が必ず読めてしまうというわけではない。
また、“識ること”によって、自然物にどう魔力を作用させれば操れるかということまでわかるため、小動物の使役や石を槍のように変形させて戦うこともできる。
上杉天代 (うえすぎあまよ) ♂
11歳 身長:148cm 体重:42kg
血液型:A
誕生日:2018年8月19日
一人称:僕
ADEOIA中国地方支部第一特殊遊撃小隊に所属しており、伍長の階級があるが部隊に入る際に便宜的に与えられたもので、実質的な伍長としての権限はない。
彼は、自分自身が疵術師であると知ってまだ2ヶ月しか経っておらず、初級魔術すら、未だに学んでいる最中である。源血によるものであろう飛翔能力は魔術師の中でも非常に珍しいものだが、それ以外がほとんど未熟なため、源血の特性はまだ不明。
部隊の中では、その能力を使って機動力に乏しい深夜や魅戈の足として、また物資の運搬などを行っている。
セッティミア・エックハルト (Settimia Eckhart) ♀
15歳 身長:156cm 体重:43kg
血液型:B
誕生日:2014年7月7日
一人称:私
ADEOIAイタリア・ヴェネト支部から中国地方支部に派遣されている疵術師。普段はDMFB監視施設の管制官をしているが、本業はDMFBを構成する魔力の解析。
源血の特性が“残すこと”で、五感に作用する刺激を自分のいた場に“残すこと”ができる。彼女はこれを使いこなすことで対人戦に大きな役割を果たすことができる。地元では魔術犯罪者の拘束に大いに貢献したが、魔術師による犯罪が少ない日本では出番もなかなか来ない。
愛称は「ミーア」
1-2.ADEOIAニューヨーク本部
マリアンヌ・ジェーランクルト (Mrieanue Geranchlt) ♀
37歳 身長: 体重:
血液型:
誕生日:1992年12月14日
一人称:(日本語では)わし
ADEOIAの最高権力者、元帥。
九能とは昔、師弟関係にあり、今でも親交は続いている。
疵術師としての実力は高く、また上に立つ者としての素質も、彼女を知る者は皆、認めている。
イリナ・アルガイエル(Irina Allgaier) ♀
31歳 身長: 体重:
一人称:私
ADEOIAに所属し、元帥であるマリアンヌの側近を務める。階級は少佐。
ADEOIAだけでなく、プライベートでもマリアンヌとは親密と言える関係にある。
1-3.ADEOIA吾妻山小支部
梓弓音射 (あずさゆみねう) ♀
29歳 身長:155cm 体重:48kg
血液型:A
誕生日:2000年3月19日
一人称:あたし
ADEOIA吾妻山小支部の小支部長。階級は上級大尉で、辺境の小支部長の階級としては高いと言える。
かつての実力は高いらしいが、今は同じ小支部の部下が戦闘のほとんどを任されている。彼女の主な仕事は、事務や小支部のカモフラージュとして経営しているペンションの経営。戦闘要員としての絶頂期は、10代の頃に終わっている。終わらせた原因は、本人も語ろうとしない。
基本的にはおっとりとした性格で、気配り上手。美人であるということもあって、一部の登山客に評判だという。
憂月夜暁 (ゆうづくよあかつき) ♂
22歳 身長:171cm 体重:57kg
血液型:A
誕生日:2007年10月10日
一人称:僕
ADEOIA吾妻山小支部に所属する疵術師。階級は少尉。
源血の特性は“隠すこと”。自分だけではなく、武器も隠すことができ、悟られることなく接敵し、攻撃を加えるという戦法を得意とする。普段から匕首やクナイなどの暗器を大量に隠し持っており、さながら暗殺者である。
性格は少々弱気だが、自分の正義を貫き通すという芯の強さもある。その正義のために、DMFBの討伐と言うADEOIAの最大の使命すら放棄したことがある。
