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#1.用語解説

 「Sirent Lyric」に登場する固有用語に関する解説です。


 毎度のことながら、ネタバレが怖いです。しかし、今回はそれに臆することなく、けっこう詳しく書いたつもりです。

 また、本編で語られない裏設定も書いていたり。今後の展開次第では出てくることもあるかもしれません。


 当然ながら、物語が進むにつれて増えていきます。



◇魔術師:英名Magician。「魔術」を使う人間のこと。魔術を使うための器官として、「喉応術性神経こうおうじゅっせいしんけい」を持っている。この神経は声帯に中枢があり、声帯の動きに呼応して働く。そのため、特定の状況下で単語の羅列を声に出すことで魔術を発動する。この時の単語の羅列を主に「詠唱文」と呼ぶ。魔術師の約8割が「テンプル魔術団」に所属していると言われており、魔術師の能力や魔術の等級の基準などは、ほとんどの場合、魔術団のものが使用される。魔術師は基本的に親からの遺伝によって生まれ、普通の人間からいきなり魔術師が生まれることはない。また、魔術師から普通の人間が生まれることもないとされている。ただし、魔術師の始祖は突然変異であると考えられるため、可能性はゼロではない。かもしれない。得意魔術や魔術に関する才能も遺伝が大きく関係しているため、魔術師は家系を重視する。


◇疵術師:魔術師の一種。英語では”Affected Deference Magician(ADM)”と呼ばれる。魔術師との最大の違いは、魔術の発動に詠唱を必要としないことで、喉応術性神経の中枢を脳に持っている。また、あらゆる生物が持つとされる「純性魔力」の指向性が先天的に定まっており、使える魔術が大幅に制限される。その代償に、得意魔術に限れば習熟に時間を要することがなく、奥の手となる「源破顕現」という手段も持っている。発見当初は魔術師に劣る存在として蔑視されてきたが、今ではほとんどそういった傾向はない。ただ、魔術団でも「DMFB」の討伐を主任務として与えられているなど、未だに、魔術師と同等の地位にあるかと言われれば疑問符を付けざるを得ない。源血の特性は、日本語では“(動詞)~こと”という表現をされる。


◇魔術:英名Magic。「魔術師」が使うことのできる異能。様々な現象を引き起こす。魔術師が、自身の体内の「術性元素じゅっせいげんそ」を、喉応術性神経を通して外界に排出することで、術性元素が魔術となる、あるいは魔術を引き起こす。発生原理は魔術によって異なるとされており、不明としか言えない。魔術の威力は干渉力で表され、魔術同士がぶつかった場合、干渉力が高ければ一方的に打ち消すことができる。使える魔術や得意な魔術は、魔術師の純性魔力によって左右され、特に疵術師はそれが顕著。魔術師では純性魔力の性質が遺伝しやすく、得意魔術も家系で統一されていきやすい。魔術団では、魔術に「最終魔術」、高級魔術、上級魔術、中級魔術、低級魔術、初級魔術という階級を設けており、これは魔術の規模や干渉力、習得の難度によって決められている。しかし、魔術の多くは魔術師のオリジナルであったり、一族の秘伝であったりするため、すべての魔術に階級が定められているわけではない。むしろ、魔術団で把握されている魔術のほうが少なく、階級が定められているのは、ほとんどの魔術師が使える汎用魔術や知名度の高い魔術に限られている。魔術団によって使用、研究が禁止された魔術のことを「禁断術」といい、禁断術を使ったことが判明した魔術師は、「禁断子」に指定される。


◇最終魔術:魔術の中で、最も規模、干渉力、難度が高いとされている、テンプル魔術団の魔術等級の一つ。一部の例外を除いて、すべてが禁断術に指定されているが、研究のみ許されているものもある。魔術団で使用されている“Last magic”の和訳。


