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コドモ戦争  作者: リリム
2/7

胎動の二つ日

―キーンコーンカーン


二時間目の始業ベルが鳴る。俺らも『始動』だな。教師が来る前に席を立ちドアへと向かう



「敬介サボり?」

比較的仲の良いクラスメイトが聞く


「・・・・」

「サボりじゃないん?」

「・・・いろいろあんの。」

「んじゃ俺はサボるわ。古典かったりーし、つまんないもん」

「・・・・そうか。」

「なんかお前おかしいぞ?黙っちゃってさ、調子悪いのか?」

「学校から出ておくんだな。」

「は!?」

「命が惜しいならな。」



―ちょっと―クラスメイトの呼び掛けを無視し、集合場所に向かった。教室棟の屋上へ。






「葉月、頼んだぞ。」

「ケーチャンは心配性だなぁ。俺のマイクテクで落ちなかった女はいねぇの」


前日と同じ屋上で学生達が集まっていた。数人ごとのグループに集まっているため人数は比較的容易に数えられた


―その数十五人―


一人一人が肩掛けのスポーツバッグを持っていて、中からの圧力で妙に出っ張っているものが殆どだった。彼らの後方には空きペットボトルが大量に散乱していて、クーラーボックスがおよそ見たことの無い数が並べられていた。


「確認するぞ。葉月がリーダーの『チェリー』は放送室の占拠及び生徒避難の促進。高山がリーダーの『レイン』は『チェリー』の作戦成功後職務室に急行し、教師の排除。確保対象に細心の注意を払え。対象が居なければ周辺の調査を許可する。『デイジー』は二チームの作戦完了を待ってから校内の捜索にあたれ。全チームは捜索終了と同時にバリケードとトラップの設置を急げ。Pボムについては後々届ける。総員装備確認!」


生徒達がバッグから取り出したのは銃だった。拳銃が霞んで見えるぐらい凶悪な武器も含まれていた。




かの有名な傑作突撃銃『AK』シリーズ



軽機関銃の大御所『UZI』



キング・オブ・軽機関銃のH&Kより『MP‐5クルツ』




拳銃は、泥水に浸していても問題無しとまで言わしめた剛性をもつ『グロック』



それぞれが弾込めや銃床のボルト留めをしていた。なかなかマガジンに弾込めが出来なかったり、アクションを間違えて詰まらせたりと扱いがまるで素人。いや学生なのだからこれが普通だろう。



「『チェリー』と『デイジー』は装備を拳銃だけにしろ。『レイン』は威嚇用にAKMを持っていけ。高山、お前が使うんだ」

「了解した。」

「みんな、行くぞ!コドモの底力を見せてやれ!でっかい花火を上げてやるんだっ!!」










―――ここに悲しい物語の火蓋が切って落とされた―――

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