烏羽玉夢月 (うばたまむつき) ♂
21歳 身長:176cm 体重:64kg
血液型:O
誕生日:2008年11月3日
一人称:俺
ADEOIA吾妻山小支部所属の疵術師。階級は暁と同じく少尉。
暁とほぼ同じ時期に親に捨てられ、同じ疵術師に拾われた。二人の名前は、その疵術師がつけた名前であり、二人は恩人につけられたその名前を何よりも大事にしている。
戦闘スタイルは暁とは違って、大規模かつ豪快。夢月が敵の気を引いて、暁が不意打ちする、というコンビネーションで戦うことが多い。
根は真面目だが、それを他人に悟られることを嫌って、わざと偽悪的な振る舞いをすることが多い。
2.テンプル魔術団
2-1.賽の目 (魔術団最高機関)
2-2.枢密院
マリアンヌ・ジェーランクルト ♀
37歳 身長: 体重:
ADEOIA元帥。称号はAquarius(宝瓶)。
枢密院唯一の疵術師。戦闘能力よりも大隊長として発揮した指揮能力が評価され、少佐から飛躍的な出世を見せた。
ウォルフガング・フォン・エルザルド (Wolfgang Von Elsald) ♂
76歳 身長: 体重:
ヨーロッパ統括。称号はPisces(双魚)。
枢密院最年長の老練たる賢者。さまざまな著作を残しており、魔術学校ではそれらが教本として用いられることも多い。魔導書も多く著しており、ロンドン魔術図書館にも収蔵されている。
ジュリア・クリステヴァ・ボナパルト (Julia Kristeva Bonaparte) ♀
16歳 身長: 体重:
大審院院長。称号はAries(白羊)。
大審院とは、日本でいう最高裁判所であり、その院長とは最高裁判所長官のことである。ただし、各国の最高裁長官と比べると、院長個人に与えられる権限は非常に大きい(魔術団は国家ではないため、比較の意味はないが)
彼女がこの年齢で院長に就けたのは、周囲の様々な思惑によるものだが、彼女自身は自分以外の思惑通りになる気など毛頭ない。
知識は魔術師の中でも随一で、一部では知識執集家とまで言われるほど。今では大審院院長の権限を使って魔術図書館の魔導書を読み漁っている。
ヒュメナイオス・アシュクロフト (Hymenaeus Ashcroft) ♂
43歳 身長: 体重:
南アメリカ統括。称号はTauras(金牛)。
出身はエクアドル。寡黙で、たまに暗喩を多用した言葉をぼそぼそと呟く。身長は2m以上もあるが、猫背なので見た目はそうでもない。召喚術を得意としており、その道ではカリスマ的存在となっている。
アレイストシア・アル・ルバルスィス/アナスタシア・レン・ルバルスィス
(Arastsia Al Lvalsis/Anastasia Ren Lvalsis)♂/♀
20歳
近衛騎士軍及び近衛魔術師軍総指揮官。称号はGemini(双児)。
二人で一つの称号を持つ。双子が選ばれたのは偶然であり、今までは兄弟でも親子でもない者らが選ばれていた。
二人も20歳と非常に若いが、これは戦闘能力を評価された結果である。近衛軍には血気盛んな者が多く、力のある者にしか従わないという傾向があったために、二人が選ばれたという経緯がある。
花冷美 (ファ・ランメイ/Hua Lengmei) ♀
31歳 身長: 体重:
アジア、ロシアの一部統括。称号はCancer(巨蟹)。
黒髪ロング、パンツスーツを普段着にする中華美人。魔術師としては邪道とされる武具召喚術による近接戦闘を得意としており、ほとんどその技術と戦闘能力だけで名を上げた異彩の魔術師。彼女のおかげで武具召喚術の有用性が見直され始めている、という事実もある。