◇源破顕現:疵術師にのみ許された最終奥義。疵術師の特徴でもある強い指向性を持つ純性魔力(源血)を体外に放出し、自身に纏わせる。その魔力を直接魔術に使うことで、喉応術性神経というフィルターを通して放出されていた魔力が、ほぼ100%の変換率で魔術に変換されるため、威力が通常の数倍に膨らむ。また、普段から自分にのみ強い影響を与えていた源血の指向性が周囲にも同様の影響を及ぼすようになり、場合によっては通常の魔術ではありえない現象を引き起こすこともある。ただし、これに関しては個々の疵術師の源血の特性によるので、一概に有用とは言いにくい。


◇禁断術:魔術団において使用、研究が禁止されている魔術。ただし、例外的に研究を許されたものは多い。禁断術の代表例は蘇生術、精神侵害術、祝福系統以外の呪術など。威力や規模、想定される使用法にも基準を設けており、魔術団で把握していない魔術に対応している。最終魔術のほとんどは禁断術に指定されているが、「FASCA」からライセンスを与えられれば、使用できる。


◇喉応術性神経:魔術師にのみ確認されている神経器官。魔術を発動する際に使うと言われているが、実のところ、それすら確定しているわけではない。中枢が声帯付近にあり、魔術に使うとされているために、このような名称になった。中枢を脳に持つ疵術師でも同じ名称。


◇術性元素:魔術の発動に使用される特殊な物質。魔術師の間では「魔力」で通っている。魔術に使われる以外にも、一定以上の濃度になると「重複干渉」と呼ばれる現象を引き起こすことがわかっている。また、保有する生物の自己治癒能力を活性化させる特徴も持つ。これは、生物の肉体を理想的な状態に保つための特性の一端である。人間だと、生殖に有利な外見になることが確認されており、魔力の最大保有量が多い魔術師に総じて美形が多いのもそれが理由だとされている。また、生物の保有する魔力は、徐々に精神情報(いわゆる感情)を含んでいく。このことを精神情報に汚染されると言い、汚染されると理想状態保持の特性が弱まる。この汚染は、大気中では徐々に純化されていく。そのため、生物は新鮮な魔力を取り入れるために、呼吸とともに汚染された魔力を排出し、大気中の新鮮な魔力を取り入れる。あらゆる生物が保有しているが、魔術に使うには喉応術性神経が必要となる。人間以外の生物では魔術師並みの魔力を保有しているものも存在し、主に爬虫類やネコ科、イヌ科に多い。これらの動物は、DMFBとなった際、強力な個体になる可能性が非常に高い。元素という名称ではあるが、本当に元素かどうかは未だにわかっていない。


◇純性魔力:すべての生物が保有する、核となる魔力。術性元素を正式名称とする魔力と異なり、正式名称で純性魔力であるため、混乱する者もいる。この魔力は例外的に精神情報に汚染されることはなく、体内の魔力に同じ特性、指向性を与える。概念的には魂に近く、死後にのみ体外へ排出される。純正魔力は減ることも増えることもないが、生殖細胞にだけ微量の純性魔力が分割されて含まれ、受精の際に雌雄の純性魔力が融合し、子の純性魔力となる。生殖細胞生成の際に減った純性魔力は、体内を廻る魔力を変化させ、補う。疵術師では“源血”と呼ばれ、性格や使える魔術に強く影響する指向性を持つ。


◇詠唱文:魔術師が魔術を発動する際、声帯を刺激するために使用する単語の羅列。日本語では他に、呪文、祝詞、言霊などと呼ばれる。何度も唱えることでその刺激を声帯に定着させ、魔術の発動をより効率的かつ素早くできる。広く浸透している汎用魔術では同じ詠唱文が使われるが、基本的には同じ魔術でも魔術師によって使う詠唱文は大きく異なる場合が多い。特に、実戦で使う魔術と研究に使われる魔術では、その詠唱文には違いが顕著に表れる。実戦ではより短く、また詠唱文によって威力の調整ができるようにするなど、汎用性を高める仕掛けを施されることがある。それに対して研究で用いられると、その芸術性が重視されるため、実戦用と比べて非常に長くなる傾向にある。


◇重複干渉:術性元素が一定以上の濃度になると発生する現象。高濃度の魔力の中にいると吸入する魔力が多くなり、体内の魔力のキャパシティを超えると脳の記憶領域に障害が発生するため、その時の記憶がなくなる。魔力のキャパシティは体内魔力の量に比例し、それが高いことを“魔力に耐性がある”と言う。魔術師でなくても魔力に耐性のある者はごく少数だが存在し、そういった人間は俗に霊感があると言われる。ただし、そういった人間でも魔術や「DMFB」を正確に知覚できるわけではなく、気配を感知できる、おぼろげに見えるといった程度である。


◇禁断子:魔術団におけるいわゆる指名手配犯だが、その処遇は法治国家のそれよりはるかに厳しく、場合によっては発見次第殺害ということもあり得る。魔術団では「FASCA」が禁断子の取り扱いを任されており、第3級から特級までの等級が設けられている。数字が小さくなるほどに危険性が高く、最も高い特級は、討伐が前提となっている。禁断子の指定は、生命にかかわることでもあるので、基本的には魔術団の最高機関である「賽の目」が行っているが、現状ではFASCAにほとんどの権限を委譲されている状態。等級の指定も同様だが、特級禁断子に関しては、賽の目の6人のうちの5人を形成する元老院によって、直接指定宣言が行われる。


◇DMFB:Directional Magic Fusion Being(有指向性魔力複合生命体)の略称。生物の死後に排出された純性魔力を核にして、精神情報に汚染された魔力が集合、複合して一つの生命体を創り出す。これがDMFBである。DMFBは肉体そのものが魔力で構成されているため、常人には見ることさえできない。が、逆にDMFBは人間の魔力を主食としており、時には人間の肉体ごと喰うこともある。魔術団は、DMFBに対抗するために「ADEOIA」を設立し、疵術師にその対処に当たらせている。ADEOIAでは、DMFBをS~Fまでのランクに分けており、これはDMFBの肉体を構成する魔力の密度によって決まる。その中でも、Sランクは「ファントム」と呼ばれ、主に人間、イヌ科、ネコ科、爬虫類の純性魔力を核にしたものが多い。


◇ファントム:正式名称はIntelligent Directional Magic Fusion Being(有知性有指向性魔力複合生命体)で、IDMFBと略されることもあるが、ファントムという呼称のほうが一般的。核となる純性魔力は人間、イヌ科、ネコ科、爬虫類のものが多いが、それらの純性魔力を核にしても、稀に非常に弱い個体も現れる。ファントム自体、他の魔力と結合しにくいため、発生頻度は極端に低いものの、強力な個体が現れた際には自然災害並みの被害を及ぼすこともある。ただし、基本的に人間並みかそれ以上の知性も持ち合わせているため、人間に害を成すばかりではない。人間を喰うだけのDMFBとは異なり、人間と触れる機会も多いために、世界各地に妖怪や妖精、神として伝承に残っていることもある。


◇術器:魔術を介さない通常の方法で作られた物に、魔術による特殊効果を付与させたもののこと。魔力による干渉力のみを付与させた刀剣類のことを指す場合もある。前者の精製法は既に失われており、現在は単に術器と言った場合は、後者のことを指す場合が多い。そうでない場合は、術器そのものの固有名称で呼ぶ。


◇テンプル魔術団:魔術師の約8割が所属すると言われる世界最大の魔術師組織。12世紀のヨーロッパで起こった、本物の魔術師を対象にした「魔女狩り」を発端として、ソロモン・D・ハプスブルクによって設立された。当時は数十人の魔術師によって構成される小規模な互助団体だったが、次第に中東やアフリカ、大航海時代を通してアメリカ、アジアにも広がり、19世紀には世界各地に支部を置く、魔術師組織としては前代未聞の規模にまで膨れ上がった。世界各地に存在する魔術師を統率するために、魔術団では多くの機関、制度を作っており、その際に創作された制度名や用語は魔術界そのものの用語として使われるようになっている。魔術団にはいくつかの機関があるが、現在の形になったのは第二次大戦後、1950年代から。それまでは派閥による分裂や統合を繰り返していた。現在の魔術団の機構は、三権分立制国家のそれに近く、領土を持たない国家といったところ。以下に、魔術団の各機関について説明する。