アジアを統括しているとは言っているが、中国とインドという人口最大の国家二カ国の魔術師の統括を一人で行えるはずもないため、インドはオセアニアを統括するレイキに任せている。
レオン・イアリフィ(Leon Iarify) ♂
38歳 身長: 体重:
FASCA元帥。称号はLeo(獅子)。
好戦的な性格の者の多いFASCAの例にもれず、元帥である彼もまた、戦いを好む。しかし、彼の場合はある程度わきまえている部分もあるので、危険視されることはない。むしろ、後先考えずに戦うFASCAの多くの兵士たちをうまくまとめる彼の手腕には、称讃を向けられることも多い。
常に帯刀しているが、彼にとってはアクセサリーのようなものである。
レイキ・クロス・アイスフィールド(Reiki Cross Icefield) ♀
41歳 身長: 体重:
オセアニア、東南アジア統括。称号はVirgo(処女)。
オーストラリア出身の魔術師。祖母が魔術師ではない日本人で、日本に特別な愛着を持っている。名前も、わざわざ祖母の旧姓である「来栖」をもじったものをミドルネームに組み込んでおり、レイキにも、「麗姫」という漢字をあてはめられるように考えられた。
魔術の技能は当然高く、オーストラリアの魔術学校の理事長を務めていることでも有名。
エレゼル・アシュケナージ(Erezel Ashkenasi) ♂
62歳 身長: 体重:
アフリカ統括。称号はLibra(天秤)。
南アフリカ共和国出身の黒人魔術師。アフリカや欧州に多くの弟子を抱えており、同じ枢密院の一人であるレオン・イアリフィもかつて師事していた。理論や知識よりも実戦を重視した教え方をしているため、彼の下からFASCAへ行った者は多い。
その反面、魔方陣を用いた陣魔術研究の権威としても知られる。
ソフィンエル・インフィナレターナル (Sofinel Infinaleternal) ♂
28歳 身長: 体重:
テンプル魔術団本部防衛軍指揮。称号はScorpio(天蠍)。
人狼。現代に残る人狼の一族であるインフィナレターナル家の当主。耳は当然、頭の横ではなく上部についている。また、人間の状態でも尻尾があるため、それを隠すためにボトムは常に余裕のあるものを着用するようにしている。そういった都合からか、現代の人狼は和服を好んで着る。
アリシア・メデム・エリオス(Alisia Medem Elios) ♀
9歳 身長: 体重:
魔術団長秘書官長。称号はSgittarius(人馬)。
ほとんどあり得ない年齢。実際、役職は名ばかりである。魔術技能も、特筆するような高い部分もない。
魔術団長がロリコンであるということではない。決して。
フランチェスカ・ベルリオーズ (Francesca Berlioz) ♀
66歳 身長: 体重:
北アメリカ統括。称号はCapricornus(磨羯)。
統括地にADEOIA及びFASCAの総本部のある苦労人。しかし、彼女はこの皆の忌避する役職を10年以上務めている。西園寺九能がロサンジェルスの支部にいたころに交流があり、彼女に苦手意識を植え付けた。魔術師の率い方に強引な面もあるが、その手腕は確か。
大規模大火力の魔術を得意とする。
2-3.FASCA(禁断子討伐軍)
ギー・オーギュスト (Gui Auguste) ♂
32歳 身長:188cm 体重:79kg
血液型:
誕生日:1997年
一人称:私
FASCAの中でも上位の力を持つ者に付けられる処刑人の号を持つ。
ある禁断子を追って日本に来たが…………
2―4.本部防衛軍
シモーヌ・マルグリット・インフィナレターナル(Simone Marguerite Infinaleternal)
25歳 身長:165cm 体重:54kg
血液型:不明
誕生日:
一人称:私