◇賽の目:魔術団の最高機関。総長1人、元老院5人の計6人で構成されるために賽の目と呼ばれる。これは俗称だったが、いつからか彼ら自身が自称としても使うようになり、正式名称として定着した。権限としては最大だが、2029年現在、賽の目はほとんど隠居職と化しており、実際に魔術団の魔術師を統率するのは「枢密院」の業務となっている。ただし、魔術団の頂点に選ばれることもあって、才能、実力はトップクラスに近い者が選ばれる。


◇枢密院:元々は賽の目の諮問機関。現在は、事実上の魔術団の最高統率機関となっている。12の称号に13人の魔術師が就任することになっており、「ADEOIA」、「FASCA」元帥、「大審院」院長、本部防衛軍総指揮官、総長「秘書官」長、元老院近衛騎士軍、近衛魔術師軍総指揮官、各地の統率局局長を、それぞれ務める。これらに就く魔術師も才能に優れた者であることが多く、魔術師の中でも最高ランクの実力を持つ集団と言われる。ただし、枢密院が一堂に会するのは3年に一度の通常会議か臨時会議のみで、普段は世界各地に散らばっている。魔術団にとって最重要の戦力のため、会議場は毎回変えられ、枢密院の全員にも伝えられない。枢密院という機関そのものに決まった役目、業務などはない。


◇評議院:魔術団の中での枢密院に次ぐ機関。枢密院を日本における内閣だとするなら、評議院に所属する魔術師は官僚といったところ。権力と金が最も集まる機関であるため、魔術団の中でも腐敗の温床として問題視されている。魔術師の教育、医療、魔術団の財政などを司り、魔力に耐性のある魔術師以外の人間も、知識や手腕を期待されて所属している。


◇MMMrs:Magic & Magical power Machines research system(魔術及び魔導機械研究機関)の略称。呼び方はいくつかあるが、トリプルエム、またはミセスと呼ばれることが多い。ただし、表記は基本的にMMMrsで統一される。魔術と魔導機械の研究を行う魔術団の機関。魔術の研究においては、有用魔術の汎用化、詠唱文の洗練化や、新体系の魔術の開発、術器の研究などを行っている。魔導機械の研究では、魔導機械による喪失した四肢の代替、既存の機械の魔導化などが行われている。銃器や刀剣だけではなく、戦闘車両や軍用機、軍艦などの搭載武装、動力などの魔導化も行われている。また、陸続きのADEOIA支部間の地下に走る魔導機関も、MMMrsにて20世紀末に開発されたものである。


◇ADEOIA:Affected Deference Encompass - Official International Association(疵術師公式国際魔術協会)の略称。アディアと読む。魔術団に所属する疵術師が必然的に所属することになる機関で、疵術師の発見、保護やDMFBの討伐、研究を主に行う。元帥は枢密院のAquarius(宝瓶)の称号を得る。世界各地に支部と小支部を設けているが、どれもが人手不足に悩まされており、支部と小支部の間で優秀な疵術師がたらい回しにされている状態。階級は米国陸軍を元にされている。表社会では、ドイツに本社を置く多国籍企業として、航空産業、船舶の製造、家具や衣服のブランド、さらには学校の運営などを行っている。運営費は、ほとんどを企業としての収益から賄っている。魔術団の中で唯一、日本での駐留を認められている機関で、それに伴って名称は“軍”から“協会”に変えられた(名称以上の意味はない)。


◇FASCA:Forbidden Apostle Subjection Combat Army(禁断子討伐軍)の略称。ファスカと発音する。名前通り、禁断子の討伐を主に行う機関で、強力、かつ好戦的な魔術師が集められる。元帥は枢密院のLeo(獅子)の称号を得る。階級はあるが、集団戦を行うこと自体が少ないため、半ば形骸化している。また、強すぎる故に禁断子となった者の討伐、捕獲のために、束縛呪術を施した禁断子を用いることもあり、その方法が危険視されることもある。また、禁断子に関係しないことでも、魔術師による犯罪を摘発するという役目もあり、公安組織という面も持ち合わせる。ADEOIAと異なり、日本に支部はない。


◇大審院:魔術団における唯一の司法機関。禁断子に指定するほどではない犯罪を犯した者を裁く。裁判の結果、禁断子となることも、もちろんある。魔術師を裁く院長、裁判官の所属する機関だけでなく、魔術犯罪者を収容する施設も含めて、大審院と呼称する。院長となった者は、枢密院においてAries(白羊)またはLibra(天秤)の称号を得る。


◇秘書官:総長の秘書官。通常、5~8名で構成される。このうち、2名までは総長本人が選出できるが、それ以外は元老院の5人が協議の結果、選出する。秘書官という名称に反して、総長の補佐は行わず、魔術団で使われる法の調整などを行う。立場としては立法機関に近いが、立法権はない。できるのはあくまで、時代の変化に対応した法の調整までで、法の改変にも様々な制約が課せられる。秘書官長は枢密院にてSagittarius(人馬)の称号を得る。




◇◇◇


◇霞翅家:現在の日本最大の魔術師一族。本家の他に9つの分家がある。現在の日本の魔術界は霞翅家によって鎖国のような状態になっており、日本人以外の魔術師はADEOIAに所属する者以外、日本への進入を禁止している。そういった人的な面だけでなく情報面でも封鎖は行われており、第二次大戦以降の日本の魔術界の情報は魔術団にほとんど入ってこない。戦前は他にも大規模な魔術師一族はいくつか存在していたが、第二次大戦でほとんどが絶えた。分家は、一華翼いちかばね二渦羽根にかばね三架翅みかばね四迦羽しかばね五歌翼いつかばね六苛羽むかばね七禍翅しちかばね八嘉翅やかばね九戈羽根くかばねの9つとなっている。




◇◇以下、ネタばれ注意!!◇◇







◇ローゼンクロイツァー:枢密院でLibraの称号を持つ大審院院長、クリスティアン・ローゼンクロイツが中心となって、魔術団の禁断術の制度に対して不満を持つ者を集めた組織。元は単なる派閥の一つだったが、やがて魔術団から離反し、一つの組織として独立した。2023年に魔術団との全面戦争を行い、それは後に“壊滅戦”と呼ばれるようになった。ローゼンクロイツァーは壊滅戦で解散したが、残党は魔術団内外に潜伏しており、6年後に活動を再開することになる。


◇鬼:日本人の魔術師と疵術師の間にのみ生まれる、強大な才能と凶暴な性格を併せ持つ危険な魔術師のこと。この存在が初めて確認されたのは16世紀の日本。それまで疵術師のいなかった日本に西洋から疵術師が入って来たことが原因で、その鬼の出現が要因となって1600年代からの鎖国が行われたとされている。開国後は再び鬼が現れたが、日本政府はそれを巧みに操り、立て続けに戦争に投入した。それらは第二次大戦後に殲滅されているが、現在は霞翅家によって秘密裏に研究が行われている。


◇獣人種:ヒトとそれ以外の動物の間に生まれた人種。生物のメスの子宮には純性魔力を融合させる能力があるが、それは基本的にはその同一種同士でしかできない。だが、稀に複数種の生物で可能な個体が現れ、それが他の生物と交わることで混合種が誕生する。その内の片方が人間である時、獣人種が生まれる。獣人種はその大半が同時に魔術師でもあるため、獣人種は魔術団で保護されることが多い。今まで魔術団で確認された獣人種は、人狼(イヌ科全般との交配)、人猫(ネコ科全般との交配)、有翼人(鳥類との交配)、有角人(主に有蹄類の一部との交配)があり、現在もそのすべてが残存する。



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