人狼で、本部防衛軍総指揮官のソフィンエルの妹。本部防衛軍第三魔導機動師団第01強襲大隊の副大隊長を務め、階級は准佐。
普段は人懐こい笑顔と間延びした口調から子犬のような印象を受ける。ひとたび戦闘になると、狼のような残忍性と身体能力を持つ人狼と、魔術を使う人間の姿を使い分けて戦う。
2―*.ローゼンクロイツァー(Rozenkreuzer)
魔術団から離反した魔術組織。クリスティアン・ローゼンクロイツを中心として、魔術団の禁断術の規定に反対し、魔術の研究や使用は自由にされるべきだとした。ローゼンと略されることもあり、日本では「薔薇十字団」、「薔薇」と呼ばれることもある。一度は、2023年の「壊滅戦」で壊滅した。
エリファス・アンデルセン (Eliphas Andersen)♀
27歳 身長: 体重:
一人称:私
ローゼンクロイツァーの幹部的立場の魔術師。デンマーク出身。
ヨーロッパでは比較的有名で、“刃魔”という渾名で知られている。笑って人を殺すような残忍性を持っているため、彼女の戦いを見た者は、「彼女の笑顔は人を殺す」と評す。
サンドラ・ベルティオー (Sandra Bertiol)♀
23歳 身長: 体重:
一人称:あたし
エリファスの補佐のような役割を担う魔術師。戦いを好み、特に強い者をいたぶるのが最も好きらしい。その性格ゆえに命の危機に瀕したこともしばしば。
性格に反して、努力家。得意とする魔術から、“熱岩窟”とも呼ばれる。
伊神将馬 (いがみしょうま)♂
26歳 身長: 体重:
一人称:俺
ローゼンクロイツァーのメンバー。伊神未永栖の夫。6年前の「壊滅戦」で、ローゼンのメンバーだった親を殺されたために、魔術団を憎んでローゼンに加担している。未永栖も同様。
たとえ戦いであっても人を殺すという行為に対して懐疑的で、よく「甘い」と仲間からも評価される。
遠距離からの狙撃を可能とする魔術を高精度で使えることから、“照準機”と渾名される。
3.霞翅家
日本最大の魔術師一族。日本の魔術界におけるいわゆる政府で、日本と魔術団との隔離を行っている。本家のほかに九つの分家があり、それぞれの地域を統括している。
霞翅家は関東を統括する。
3-1.一華翼
九州・沖縄。分家の中では最も古い。
3-2.二渦羽根
北陸
二渦羽根貫 (にかばねいずる) ♂
46歳 身長: 体重:
一人称:私
二渦羽根家の当主。二渦羽根家は暗殺、諜報、拷問を魔術によって行う。主に隠密行動を得意とする。
表情を表に出さないのが彼の特徴だが、どちらかといえば、それは二渦羽根家の血筋の特徴とも言える。彼の代で、家系独自の魔術を二桁も開発した。
二渦羽根詩歌 (にかばねしいか) ♀
15歳 身長: 体重:
一人称:あたし
二渦羽根家当主、二渦羽根貫の一人娘。15という若さにして、二渦羽根最高の才能と謳われ、次期当主の座が決まっている。
3-3.三架翅
北海道道北及び道東
3-4.四迦羽
東北。当主は50歳にして子どもがおらず、跡取りの問題が深刻。
四迦羽キリカ (しかばねキリカ) ♀
50歳 身長: 体重:
一人称:あたし
四迦羽家の現当主。四迦羽は対人少数戦闘を得意とし、特に干渉力に優れた魔術を多用する。
10年前に夫を亡くしており、それまでに子どもができなかったこともあって継承問題が深刻化してきている。
3-5.五歌翼
四国。近畿の一部も任される。
3-6.六苛羽
北海道道央及び道南
3-7.七禍翅
北陸以外の中部
七禍翅志道 (しちかばねしどう) ♂
37歳 身長: 体重:
一人称:俺
七禍翅の当主。当主を先代から継いだのが25歳の時だったため、年齢に反して当主歴は12年に及ぶ。七禍翅は対人多数戦闘に特化しており、生まれつきの豊富な魔力を利用した大規模魔術で敵をまとめて押しつぶすスタイルが特徴。
彼は、妻を市井から迎えたことで話題となった。
3-8.八嘉翅
中国地方を統括。遺伝による体質のせいで、攻撃的な魔術を得意としない。
八嘉翅一寡 (やかばねいちか) ♂
30歳 身長:171cm 体重:64kg
血液型:B
誕生日:1999年4月16日
一人称:私
霞翅家の八つ目の分家である八嘉翅家の当主。基本的には穏やかな性格で争いを好まず、その反面、相対した相手の敵意や殺意には敏感。二児の父でもあり、広大な自宅の庭で家族で団欒することも。霞翅の分家の中では比較的ADEOIAに協力的で、両者のパイプ役としての役割を担うことが多い。
性格と同様、得意とする魔術も攻撃的なものが少ない。得意な魔術は主に治療、強化、防御といった、他者を補助するものが多い。
3-9.九戈羽根
近畿。分家の中では最も影響力が強い。
4.その他
橘竜児 (たちばなりこ) ♀
14歳(享年) 身長: 体重:
血液型:
誕生日:
一人称:
1972年、ベトナム戦争の最中に大量発生したDMFBを討つための最終兵器として当時のADUIAが戦線に投入することを計画していた少女。彼女自身に戦闘能力はないが、その身の内に大量の魔力を保有する。だが、ADUIAの思惑とは裏腹に、彼女はそのDMFBの女王となり、疵術師たちと敵対した。
記録によれば、彼女はその時に後の「巨斧の魔女」西園寺奈緒によって殺されている。
如月九能 (きさらぎくのう) ♂
歳 身長: 体重:
血液型:
誕生日:
一人称:
1972年のベトナムで発生したDMFB大量発生現象を解決するため、竜児らとともにベトナムへ向かったADUIAの疵術師。西園寺奈緒とともに竜児の護衛を任され、彼女らの兄のような存在となっていた。
竜児がDMFBの女王となった時もその元凶であるファントムに一人で立ち向かい、壮絶な一騎討ちを繰り広げた。しかし、それ以降、彼に関する記録は全く残っていない。
現在の九能の名は、彼の名前を継いだもの。
尾前冬馬 (おさきとうま) ♂
35歳 身長: 体重:
血液型:
誕生日:
一人称:
吾妻山の中腹にある平屋の家に住んでいる。尾前家は、かつては複数の尾をもつ狐を祀る神官家の一つ、“尾裂”だったが、最高位の複尾狐である九尾“玉藻の前”が戯れに朝廷を害したために、有害と判断された複尾狐はほとんどが討伐され、それに伴って尾裂家も没落し、明治期に尾前と姓を変えた。表向きは戦前に絶えたとされているが、山中に潜んで現代まで続いていた。
彼は魔術師という存在にあまり執着がなく、基本的にはただの人間として生きていきたいと考えている。九尾のファントムとともに暮らしているのは、娘である美冬が懐いているのと、自分が彼女を必要だと考えているからで、自分の家系は関係がない。
尾前美冬 (おさきみふゆ) ♀
9歳 身長: 体重:
血液型:
誕生日:
一人称:
冬馬の娘。手鞠を作る程度の魔術は使える。
九尾であるなりこを母親のように慕ったり、尾前家を訪れた暁に懐いたりと、年相応に人懐っこい反面、時たま年に見合わない落ち着いた様子を見せることもある。
切り口をそろえたおかっぱや常に和服に袢纏という時代錯誤的な普段着が特徴。
ナヴィア・ベルナドッテ (Navia Bernadotte)
詳細不明
魔術の教本にも記されるほどの有名な発明家。紀元前の人間であるという者もいれば、せいぜい中世の頃の人間だろうという研究者もいる。生存期間がはっきりしない、謎の人物。複数人存在するという説もある。
しかし、彼女の発明、および創作した魔術は現代にも伝えられており、特にロンドンの総合魔術図書館の魔動円盤はその代表例とされる。